Supersister – Present From Nancy (1970)
Supersister / Present From Nancy
オランダのプログレッシブ・ロック・バンド、Supersisterの1970年作。Present From Nancyは、バンド初期の姿を伝えるアルバムとして位置づけられる一枚で、ジャズ寄りのフレーズや組曲的な展開を含む、当時のプログレ文脈にしっかり乗った内容になっている。
作品の輪郭
Supersisterは1967年に活動を始め、のちにバンド名をSupersisterへと改めたオランダのグループ。Present From Nancyはその初期の代表的な作品として知られている。ロックを土台にしながら、鍵盤を軸にした複雑なアレンジ、拍の切り替え、管楽器の入り方など、プログレらしい構成が目立つアルバムである。
サウンドは、硬質なギターで押すタイプというより、キーボードの動きとリズムの組み替えで前に進む印象。曲ごとの展開に細かな変化が多く、軽さと緻密さが同居する感じ。ジャズ・ロック寄りの要素もあり、同時代の英国プログレとは少し違う、オランダ独自の感触もある。
当時の文脈
1970年前後のヨーロッパでは、プログレッシブ・ロックが各国で広がっていた時期。Supersisterもその流れの中で、YesやKing Crimsonのような英国勢と並べて語られることがある一方、よりユーモラスで、ジャズの影響が見えやすいバンドとして扱われることが多い。Present From Nancyも、その特徴が出た作品といえそうだ。
メンバーと演奏
クレジットにはRobert Jan Stips、Sacha van Geest、Ron van Eck、Marco Vrolijkらが名を連ねる。加えて、Elton DeanやCharlie Marianoといったサックス奏者の名前も見え、管楽器が加わることで、ロックバンドの編成にとどまらない広がりを持っている。演奏面では、各パートが同時に動きながらも、全体の流れが崩れにくい作り。
位置づけ
Present From Nancyは、Supersisterの初期像を知るうえで重要なアルバム。のちの再結成や再編を経て長い活動史を持つバンドだが、この時期の作品には、バンドの核になる発想がすでに見えている。オランダ産プログレの一枚として、同時代のシーンを切り取る意味でも興味深い存在。
トラックリスト
- Present From Nancy (8:02)
- Memories Are New (Boomchick) (9:49)
- B1 Corporation Combo Boys (1:22)
- Metamorphosis (8:03)
- B3 Dona Nobis Pacem (8:36)