The Nice – Elegy (1971)
The Nice『Elegy』について
The Niceの『Elegy』は、1971年に発表された作品で、バンドの終盤を示す重要な1枚だ。Keith Emersonを中心に、ロックにクラシックやジャズの要素を取り込んでいったThe Niceの到達点のひとつとして位置づけられる。作品全体を通して、演奏の切れ味と組曲的な構成が前面に出ている。
この盤は1982年リリースのUK盤で、Blue Charismaレーベルに小さなHatterロゴが入った仕様になっている。録音はTrident Studiosで行われ、Dave HenshawとMalcolm Toftがエンジニアを担当している。
バンドの立ち位置
The Niceは、初期のアートロック/シンフォニック・ロックを語るうえで欠かせないバンドだ。Keith Emersonのキーボードを軸に、モーツァルト、バッハ、シベリウス、チャイコフスキーなどのクラシック作品をロックの形式に持ち込んだことで知られる。オルガン主体の演奏、長尺のインストゥルメンタル、ライブでの演出も含めて、同時代のProcol HarumやKing Crimsonと並べて語られることが多い。
『Elegy』は、そうしたThe Niceの特徴がまとまった後期作のひとつ。のちにEmerson, Lake & PalmerへつながるKeith Emersonの発想が、すでにかなりはっきり見える時期の記録でもある。
収録曲と内容
この作品には、The Niceらしいクラシック引用とライブ音源が含まれている。
- 「3rd Movement Pathetique」— The Niceによる編曲
- 「America 2nd Amendment」— Emerson / Jackson / Davisonによる編曲
- 「Hang On To A Dream」— フィルモア・イーストでのライヴ録音
- 「America 2nd Amendment」— フィルモア・イーストでのライヴ録音
「3rd Movement Pathetique」は、クラシック曲をロック・アンサンブルに移し替えるThe Niceの手法がよく出た曲だ。Keith Emersonの鍵盤が前に出て、バンド全体がそれを支える構図になっている。
「America 2nd Amendment」は、Leonard Bernsteinの「America」をめぐるThe Niceの有名な演奏史を踏まえた楽曲として知られる。The Niceはこの曲をロイヤル・アルバート・ホールで演奏した際、アメリカ国旗のレプリカを燃やそうとして物議を醸したという逸話が残っている。こうした背景を知ってから聴くと、単なるカバー以上の意味を持つ曲に感じられる。
「Hang On To A Dream」は、ライブ収録ならではの空気を持つ1曲。スタジオ録音とは違う、観客の前で音を積み上げていくThe Niceの性格が見えやすい。
演奏とサウンド
The Niceの演奏は、Keith Emersonのハモンド・オルガンを中心に組み立てられる。Brian Davisonのドラム、Lee Jacksonのベース/ヴォーカルが加わることで、単なる鍵盤主導の作品ではなく、リズム隊の推進力がある仕上がりになっている。David O’Listが参加していた時期のバンドの空気も、作品の背景として感じ取れる。
サウンド面では、ポップ・ロック的なわかりやすさよりも、組曲的な流れや展開の細かさが目立つ。とはいえ、演奏自体はかなり直接的で、難解さだけに寄らないのがThe Niceらしいところだ。ライブ録音が入ることで、スタジオ版とは違う粗さや緊張感も出ている。
作品としての位置づけ
『Elegy』は、The Niceの活動後期を示す作品として見るのが自然だ。バンドはこのあと解散し、Keith EmersonはGreg Lake、Carl PalmerとともにEmerson, Lake & Palmerを結成する。The Niceで試されていたクラシックとロックの接続、派手なキーボード・ワーク、長尺構成は、その後のELPでさらに大きく展開されることになる。
その意味で『Elegy』は、The Nice単体の集大成というだけでなく、1970年代前後のプログレッシブ・ロックの流れにつながる中間点としても見える。派手な技巧と編曲のアイデアが前に出た、時代の空気をよく伝える1枚だ。
まとめ
The Nice『Elegy』は、Keith Emersonの存在感を軸に、クラシック曲の引用、ライブの緊張感、シンフォニック・ロック的な構成がまとまった作品だ。バンドの歩みを追ううえでも、70年代初頭の英国プログレを知るうえでも、重要な位置にあるレコードとして捉えられる。
派手な逸話の多いバンドだが、音そのものはかなり実直で、演奏の組み立てに耳が向く内容になっている。The Niceというバンドの輪郭をつかむには、わかりやすい入口のひとつだ。
トラックリスト
- A1 – Hang On To A Dream (12:43)
- A2 – My Back Pages (9:12)
- B1 – 3rd Movement Pathetique (7:05)
- B2 – America 2nd Amendment (10:27)
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Duncan Mackay – Chimera (1974)
Duncan Mackay『Chimera』について
『Chimera』は、イギリスのキーボーディスト、シンガー、アレンジャー、作曲家として知られる Duncan Mackay の作品で、オリジナルは1974年のリリース。プログレッシブ・ロックとシンフォニック・ロックの流れの中に置かれる1枚で、1970年代前半らしい、鍵盤を中心に組み立てるロック作品として捉えやすいアルバムだ。
Duncan Mackay は 1950年7月26日、英国ヨークシャー州リーズ生まれ。ソロ活動だけでなく、鍵盤奏者としての仕事でも知られる人物で、この時期の英国ロック周辺のキーボード主体のサウンドを語るうえで名前の挙がる存在のひとりだ。『Chimera』は、そのキャリアの中でも初期のソロ作として位置づけられる作品と見てよさそうだ。
作品の内容と聴きどころ
このアルバムは、ギターのリフや歌を前面に押し出すタイプというより、キーボードの音色変化と曲展開で聴かせる作りの印象が強い。オルガン、ピアノ、シンセ系の音が場面ごとに入れ替わり、ロックの土台の上に組曲的な展開を重ねる、70年代プログレの手触りがある。
曲ごとのテンポや密度の差がはっきりしていて、静かなパートから厚みのあるセクションへ進む流れが目立つ。シンフォニック・ロックの要素としては、単なる技巧の見せ場ではなく、楽曲の構成そのものを鍵盤が支えている点が特徴的だ。
また、歌ものとしての分かりやすさだけで押す作品というより、演奏とアレンジの変化を追う楽しさがあるタイプのアルバムだ。プログレッシブ・ロック周辺の作品に慣れた耳だと、曲の切り替わりや音の重ね方に注目しやすいだろう。
1974年当時の文脈
1974年は、英国プログレッシブ・ロックがひとつの成熟期を迎えていた時期でもある。長尺の構成、鍵盤主導の展開、クラシック寄りの和声感を持つロック作品が各地で作られていた流れの中で、『Chimera』もそうした時代の空気を共有している。
同時代の鍵盤主体のロック作品と並べると、派手な超大作というより、ソロ・アーティストとしての感覚を生かした、比較的コンパクトにまとめた印象の作品として見ることができる。プログレとシンフォニック・ロックの中間にある、70年代中盤らしい1枚だ。
2010年盤について
2010年盤は、180g重量盤、ゲートフォールド仕様で、オリジナルのアナログ・マスター・テープからのカット、ファーストプレスの再現をうたうリイシューだ。コレクション性の高い作りで、ジャケットやパッケージ面でも当時の雰囲気を意識した再発盤として扱われている。
オリジナル盤との違いとしては、内容そのものを別物として作り替えた盤ではなく、当時の作品を現代の仕様で再提示したもの、という見方が自然だ。音質やプレスの安定感、パッケージの保存性を含めて、再発盤ならではの利点があるタイプといえる。
まとめ
『Chimera』は、Duncan Mackay の初期ソロ作として、鍵盤を軸にした70年代プログレッシブ・ロック/シンフォニック・ロックの文脈で聴けるアルバムだ。派手なヒット曲で押す作品というより、曲の構成と音の積み上げで聴かせる内容。2010年の再発盤では、180g重量盤とゲートフォールド仕様で、オリジナル盤の雰囲気を意識した形で復刻されている。
トラックリスト
- A1 – Morpheus
- A2 – Twelve Tone Nostalgia
- B – Song For Witches
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Chris Squire – Fish Out Of Water (1975)
Chris Squire『Fish Out Of Water』(1975年)について
Chris Squireのソロ作品『Fish Out Of Water』は、1975年に登場した1枚です。Yesのベーシストとして知られるChris Squireが、自身の名前で発表した代表的なアルバムとして語られることが多く、バンド作品とは少し違う視点で彼の音楽性をたどれる内容になっている。プログレッシブ・ロックの文脈では、同時代のソロ作の中でもよく参照されるタイトルのひとつ。
作品の位置づけ
Chris Squireは1948年生まれの英国出身で、合唱隊での経験を持ち、そのことが後のヴォーカル・アレンジや楽曲構成への感覚につながっているとされる人物。Yesでは結成時から中心メンバーとして活動し、亡くなるまでスタジオ・アルバムすべてに参加した唯一のメンバーでもある。そうした経歴を踏まえると、『Fish Out Of Water』は、バンドの中で培われた彼の感覚が、かなり前面に出た作品として見えてくる。
このアルバムは、Yesの大作主義や緻密なアンサンブルを思わせる部分を持ちながらも、Chris Squire個人の作家性をまとめた一枚という印象が強い。派手なソロ名義作というより、ベース奏者としての役割を超えた、曲作りと構成の手つきを確かめるような内容。
録音とリリース
制作は1975年の春から夏にかけて、英国サリー州のVirginia WaterとロンドンのMorgan Studiosで進められている。オリジナル盤はAtlanticから米国でリリースされ、ジャケットやラベル表記も1975年の作品としてまとまっている。今回の盤はPresswellプレスで、ランアウトにもPRの表記が見られる仕様。
付属品としてカスタム・インナー・スリーブが付いており、内ジャケットにはSD 18159の表記が確認できる。アメリカ盤らしい仕様がはっきりしたリリースで、当時のAtlanticの流通に乗った一枚という印象。
音の特徴
実際に聴くと、まず耳に入るのはChris Squireのベースの存在感。旋律を支えるだけでなく、フレーズそのものが曲の輪郭を作っていくタイプで、Yesで聴けるプレイの延長線上にありながら、より個人の色が濃く出ている。楽曲は長めの展開を持つものが中心で、パートの切り替えや声の重ね方にも気を配った作り。
ヴォーカル面では、合唱的な重なりやコーラスの処理がアルバム全体の印象を左右している。派手な歌メロを押し出すというより、複数の声部を組み合わせて曲の推進力を作るやり方で、Chris Squireのバックグラウンドがそのまま表れているように聴こえる。
同時代の文脈
1975年は、プログレッシブ・ロックが大きく展開していた時期。Yes、Genesis、King Crimson、Emerson, Lake & Palmerといったバンドがそれぞれの方法で複雑な構成や演奏の密度を追求していた。その中で『Fish Out Of Water』は、バンドの中心人物が個人名義で出した作品として、プログレのソロ作の一角を占める。
同じくYes周辺のソロ作と並べると、キーボード主体の作品とは違って、ベースと合唱的な構成感が軸になっている点が目立つ。Chris Squireらしさを、演奏だけでなく曲の組み立てから聴けるアルバム。
曲について
このアルバムは、1曲単位で独立したヒット曲を前面に出すタイプというより、アルバム全体で流れを作る構成が中心。代表曲としては、タイトル曲「Fish Out Of Water」がまず挙げやすい。作品名そのものを冠した曲であり、アルバムの性格を示す位置に置かれている。
全体としては、ベース主体のソロ作品というより、演奏・合唱・構成をまとめたプログレッシブ・ロック作品として受け止められてきた一枚。Chris Squireというプレイヤーの個性と、1975年という時代の空気が同時に見える内容になっている。
まとめ
『Fish Out Of Water』は、YesのChris Squireが自分の音楽語法を前面に出した1975年のアルバム。合唱隊での経験、旋律的なベース、緻密なアレンジという彼の要素が、そのまま作品の骨格になっている。プログレッシブ・ロックのソロ作をたどるうえでも、Chris Squireという人物を知るうえでも、重要な位置にある作品。
トラックリスト
- A1 – Hold Out Your Hand (4:14)
- A2 – You By My Side (5:03)
- A3 – Silently Falling (11:21)
- B1 – Lucky Seven (6:57)
- B2 – Safe (Canon Song) (14:53)
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Marillion – Misplaced Childhood (1985)
Marillion『Misplaced Childhood』について
Marillionの『Misplaced Childhood』は、1985年に発表された3作目のスタジオ・アルバムだ。英国のプログレッシブ・ロック・バンドとして存在感を強めていた時期の作品で、いわゆる「Fish期」の代表作としてよく挙げられる。バンド名を知る人には、この作品でMarillionの輪郭がはっきりした、と感じる人も多いはずだ。
2017年盤として出回っているこのレコードは、オリジナルの1985年作を後年に再プレス、あるいは再発したものにあたる。作品そのものは1985年のものとして受け取るのが自然だ。
作品の位置づけ
Marillionは1979年にイングランドのアリスベリーで結成され、80年代前半から活動を続けてきた。特に初期は、アート・ロックやシアトリカルな要素を含む80年代プログレの代表格として語られることが多い。『Misplaced Childhood』は、その中でも商業面・評価面の両方で大きな到達点になったアルバムだ。
この時期のMarillionは、同時代のプログレ再興組として語られることが多く、GenesisやCamel、IQ、Pallas、Pendragonといった名前と並べて語られることもある。とはいえ、単なる「復古」ではなく、Fishの語り口を前面に出したドラマ性の強い楽曲構成が、バンド独自の色になっている。
アルバムの内容と聴きどころ
『Misplaced Childhood』は全10曲で構成され、通して聴くと一つの物語のように流れていく作りだ。特にA面冒頭の「Pseudo Silk Kimono」から「Kayleigh」へのつながりは、このアルバムの入り口としてよく知られている。
なかでも「Kayleigh」は、Marillionを代表する曲としてまず名前が挙がることが多い。シングルとしても広く知られ、バンドの認知を押し上げた一曲だ。続く「Lavender」も同時期の代表曲として語られることが多く、このアルバムが“曲単位でも覚えられている”作品であることを示している。
演奏面では、Steve Rotheryのギターが旋律を明確に引っぱり、Mark Kellyのキーボードが和声と装飾を支え、Pete TrewavasとIan Mosleyのリズムが場面転換を作る。Fishの歌は、メロディをなぞるだけでなく、台詞のように曲の場面を動かしていくタイプで、このアルバムではその特徴がかなりはっきり出ている。
曲の流れとアルバム構成
この作品は、単独のヒット曲だけでなく、曲間のつながりや組曲的な構成で聴かれることが多い。前後の曲が切れ目なく印象をつないでいくため、1曲ごとの輪郭とアルバム全体の流れが両方残るタイプの作りだ。
- 「Kayleigh」: 代表曲として最も知られる曲
- 「Lavender」: 80年代Marillionを象徴する人気曲のひとつ
- 「Heart of Lothian」: バンドの演奏力と展開の多さが出る曲
- 「Blind Curve」: 長尺で組曲的な性格が強い構成
2017年盤について
2017年盤は、オリジナルの1985年盤からかなり時間を置いて出た再発盤と考えられる。こうした再発では、オリジナル盤の入手性を補う形で流通することが多く、ジャケットや収録内容は基本的に作品本体をそのまま伝えるものだ。
再発盤を手にする場合、まず大事なのは音源のクレジットやカッティング情報を確認することだが、この作品については、まずアルバム本編そのものの価値が中心になる。1985年当時のプログレ・アルバムとしての存在感が、そのまま残るタイトルだ。
まとめ
『Misplaced Childhood』は、MarillionのFish期を代表する一枚であり、1980年代プログレの中でもよく話題に上る作品だ。代表曲「Kayleigh」を軸にしつつ、アルバム全体でひとつの流れを作る構成が印象に残る。バンドの演奏、Fishの語り口、メロディの運び方がまとまっていて、Marillionというバンドの特徴がかなり分かりやすく表れたアルバムといえる。
Fernando Yvosky – Dos Mundos (1975)
Fernando Yvosky『Dos Mundos』について
Fernando Yvoskyは、ベネズエラの演出家、劇作家、俳優、そして音楽家でもある人物で、この『Dos Mundos』は1975年に発表された作品である。電子音楽、ロック、ラテンの要素を土台に、プログレッシブ・ロック、実験音楽、シンフォニック・ロックの流れの中で聴かれる一枚となっている。
作品の輪郭
タイトルの「Dos Mundos」は「二つの世界」を意味する言葉で、作品全体の構えにもそのままつながる印象がある。ロックの編成感と、ラテン系のリズム感、さらに電子的な質感が同じ盤面に置かれている点が、この作品の大きな特徴と言える。ベネズエラの1970年代作品として見ると、当時のラテンアメリカ圏で広がっていたシンフォニック・ロックや実験的なロックの文脈にしっかり乗った内容である。
Fernando Yvoskyの経歴を踏まえると、演劇や戯曲の世界で培った感覚が、音楽の構成や展開にも反映されている可能性がある。音だけで進むというより、場面が切り替わるような組み立てを意識した作品として受け取れそうだ。
1986年盤について
この盤は1986年にベネズエラで再発されたもの。クレジットには「master tapes」からの再発とあり、CaracasのVinyl International SRLからリリースされている。ジャケットも新たにデザインし直されたシングルカバー仕様になっている。オリジナルの1975年盤と比べると、音源そのものは同じ系統であっても、見た目の印象は異なる再発盤である。
サウンドの位置づけ
ジャンル表記としてはElectronic、Rock、Latin、スタイルとしてはProg Rock、Experimental、Symphonic Rockが並ぶ。実際、この並びが示す通り、単純なロック作品ではなく、音の層や構成の変化を楽しむタイプの一枚として捉えやすい。ラテンアメリカのプログレ作品に関心を持つ人なら、同時代の各国シーンと並べて見たくなる内容でもある。
ヒット曲や代表曲として特定の曲名が広く知られているわけではないが、アルバム全体の流れそのものを聴くタイプの作品として扱われることが多そうだ。曲ごとの見せ場というより、連続した構成の中で雰囲気が形を取っていく印象である。
まとめ
『Dos Mundos』は、ベネズエラのアーティストFernando Yvoskyによる1975年作品であり、1986年に再発された盤も存在する。ロック、電子音楽、ラテンの要素を含みながら、プログレッシブ・ロックや実験性、シンフォニックな展開へつながる構成が見どころの一枚。演劇畑の人物による作品として見ると、その背景も含めて興味深い記録である。
トラックリスト
- A1 – Prólogo
- A2 – La Música, Mágico Vehículo
- A3 – Merengue Al Hombre Del Tiempo
- A4 – El Señor De Azul
- A5 – El Anciano
- B1 – Es Difícil Expresarlo
- B2 – Exteriorizaciones De Un Mundo Interior
- B3 – Estoy Viviendo
- B4 – Eres Bella
- B5 – En Busca De El
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Intergalactic Touring Band – The Intergalactic Touring Band (1977)
Intergalactic Touring Band「The Intergalactic Touring Band」について
Intergalactic Touring Bandは、実在の固定バンドというより、1977年に登場したSFコンセプト・アルバム名義のプロジェクトだ。UKではCharisma Recordsからリリースされ、タイトルもそのまま「The Intergalactic Touring Band」。電子音響、ロック、ファンク/ソウルをまたぐ内容で、シンフォニック・ロック、ディスコ、プログレッシブ・ロック、ファンク、パロディの要素が並ぶ作品として知られている。
参加メンバーがかなり豪華で、Meat Loaf、Ben E. King、Larry Fast、Percy Jones、Annie Haslam、Rod Argent、Peppi Marchelloなど、ジャンルの違うプレイヤーやシンガーが集まっているのが特徴だ。プロフィール欄にあるMarvin Lee Adayは、Meat Loafの本名として知られる名前。
作品の輪郭
このアルバムは、多世代にわたる宇宙旅行と、人類の宇宙移住を大きな筋として曲がつながっている。いわゆるストーリー仕立ての作品で、各曲が独立しながらも、全体ではひとつのSF世界を形づくる構成になっている。歌詞、イラスト、クレジットを収めた12ページの光沢ブックレットと、ピクチャー入りインナー・バッグが付属する仕様も、作品のコンセプトを補強する要素になっている。
同時代の空気とのつながり
1977年という時期を考えると、ロックの中でもプログレッシブ・ロックの語法や、シンフォニックな展開、ディスコ寄りの感触、ファンクのリズム感が同居していた時代の空気がある。特定のバンドの継続作というより、複数の名手を集めて大型企画として組み上げたアルバムで、当時のコンセプト・アルバム文化やスタジオ主導の制作とも重なる位置づけと言えそうだ。
Meat LoafやAnnie Haslam、Ben E. Kingといった歌い手が同じ枠に並ぶこと自体が、この作品の性格をよく表している。ロック、ポップ、ソウル、プログレの境界をまたぐキャスティングで、ジャンルの分かれ目を使い分ける作りになっている点が見どころだ。
聴きどころとして見える点
実際に聴くと、参加者ごとの声質や演奏の輪郭がはっきりしていて、曲ごとの表情が変わるタイプのアルバムとして受け取れそうだ。ひとつのバンドが一貫した音を鳴らすというより、楽曲ごとに色を変えながらも、宇宙旅行というテーマでまとめる構造が中心にある。派手な歌唱や分厚いアレンジ、リズムの跳ね方など、個々の要素が前に出る場面が想像しやすい内容だ。
代表曲について
この作品は、一般的な意味で広く知られたヒット曲を持つアルバムというより、アルバム全体のコンセプトと参加メンバーの顔ぶれで語られることが多い。曲単位での単独ヒットよりも、企画盤としてのまとまりや、SF的な物語性が印象に残るタイプの1枚だ。
まとめ
「The Intergalactic Touring Band」は、1977年のUKリリースらしい、企画性の強いコンセプト・アルバム。ロック、電子音楽、ファンク/ソウルの要素を、宇宙開拓というテーマで束ねた作品で、参加ミュージシャンの顔ぶれも含めて、当時の野心的なスタジオ作品の一例として見えてくる。バンド作品というより、ひとつの物語を多人数で演じるアルバムとして受け取ると輪郭がつかみやすい。
トラックリスト
- A1 – Approach (Overture) (2:41)
- A2 – Silver Lady (4:25)
- A3 – Universal Zoo / Why? (4:55)
- A4 – Starship Jingle (3:25)
- A5 – Heartbreaker (3:59)
- A6 – Reaching Out (4:08)
- B1 – First Landing (3:18)
- B2 – Space Commando (4:03)
- B3 – Robot Salesman (4:43)
- B4 – Love Station (2:54)
- B5 – A Planet Called Monday / Epilogue (4:34)
- B6 – Keeper Keep Us (3:46)
関連動画
- Intergalactic Touring Band – Approach (Overture)
- Intergalactic Touring Band – Universal Zoo
- Building a Starship!
- Intergalactic Touring Band – Reaching Out (1977)
- First Landing – Exclusivo ProgVacas – Intergalactic Touring Band
- Intergalactic Touring Band: Space Commando
- Intergalactic Touring Band – Robot Salesman
- Intergalactic Touring Band Love Station 1977
- Meat Loaf | Keeper Keep Us [VERY RARE] 1977
Pink Floyd – A Collection Of Great Dance Songs (1981)
Pink Floyd「A Collection Of Great Dance Songs」について
Pink Floydのコンピレーション・アルバム「A Collection Of Great Dance Songs」は、1981年に米国でリリースされた作品だ。ロンドンで結成されたこのバンドが、サイケデリック・ロックからプログレッシブ・ロックへと歩みを進めた時期までの代表曲を、短くまとめて聴ける内容になっている。
Pink Floydといえば、哲学的な歌詞、音響効果、長尺の構成、そして大規模なライヴ演出で知られるグループだが、このアルバムではそうした要素の中でも、特に耳に残りやすい楽曲が選ばれている印象が強い。タイトルの通り、ダンス・ミュージックというよりは、バンドの楽曲の中から広く知られたものを集めた編集盤としての性格がはっきりしている。
収録曲の特徴
この作品で特に注目されるのが、「Shine On You Crazy Diamond」と「Another Brick in the Wall (Part 2)」の別ミックス収録だ。いずれもPink Floydを代表する楽曲で、後年のベスト盤「Echoes: The Best of Pink Floyd」にも収められているが、こちらでは別の形で聴けるのがポイントになる。
「Money」は再録音版が収録されている。Capitol Recordsがオリジナル音源の使用許諾を出さなかったためで、David Gilmourがギター、キーボード、ベース、ボーカルを担当し、James Guthrieと共同プロデュースした。Dick Parryのサックスも再び加わっている。オリジナル版と比べると、サックスやギター・ソロの印象、リヴァーブのかかり方、最後の歌い回しなどに違いがある。Nick Masonのドラムではなくなっているため、リズムの手触りも少し変わって聴こえる。
作品の位置づけ
1981年時点のPink Floydは、すでに世界的な成功を収めた後の段階にある。アルバム単位で語られることの多いバンドだが、この編集盤はその主要曲を1枚で確認できる形にしたものとして見える。初期のサイケデリックな側面から、後期の洗練されたプログレッシブ・ロックまで、バンドの幅を短時間でたどれる構成だ。
同時代の英国ロック、特に長尺の組曲性や音響表現を重視する流れの中でも、Pink Floydは独自の立ち位置を築いていた。YesやGenesisのようなプログレッシブ・ロック勢と比べても、より音像の設計や空間の使い方に重点があるバンドとして語られることが多い。そうした特徴が、このベスト選曲にもそのまま表れている。
聴きどころ
- 「Another Brick in the Wall (Part 2)」の分かりやすいフック
- 「Money」の再録音版における演奏の違い
- 「Shine On You Crazy Diamond」の編集された形での収録
- Pink Floydの代表曲をコンパクトに追える構成
まとめ
「A Collection Of Great Dance Songs」は、Pink Floydの代表曲を別ミックスや再録音を交えながらまとめた1981年のコンピレーションだ。アルバム作品を軸に評価されることの多いバンドの中で、楽曲の知名度と音源の違いの両方を確認できる一枚として位置づけられる。
バンドの歴史を追う入口としても、既に知っている曲を別の形で聴くための資料としても、Pink Floydらしい編集盤だと言えそうだ。
トラックリスト
- A1 One Of These Days (5:49)
- A2 Money (6:45)
- A3 Sheep (10:21)
- B1 Shine On You Crazy Diamond (10:40)
- B2 Wish You Were Here (5:26)
- B3 Another Brick In The Wall (Part 2) (3:54)
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Big Big Train – The Underfall Yard (2009)
Big Big Train『The Underfall Yard』
イギリスのプログレッシブ・ロック・バンド、Big Big Trainによる『The Underfall Yard』は、2009年に発表されたアルバムだ。バンドは1990年に結成され、Greg Spawtonを中心に活動を続けてきた。シンフォニック・ロックの要素を含む構成で、英国的な叙情と緻密なアレンジを軸にした作品として知られている。
作品の位置づけ
この時期のBig Big Trainは、現代プログレの中でも、楽曲の展開と物語性を重視するバンドとして存在感を強めていく流れにある。『The Underfall Yard』は、その方向性がはっきりと形になったアルバムのひとつとして捉えられるだろう。David Longdonがヴォーカルを務め、バンドの音楽性に歌の表情が加わっている。
サウンドの特徴
サウンドは、ギター、キーボード、ベース、ドラムを中心にした厚みのあるアンサンブルが軸。プログレッシブ・ロックらしい長めの構成と、シンフォニック・ロック寄りのレイヤー感が組み合わさっている。演奏は細かく組み立てられていて、派手さよりも積み重ねで聴かせるタイプの作りだ。
英国の風景や歴史を思わせるような題材と、ドラマ性のある展開が結びついているのもこのバンドらしいところ。比較の文脈では、GenesisやYes、Camelといった英国プログレの流れを思わせる場面がある一方で、現代的な録音の輪郭も感じられる。
代表曲として触れられる曲
アルバムを語るうえでは、表題曲「The Underfall Yard」が中心になるだろう。組曲的な構成を持つ楽曲で、アルバム全体の軸として機能している。加えて、バンドの代表的な楽曲のひとつとして「The Underfall Yard」が挙げられることも多い。
盤について
ここで扱うのは2021年盤だが、作品自体のオリジナルは2009年。Big Big Trainのディスコグラフィーの中でも、バンドの完成度を押し上げた時期の重要作として見られている。
- アーティスト: Big Big Train
- タイトル: The Underfall Yard
- オリジナル・リリース: 2009年
- 盤のリリース: 2021年
- 国: UK
- ジャンル: Rock
- スタイル: Prog Rock / Symphonic Rock
トラックリスト
- A1 Evening Star
- A2 Master James Of St. George
- B1 Victorian Brickwork
- C1 Last Train
- C2 Winchester Diver
- D1 The Underfall Yard
- E1 Prelude To The Underfall Yard
- E2 The Underfall Yard (2020 Studio Version)
- Songs From The Shoreline
- F2 Brew And Burgh
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Alphataurus – 2084: Viaggio Nel Nulla (2024)
Alphataurus『2084: Viaggio Nel Nulla』
イタリアのプログレッシブ・ロック・バンド、Alphataurusによる『2084: Viaggio Nel Nulla』は、2024年にリリースされた作品。1970年にミラノで結成されたこのバンドは、1970年代初頭のイタリアン・プログレ、いわゆるRPIの流れの中でも存在感のあるグループとして知られている。
バンドの来歴と位置づけ
Alphataurusは、1973年のデビュー作で知られるバンドで、同時代のMuseo RosenbachやIl Balletto Di Bronzoと並べて語られることが多い。重厚なパートと穏やかなメロディの切り替え、しっかり前に出る歌声、そしてキーボードを軸にした展開が特徴とされる。長めの構成の中でテーマを積み上げていく作りも、このバンドらしい要素だ。
その後、メンバーの活動を経て再結成され、オリジナル・メンバーを含む体制で再び作品やライヴを発表してきた流れがある。そうした背景を踏まえると、『2084: Viaggio Nel Nulla』は、長い活動史の中で加わった新しいタイトルとして見ることができる。
サウンドの印象
ジャンルはRock、スタイルはProg RockとSymphonic Rock。ギターとキーボードを中心にした構成が想像しやすく、イタリアン・プログレらしい劇的な展開と、シンフォニックな組み立てが軸になっている。Alphataurusの持ち味として語られてきた、重さと旋律の切り替え、そして鍵盤の存在感は、この作品を理解するうえでも重要なポイントだろう。
作品を聴くときの文脈
Alphataurusは、一般的なプログレ・ロックの文脈ではやや知られにくい一方、イタリアン・プログレの愛好家には評価の高いバンドとして扱われている。1970年代のRPIにある、構築的な曲作りと演劇的な緊張感を受け継ぐ存在として、この作品もその延長線上に置いて考えられる。
メンバー
- Alfonso Oliva
- Pietro Pellegrini
- Guido Wasserman
- Giorgio Santandrea
- Michele Bavaro
- Claudio Falcone
基本情報
- アーティスト: Alphataurus
- タイトル: 2084: Viaggio Nel Nulla
- リリース年: 2024年
- 国: イタリア
- ジャンル: Rock
- スタイル: Prog Rock, Symphonic Rock
イタリアン・プログレの系譜をたどるうえで、Alphataurusの名前は外せない。『2084: Viaggio Nel Nulla』も、その流れの中に置かれる一枚だ。
トラックリスト
- 1 Pista 6 (8:56)
- 2 Viaggio Nel Nulla (4:59)
- 3 Flashback (Apocalisse) (5:50)
- 4 Wormhole (10:15)
- 5 Meta E Metà (6:36)
- 6 E=mc² (5:05)
Glen Baker – Brief Encounter (1985)
Glen Baker「Brief Encounter」について
「Brief Encounter」は、UK出身のGlen Bakerによる1985年の作品。ジャンルはRock、スタイルとしてはSymphonic Rockに位置づけられるアルバムだ。ロックの骨格に、構成の広がりや厚みを持たせたタイプの一枚として見られる。
作品の輪郭
Symphonic Rockは、バンドサウンドを軸にしながら、展開の大きさやアレンジの積み重ねを重視する流れにある。「Brief Encounter」も、その文脈で捉えやすい作品で、直線的に押し切るというより、曲の流れや音の重なりで聴かせるタイプの印象がある。
1985年という時期を考えると、ロックの中でもより整ったプロダクションや、構成を意識したサウンドが目立ちやすいタイミングでもある。この作品も、そうした時代感の中で整理されたロック作品として位置づけられそうだ。
サウンドの特徴
サウンド面では、ギターを中心にしつつ、楽曲全体のまとまりや厚みを意識した作りが想像しやすい。Symphonic Rockらしく、単純なリフの反復よりも、曲ごとの展開やレイヤーの積み方に目が向くタイプだろう。派手さだけで押すというより、楽曲の構造そのものを聴かせる方向性。
アーティストの中での位置づけ
Glen Bakerの作品群の中では、「Brief Encounter」は1985年の代表的な到達点のひとつとして見られるかもしれない。少なくとも、タイトルからも作品としてのまとまりが意識された一枚で、当時のUKロックの流れの中に置いて眺めやすい。
同時代との関わり
同じ時代のUKロックには、ハードな演奏感を前面に出すものもあれば、アレンジや構成を重視するものもある。「Brief Encounter」は後者の流れに近い印象で、Symphonic Rockという呼び方がしっくりくる部類だ。プログレッシブ・ロック周辺の聴き味を思わせる部分もありそうだが、基本はRock作品として捉えるのが自然だろう。
まとめ
「Brief Encounter」は、1985年のUK発Rock作品として、構成感のあるSymphonic Rockの枠で語られる一枚。派手なエピソードや代表曲が前面に出るタイプというより、作品全体の流れやアレンジの組み立てで見ていくアルバムだ。
トラックリスト
- A1 Recuerdos De La Alhambra
- A2 Prelude
- A3 La Fille Aux Cheveux
- A4 Saucy Sailor
- A5 Ich Bin Das Bee
- A6 The Forest Of Atholl
- B1 Brief Encounter
- B2 Chorale
- B3 The War Within
- B4 Cheryl
- B5 Starlight
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England – The Last Of The Jubblies (Silver Edition) (1997)
England『The Last Of The Jubblies (Silver Edition)』について
Englandは、イングランド南東部メイドストーン出身のプログレッシブ・ロック・バンドだ。1975年に結成され、1980年代初頭まで活動し、その後2005年ごろに再結成されている。『The Last Of The Jubblies (Silver Edition)』は、そんなEnglandの作品のひとつで、オリジナルは1997年のリリースとして知られている。2017年にはドイツで盤が出ている。
作品の位置づけ
Englandは、シンフォニック・ロック寄りの構成感と、プログレッシブ・ロックらしい展開の多さを持つバンドとして語られることが多い。1970年代から続く英国プログレの文脈に置くと、YesやGenesis、Camelのような流れを思わせる要素がありつつも、よりローカルなバンドらしい編成感と手触りが見える。『The Last Of The Jubblies』も、そのバンドの活動史のなかで後年に位置する一枚として捉えられる。
サウンドの印象
ジャンル表記はRock、スタイルはProg RockとSymphonic Rock。こうしたタグからは、曲ごとのパート展開、鍵盤を軸にしたアレンジ、組曲的な構成が連想される。派手なギミックで押すタイプというより、楽曲の流れと積み重ねで聴かせる質感の作品として見るのが自然だろう。
プログレッシブ・ロックの中でも、シンフォニック寄りの作品は、メロディと構成の両方を追う楽しさがある。このレコードも、そうした英国プログレらしい組み立てを持つ一枚として受け取れそうだ。
メンバー
- Alec Johnson
- Jode Leigh
- Robert Webb
- Jaffa
- Frank Holland
- Martin Henderson
- Maggie Alexander
- Steve Laffy
- Phil Gill
補足
Englandというバンド名は同名グループもあるが、この作品はメイドストーン出身の英国プログレ・バンドEnglandのものだ。関連情報としては、バンドのWikipediaページや、Gardenshed Musicのアーカイブが参照先として挙げられる。
1990年代の作品として見ても、1970年代から続く英国プログレの系譜を引きながら、再評価や再編の流れのなかで語られるタイプのレコードだと言えそうだ。
トラックリスト
- A1 Creepin’ Instrumental (6:32)
- A2 A One-Legged Day Tale (8:58)
- A3 Tooting Bec Rope Case (8:41)
- A4 Mister Meener (3:35)
- B1 Ridge Farm (8:24)
- B2 Flying Saucers (5:24)
- B3 Sausage Pie (5:14)
- B4 Hotel ‘Live’ (Extract) (6:48)
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Colin Blunstone – Collected (2014)
Colin Blunstone『Collected』について
Colin Blunstoneの『Collected』は、2014年にリリースされたコンピレーション作品。英ロック/ポップの文脈で知られる彼のソロ活動を、まとめて追いやすい一枚になっている。2018年盤として流通しているが、作品そのものは2014年のリリースとして扱われる。
Colin Blunstoneという歌声
Colin Blunstoneは、The Zombiesのシンガーとして出発したイングランドの歌手、ソングライター、ミュージシャン。1960年代から活動を続け、ソロでは1971年の『One Year』で本格的に独立したキャリアを築いた人物だ。The Zombiesでの活動と並行して、ソロでも長く作品を重ねてきたことが、この『Collected』にもつながっている。
作品の輪郭
収録内容は、RockとPopを軸にしたソロ期の楽曲群。スタイルとしてはSoft Rock、Symphonic Rockの要素が見えやすい。バンド時代の緊張感よりも、声の柔らかさやメロディの運びが前に出るタイプで、楽器の厚みを持たせたアレンジと、落ち着いた歌唱が印象に残る構成になりやすい。
Colin Blunstoneの音楽は、同時代の英国ポップ/ロックの流れの中でも、The Zombiesや、近い質感を持つソフトロック系のアーティストと並べて語られることが多い。派手さよりも、旋律の流れと声の存在感で聴かせるタイプという見方がしやすい。
ソロ活動の位置づけ
この『Collected』は、The Zombiesのヴォーカリストという顔だけでなく、ソロ・アーティストとしてのColin Blunstoneを見渡すための編集盤という位置づけになりそうだ。1960年代のバンド活動、1970年代以降のソロ作品、そして後年の活動までを通して、彼の歌声がどのように機能してきたかを確認できる内容。
ひとこと
Colin Blunstoneの作品は、派手な主張を前面に出すというより、歌声とメロディの輪郭でじわりと聴かせるタイプ。『Collected』も、その持ち味をコンパクトに追える編集盤として位置づけられる一枚だ。
トラックリスト
- A1 She’s Not There
- A2 Tell Her No
- A3 Summertime
- A4 Time Of The Season
- A5 Say You Don’t Mind
- A6 Caroline Goodbye
- A7 Misty Roses
- A8 I Don’t Believe In Miracles
- B1 How Could We Dare To Be Wrong
- B2 Andorra
- B3 Keep The Curtains Closed Today
- B4 Exclusively For Me
- B5 Pianes
- B6 Ain’t It Funny
- B7 I Want Some More
- C1 What Becomes Of The Broken Hearted
- C2 Wonderful
- C3 The Tracks Of My Tears
- C4 Old And Wise
- C5 The Eagle Will Rise Again
- C6 Miles Away
- D1 Home
- D2 Sanctuary
- D3 In My Mind A Miracle
- D4 Any Other Way
- D5 The Ghost Of You And Me
- D6 Though You Are Far Away
- D7 So Much More
Exodus – The Most Beautiful Day (1980)
Exodus『The Most Beautiful Day』(1980)について
ポーランドのプログレッシブ・ロック/シンフォニック・ロック・グループ、Exodusによる『The Most Beautiful Day』。1980年に登場した作品で、バンドの初期を代表する一枚として位置づけられるタイトル。ポーランドの「Muzyka Młodej Generacji」の流れの中でも知られる存在で、同国のシンフォニック・ロック史を語るうえで外せないグループのひとつ。
作品の輪郭
ジャンル表記はロック、スタイルはアート・ロック、シンフォニック・ロック。構成のある展開や鍵盤を軸にした厚み、曲の流れを重視する作りが想像しやすい内容。リズムは一定の推進力を保ちながら、楽曲ごとに場面が切り替わるタイプの作品として捉えられる。
メンバーには Andrzej Puczyński、Władysław Komendarek、Paweł Birula、Wojciech Puczyński、Zbigniew Fyk、Marek Wójcicki が参加。バンドの編成がしっかりとしたアンサンブルを支える形で、シンフォニック・ロックらしいまとまりにつながっている印象。
バンドの中での位置づけ
Exodusは1976年にワルシャワで結成され、1985年まで活動したポーランドのプログレッシブ・ロック・バンド。『The Most Beautiful Day』は、その活動初期の空気を伝える作品として見やすい。のちに編成変更を経てバンド名も変わっていくため、1980年のこの作品は、Exodusという名前で残された時期の記録としても意味を持つ。
同時代とのつながり
ポーランドの同時代シーンでは、KrzakやKombiと並んで語られることもある存在。英米のプログレッシブ・ロックと比べると、より地域のシーンに根ざした色合いがあり、シンフォニックな構成美とロックの推進力を組み合わせた流れの中で聴かれることが多いタイプ。
聴きどころのイメージ
- 鍵盤を中心にした編成感
- 曲展開を重ねる構成
- アート・ロック寄りの組み立て
- シンフォニック・ロックらしい層のあるアンサンブル
ヒット曲や広く知られた代表曲については、この作品情報からは特定しきれないが、アルバム全体を通してバンドの初期像をつかむには十分な内容として捉えられる。ポーランドのプログレッシブ・ロック史の中で、Exodusの名前を確認するうえで重要な一枚。
トラックリスト
- A1.1 Ci Wybrani (9:00)
- A1.2 Stary Noe
- A2 Złoty Promień Słońca (5:15)
- A3 Widok Z Góry Najwyższej (5:45)
- Ten Najpiękniejszy Dzień – Suita (19:20)
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Eloiteron – Lost Paradise (1981)
Eloiteron「Lost Paradise」について
「Lost Paradise」は、スイスのロック・バンド、Eloiteronが1981年に発表した作品。キーボードを中心に据えた構成に、ブラスも加わるクラシカル・ロック寄りのサウンドで、プログレッシブ・ロックとシンフォニック・ロックの要素がはっきり出ている1枚です。
サウンドの印象
演奏の軸は、厚みのあるキーボードと管楽器の組み合わせ。リズム隊が前に出すぎず、曲ごとの展開を支える形で進んでいくタイプの作りに見えます。ロックのバンド・サウンドの中に、クラシック音楽を思わせる構成感が入り込むあたりが特徴で、ドイツ圏のロックにも通じる感触があるバンドだと言えそうです。
メンバーは Christian Frey、Michi Winkler、Dani Reimann、Stefan Frey、Harry Schärer、Martin Frey。複数の鍵盤パートやブラスの存在を活かした編成が、そのまま音の輪郭につながっている印象です。
作品の位置づけ
1981年のスイス産プログレ/シンフォニック・ロックとして見ると、時代の空気を受けながらも、装飾の多いアレンジを前面に押し出したタイプの作品。Eloiteronの名義で出た初期の記録として、バンドの方向性を示すものとして捉えやすい内容です。
同時代の文脈では、英国系プログレの流れだけでなく、ドイツ語圏のロックに見られる硬さや構築感と並べて語られることがありそうです。キーボード主体の展開やブラスの使い方には、そうした周辺のシーンとの近さも感じられます。
代表曲について
収録曲の中で特定のヒット曲や代表曲が広く知られている、という情報は見当たりません。アルバム全体の流れで聴かれるタイプの作品として受け取るのが自然です。
まとめ
「Lost Paradise」は、スイスのEloiteronが1981年に残した、キーボードとブラスを軸にしたクラシカルなロック作品。プログレッシブ・ロック、シンフォニック・ロックの枠の中で、構成重視の演奏とドイツ的なロック感覚が交差する一枚です。
トラックリスト
- A1 Time Reflection (3:32)
- A2 Once (4:54)
- A3 Fantasia (5:01)
- A4 Where (3:32)
- A5 Yapituttiperslikkenberg (3:18)
- B1 Hommage À M… (3:07)
- B2 Octopus (3:58)
- B3 Tree Of Conflicts (6:45)
- B4 Old Man’s Voice (7:02)
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Egdon Heath – In The City (1987)
Egdon Heath「In The City」について
「In The City」は、オランダのプログレッシブ・ロック・バンド、Egdon Heathによる1987年の作品。北オランダを拠点に1981年に結成されたバンドで、シンフォニック・ロックの流れに位置づけられる1枚です。アーティストの国、作品のリリース国ともにオランダ。
バンドの背景
Egdon Heathは、Jaap Mulder、Marcel Copini、Aldo Adema、Wolf Rappard、Maurits Kalsbeek、Valère Wittevrongel、Jens van der Stempelといったメンバーで活動していたバンド。80年代のヨーロッパ系プログレの文脈で捉えられる存在で、同時代のシンフォニック・ロックらしい構成感を持つグループとして知られている。
作品の輪郭
「In The City」は、タイトルどおり都市を思わせる題材を掲げた作品。ロックを基盤に、シンフォニック・ロックらしい厚みのあるアレンジや展開が想像しやすい内容で、リズムや質感も直線的なロックだけではなく、曲ごとの流れや組み立てを重視するタイプの作品として見てよさそうです。
1987年という時期を考えると、いわゆる70年代プログレの大作志向を引き継ぎつつ、80年代らしい整理された音像へ寄せていく流れの中にある1枚とも受け取れる。オランダ勢のシンフォニック・ロックは、英国の影響を受けながらも、やや端正で構成重視の印象を残すことが多く、Egdon Heathもその系譜にあるバンドとして語られることがある。
位置づけ
Egdon Heathにとって「In The City」は、バンドの活動期を代表する作品のひとつとして見られる盤。1981年結成のバンドが80年代半ばに到達した地点として、当時のスタイルや志向を確認するうえで重要なタイトルになっている。
関連する文脈
ジャンル面では、シンフォニック・ロックの流れの中で語られる作品。オランダのプログレッシブ・ロックは、KayakやFocusのような広く知られた名前と並べて語られることがあり、Egdon Heathもその国のプログレ史の一角を占めるバンドとして紹介されることがある。
なお、作品内の代表曲やヒット曲については、ここでは特定の曲名に絞って語るより、アルバム全体の流れで受け止めるタイプの1枚という印象が強い。
トラックリスト
- A1 Pyromania
- A2 Echoes Of Celandine
- A3 Secret Fence
- A4 Coming Out Of The Mist
- B1 When All Is Said
- B2 Run For Life
- B3 Losing A Friend
- B4 In The City
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Airlord – Clockwork Revenge (1977)
Airlord「Clockwork Revenge」について
「Clockwork Revenge」は、ニュージーランドのWellingtonで結成されたAirlordによるアルバム。オリジナルは1977年の作品で、演奏活動を経て発表されたグループの代表的な記録として位置づけられる一枚です。メンバーはRaymond Simenauer、Alan Blackburn、Rick Mercer、Brad Murray、Steve MacKenzieの5人編成。ジャンルはRock、スタイルはProg RockとSymphonic Rockに分類されます。
バンドは1976年に結成され、翌年にはオーストラリアへ渡って活動を続けたという経歴を持ちます。地元では主にオリジナル曲で演奏していたこともあり、広い支持を得るには至らなかったようです。その流れの中で残されたのが、この「Clockwork Revenge」というアルバムという見方ができそうです。
サウンドの印象
プログレッシブ・ロックらしい展開の多さと、シンフォニック・ロック寄りの構成感が軸になっている作品。リズムの切り替えや曲の流れに、ロックの骨格を保ちながら組曲的に進む感覚がありそうです。音の厚みやアレンジの積み重ねで聴かせるタイプのアルバムとして捉えられます。
同時代のプログレ文脈で見ると、派手な技巧だけを前面に出すというより、楽曲の流れや構成を重視するタイプの作品として並べやすい印象です。英国系プログレの影響を思わせる部分もありつつ、南半球のロックシーンで作られたアルバムらしい独自の立ち位置も感じられます。
作品の位置づけ
Airlordにとっては、短い活動期間の中で残された重要な録音。バンドの歩みをたどるうえで中心になる作品です。1978年に解散しているため、活動の時間は長くありませんが、そのぶん「Clockwork Revenge」はグループの輪郭を示す記録として見やすい一枚です。
盤について
ここでの盤は1983年リリース。オリジナルの1977年作品として知られる内容を、後年の盤で手に取る形になります。Airlordの音楽に触れる入口としても、活動期の空気を伝える記録としても扱えるタイトルです。
- アーティスト: Airlord
- タイトル: Clockwork Revenge
- オリジナルリリース年: 1977年
- 盤のリリース年: 1983年
- 国: Japan
- ジャンル: Rock
- スタイル: Prog Rock, Symphonic Rock
トラックリスト
- A1 Clockwork Revenge (6:36)
- A2 Pictures In A Puddle (4:01)
- A3 Ladies Of The Night (9:43)
- B1 Earthborn Pilgrim (4:54)
- B2 Out Of The Woods (6:58)
- B3 Is It Such A Dream (5:08)
- B4 You Might Even Be (4:23)
関連動画
- Airlord – Ladies of the Night [1977 Prog Rock with killer guitar outro. Wellington New Zealand]
- AIRLORD Clockwork Revenge 01 Clockwork Revenge 02 Pictures A Puddle
- AIRLORD Clockwork Revenge 03 Ladies Of The Night
- AIRLORD Clockwork Revenge 04 Earthborn Pilgrim 05 Out Of The Woods
- AIRLORD Clockwork Revenge 06 Is It Such A Dream 07 You Might Even Be
Synopsis – Gamme (1980)
Synopsis『Gamme』(1980)
フランスのグループ、Synopsisによる1980年作『Gamme』。電子的な要素とロックを軸に、プログレッシブ・ロック、シンフォニック・ロックの文脈で捉えられる作品だ。メンバーにはChristian Hoff、Christian Bolzé、Michel Resler、Raymond Keller、Maike Ravonison、Patrick Marcel、Michel Bailが参加している。
作品の輪郭
『Gamme』は、70年代プログレの流れを引き継ぎつつ、80年代の入り口に差しかかる時期の空気をまとった1枚として見ることができる。ロックのバンド編成を土台にしながら、電子的な音色を織り込んでいく構成が想像しやすい作品名でもあり、タイトルからも音の組み立てや配列を意識した作りがうかがえる。
フランス産のプログレ/シンフォニック系という点では、同時代のフランスの実験性や組曲的な発想を持つバンド群と並べて語られることが多いタイプの作品だろう。英米圏の大きな潮流とは少し距離を置きながら、鍵盤や構成で聴かせる方向性が中心になりやすいジャンルの流れの中にある。
サウンドの印象
電子音とロックのリズムが重なることで、硬質さと流れのある展開が同居するタイプの音像が思い浮かぶ。シンフォニック・ロックらしく、音のレイヤーを重ねていく作りや、曲の中で場面を切り替えるような展開が軸になっていそうだ。録音の質感も、当時のフランス産プログレに見られる、輪郭を立てつつも空間を残したものとして受け取れる。
時代背景と位置づけ
1980年という時期は、プログレッシブ・ロックが70年代ほどの勢いを保ちにくくなっていた頃でもある。その中で『Gamme』のような作品は、従来のシンフォニックな手法を続けながら、電子楽器の存在感を取り入れていく流れの一端として見えてくる。Synopsisにとっても、当時の音楽環境の中で自分たちの方向性を示した作品として位置づけられるだろう。
メンバー
- Christian Hoff
- Christian Bolzé
- Michel Resler
- Raymond Keller
- Maike Ravonison
- Patrick Marcel
- Michel Bail
フランスの電子的プログレ/シンフォニック・ロックを語るうえで、1980年の『Gamme』はひとつの参照点になりうる作品だ。派手さよりも構成や音の積み重ねに目が向くタイプのアルバムとして、当時の空気を映している。
トラックリスト
- A1 Intro
- A2 Cités (7:00)
- A3 Novembre (4:35)
- A4 Tany Mena (Terre Rouge) (6:30)
- B1 Noctambule (3:30)
- B2 L'Homme Fou (11:00)
- B3 Prélude (4:05)
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Alphataurus – Alphataurus (1973)
Alphataurus『Alphataurus』(1973)
イタリア、ミラノ出身のプログレッシブ・ロック・バンド、Alphataurusによる1973年のセルフタイトル作。初期70年代のイタリアン・プログレの流れの中でも、ヘヴィな演奏と叙情的な展開をあわせ持つ作品として知られている。
作品の位置づけ
Alphataurusは1970年に結成されたバンドで、このアルバムは彼らの名をそのまま掲げたデビュー作。バンドの出自や活動歴は多くを語られていない一方で、この1枚は70年代イタリア・プログレの代表的な作品のひとつとして扱われることが多い。Museo RosenbachやIl Balletto Di Bronzoと並べて語られることもあり、同時代のイタリア勢の文脈の中で位置づけやすい作品だ。
サウンドの特徴
演奏はヘヴィなパートと静かなメロディックな場面の切り替えがはっきりしていて、楽曲の中で緩急がつけられている。キーボードの存在感も大きく、テーマを長めに展開していく構成が印象に残る。録音は70年代のロック作品らしい質感で、音の輪郭はやや素朴だが、各パートの役割は見えやすい。
ボーカルは強い張りを持ったタイプで、音の流れに対してはっきりした輪郭を与えている。サイケデリック・ロック、プログレッシブ・ロック、シンフォニック・ロックの要素が重なった内容で、単なる技巧披露というより、曲ごとの構成の流れを追うタイプのアルバムといえる。
同時代のイタリアン・プログレとの関係
1970年代前半のイタリアでは、重厚なバンド・サウンドとクラシカルな鍵盤アレンジを組み合わせた作品が多く生まれている。Alphataurusもその中にあり、当時のイタリアン・プログレらしい劇性と、ギターとキーボードの対比が目立つ。ジャンル全体の流れの中では、より知られたグループの陰で語られることが多いが、熱心なプログレ・リスナーの間では評価の高い一枚として知られている。
メンバーとその後
クレジットには Alfonso Oliva、Pietro Pellegrini、Guido Wasserman、Giorgio Santandrea、Michele Bavaro、Claudio Falcone の名が並ぶ。バンドはその後しばらく表舞台から遠ざかり、後年になって再編されている。オリジナル・メンバーの一部は再結成にも関わり、ライブ活動や新旧曲を含む作品へとつながっていく。
ひとこと
Alphataurus『Alphataurus』は、初期70年代イタリアン・プログレの特徴がまとまったセルフタイトル作。ヘヴィさ、メロディ、キーボードの展開が交差する、同時代の空気をよく伝えるアルバムだ。
トラックリスト
- A1 Peccato D’Orgoglio (12:22)
- A2 Dopo L’Uragano (5:05)
- A3 Croma (3:16)
- B1 La Mente Vola (9:20)
- B2 Ombra Muta (9:43)
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Flyte – Dawn Dancer (1979)

Flyte『Dawn Dancer』について
『Dawn Dancer』は、ベルギー・オランダ混成のプログレッシブ・ロック・バンド、Flyteによる作品。オリジナルは1979年のリリースで、ここで扱う盤は1994年のリリース韓国プレスになる。ジャンルとしてはProg Rock、Symphonic Rockに位置づけられる1枚だ。
バンドの背景
Flyteは、Dutch-Belgianのプログレッシブ・ロック・グループとして知られる。1976年には、ベルギーのBilzen festivalで行われたアマチュア・バンド・コンテストで評価を受け、Steve Miller Band、Steeleye Span、Rick Wakemanらが出演するフェスティバルのステージに立ったという経歴がある。
もともとはGraceという名前で活動していたが、同名のバンドがBritainに存在したため、Flyteへ改名した。活動初期には、King Crimson、Wishbone Ash、Camelといった同時代のプログレ系バンドの楽曲を中心に演奏していた。
アルバムの位置づけ
『Dawn Dancer』はFlyteにとって唯一のアルバムとして記録されている。レーベル事情の影響もあり、当時は広く流通した作品ではなかったようだが、バンドの演奏スタイルをまとめて確認できる作品として位置づけられる。
サウンドの印象
編成を見ると、ギター、エレクトリック・ピアノ、クラヴィネット、シンセサイザー、オルガン、メロトロン、ストリング・アンサンブルまで揃っていて、プログレッシブ・ロックらしい鍵盤主体の厚みが想像しやすい。リズム面ではドラムとパーカッションが複数クレジットされており、拍の動きや打楽器の重なりが前に出る作りだった可能性がある。
音の質感としては、1970年代後半のプログレに見られる、アコースティックとエレクトリックを行き来する構成が似合うタイプ。メロトロンやオルガンの使い方も含め、シンフォニック・ロック寄りの流れを意識しやすい内容だ。
メンバー
- Lu Rousseau – lead vocals, percussion
- Ruud Worthman – acoustic and electric guitars
- Jack van Liesdonck – acoustic and electric piano, clavinet, synthesizer
- Leo Cornelissens – electric organ, mellotron, string ensemble, vocals
- Hans Boeye – drums, percussion
- Hans Marynissen – percussion
- Peter Dekeersmaeker – bass, vocals
同時代とのつながり
バンドがカバーしていたKing Crimson、Wishbone Ash、Camelの名前からも、Flyteの音楽が1970年代プログレの文脈にあることは分かりやすい。ギターの展開、鍵盤のレイヤー、組曲的な構成感を軸にしたタイプの作品として見ていくと、当時のプログレ・シーンの空気が伝わりやすい。
『Dawn Dancer』は、派手なヒット作というより、限られた形で残ったバンドの記録という性格が強い。Flyteというバンドの輪郭をつかむうえで、重要な1枚だ。
トラックリスト
- A1 Woman (4:45)
- A2 Heavy Like A Child (5:27)
- A3 Grace (5:07)
- A4 You’re Free I Guess (5:58)
- B1 Brain Damage (4:48)
- B2 .., You’re Breath Enjoyer (4:15)
- B3 King Of Clouds (4:41)
- B4 Aim At The Head (4:26)
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Earth And Fire – Gate To Infinity (1977)

Earth And Fire / Gate To Infinity (1977)
オランダ、Voorschoten / Voorburg 出身のポップ・バンド、Earth And Fireによる1977年の作品。女性ヴォーカルのJerney Kaagmanを中心に、Chris Koertsのギター、Gerard Koertsのキーボードを軸にした編成で知られるグループで、シンフォニック・ロックとポップ・ロックのあいだを行き来するバンドとして位置づけられている。
作品の輪郭
Gate To Infinity は、Earth And Fireがキーボード面をさらに広げていく時期のアルバム。以前から使っていたハモンド・オルガンに加えて、メロトロンやシンセサイザーもセットに取り入れており、バンドのサウンドに厚みを持たせている。収録曲の構成でも、片面を使った長めの組曲的な展開が含まれていて、同時期のシンフォニック・ロック的な流れが見えやすい一枚。
リズム隊はしっかり前に出すぎず、演奏全体を支える役回り。そこにキーボードの層とギターのフレーズ、Jerney Kaagmanの歌が重なる形で、ポップ寄りの聴きやすさとプログレッシブな組み立てが同居している。録音の雰囲気も、楽器の音を重ねていくタイプの作りで、音像は比較的整理されている印象。
バンドの流れの中で
Earth And Fireは、1969年の「Seasons」や1970年の「Ruby is the One」「Wild & Exciting」、1971年の「Invitation」、1972年の「Memories」などで知られ、オランダ国内でヒットを重ねてきた。アルバム作品では、Song of the Marching Children や Atlantis がよく挙げられることが多く、そこからTo the World of the Future を経て、Gate To Infinity ではシンセサイザーの比重がさらに増していく流れ。
1970年代後半のヨーロッパのロック文脈では、シンフォニック・ロックがポップ寄りの要素と混ざっていく動きも見られる時期で、Earth And Fireもその一角にあるバンドとして捉えやすい。GenesisやYesのような英ロック系の大作志向とは少し距離を取りつつ、メロディを前に出した組み立てが特徴になっている。
メンバーとクレジット
- Jerney Kaagman:ヴォーカル
- Chris Koerts:ギター
- Gerard Koerts:キーボード
- Hans Ziech:ベース
- Ton van der Kleij:ドラム
クレジットには、Mark Stoop、Bert Ruiter、Ton Scherpenzeel、Ab Tamboer、Age Kat、Jons Pistoor、Theo Hurts、Ronnie Meyjes、Lysett、Cees Kalis などの名前も見える。バンドの周辺人脈の広さも、当時のオランダ・ロックの動きとつながっている。
ひとこと
Gate To Infinity は、Earth And Fireがポップ・バンドとしての輪郭を保ちながら、シンフォニックな要素とキーボード主体の展開を押し広げていた時期の一作。1977年のオリジナル盤として、バンドの変化が見えやすいアルバムになっている。
トラックリスト
- Gate To Infinity (17:19)
- B1 78th Avenue (3:02)
- B2 Smile (3:11)
- B3 Green Park Station (2:59)
- B4 Dizzy Raptures (3:17)
- B5 Driftin’ (5:36)
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Solaris – 1990 (1990)

Solaris『1990』について
ハンガリーのシンフォニック・プログレッシブ・ロック・バンド、Solarisによる1990年の作品。フルート、キーボード、ギターを軸にした編成で、インストゥルメンタル寄りの構成が想像しやすい一枚だ。ジャンル表記はElectronic、Rock、スタイルはProg Rock、Symphonic Rock。バンドの持つ演奏主体の組み立てが、そのまま作品の輪郭になっている。
バンドの背景
Solarisは1980年2月、ブダペストの大学生たちによって結成された。結成メンバーは、Kollár Attila(フルート)、Erdész Róbert(キーボード)、Cziglán István(ギター)、Seres Attila(ベース)、Tóth Vilmos(ドラム)。その後、80年代半ばにはドラムがGömör Lászlóに、ベースがPócs Tamásに交代している。現在のラインナップにはBogdán Csaba、Kisszabó Gáborも加わっている。
『1990』の位置づけ
この作品は、1990年にハンガリーで出たSolarisのオリジナル・リリース。バンド名義のディスコグラフィーの中でも、90年代の入口にあたる時期の記録として見える。80年代のプログレ文脈を引き継ぎつつ、電子的な要素も含む構成が、この時代の空気につながっている。
サウンドの印象
フルートとキーボードが前に出る編成だけに、旋律の受け渡しがはっきりしている。リズム隊は派手に押し出すというより、曲の流れを整える役回りに見える。録音はスタジオ作品らしいまとまりがあり、各楽器の輪郭を追いやすいタイプ。シンフォニック・ロックらしい展開の積み重ねと、電子音の使い方が並ぶところがポイントになりそうだ。
同時代とのつながり
ハンガリーのプログレ・ロックという文脈では、欧州圏のシンフォニック系の流れと接点を持つ作品として捉えやすい。1970年代的な組曲志向や演奏主導の作りを引きずりながら、1990年という時期らしく、ロックと電子音の接続も見える一枚。
クレジット
- アーティスト: Solaris
- タイトル: 1990
- リリース年: 1990年
- 国: ハンガリー
- ジャンル: Electronic, Rock
- スタイル: Prog Rock, Symphonic Rock
トラックリスト
- 1980
- A1 A Viking Visszatér (4:00)
- A2 Ellenpont (4:03)
- A3 Óz (5:12)
- A4 Mickey Mouse (3:16)
- A5 Éden (6:04)
- Los Angeles 2026
- B1 Los Angeles 2026 (23:21)
- Éjszakai Tárlat
- C1 Éjszakai Tárlat I. (6:09)
- C2 Éjszakai Tárlat II. (Szabadjáték) (7:32)
- C3 Éjszakai Tárlat III. (Éjféli Valcer) (3:33)
- C4 Éjszakai Tárlat IV. (Józsi Mátészalkára Megy) (5:58)
- C5 Éjszakai Tárlat V. (1990) (4:42)
- Ünnepi Koncert
- D1 E-Moll Concerto (Allegro Con Molto) (3:40)
- D2 Paella (2:30)
- D3 A Kígyó Szive (3:20)
- D4 Ez Nem Kán-Kán (0:56)
- D5 Magyar Tánc (3:33)
- D6 Duó (4:26)
- D7 Solaris 1990 (4:15)
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Quatermass – Quatermass (1970)

Quatermass / Quatermass
1970年にUKで登場した、Quatermassの唯一のアルバム。メンバーはJohn Gustafson、J. Peter Robinson、Mick Underwoodの3人で、ベース、ハモンド・オルガン、ドラムスを軸にしたパワー・トリオ編成になっている。ハードなロックの推進力に、鍵盤の厚みや管弦楽的なアレンジを重ねた、当時のブリティッシュ・プログレ周辺に位置する作品。
サウンドの輪郭
全体の印象は、リズムの押し出しが強く、演奏の密度も高め。Mick Underwoodのドラムは前に出てきて、John Gustafsonのベースとボーカルが土台を作る。そこにJ. Peter Robinsonのキーボードが加わり、ハモンド・オルガンのうねりや、クラシカルな弦の響きが差し込まれる構成。ブルース・ロックの筋肉質な感触と、アート・ロック、シンフォニック・ロック寄りの装飾性が同居している印象。
録音の雰囲気は比較的ストレートで、音数は多いが輪郭は見えやすいタイプ。曲によっては展開が細かく、リフの切り替えやブレイクが目立つ。とくに「Laughin’ Tackle」では、弦楽器の大編成が加わり、ロック・バンドの枠を広げるような作りになっている。
作品の位置づけ
Quatermassは短命だったバンドで、このアルバムが唯一の作品。バンド名はBBCのSFドラマに由来し、70年代初頭の英国ロックらしい、ロックと物語性の近さも感じさせる。後年の活動につながる人脈も多く、John GustafsonはのちにBulletを結成し、Mick UnderwoodはEpisode Sixへと進む。
また「Black Sheep of the Family」は、のちにRainbowが最初に録音した曲としても知られている。そうした意味でも、このアルバムは単独作でありながら、周辺シーンへの接点がいくつも見える一枚。
同時代の文脈
1970年前後のUKでは、ブルース・ロックを土台にしながら、キーボード主体の展開やクラシカルな要素を取り込むバンドが増えていた時期。Quatermassもその流れの中で、ハードな演奏力と構築的なアレンジを両立させた作品として位置づけられる。The Niceのような鍵盤主体のプログレ、あるいは初期のハード寄り英国ロックを思わせる要素もあり、ジャンルの境目を行き来する内容になっている。
盤について
- アーティスト: Quatermass
- タイトル: Quatermass
- オリジナル・リリース年: 1970年
- 盤のリリース年: 1975年
- 国: UK
- メンバー: Peter Robinson, John Gustafson, Mick Underwood
- ジャンル: Rock
- スタイル: Blues Rock, Art Rock, Prog Rock, Symphonic Rock
トラックリスト
- A1 Entropy
- A2 Black Sheep Of The Family
- A3 Post War Saturday Echo
- A4 Good Lord Knows
- A5 Up On The Ground
- B1 Gemini
- B2 Make Up Your Mind
- B3 Laughin’ Tackle
- B4 Entropy (Reprise)
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Ovrfwrd – Starstuff (2020)

Ovrfwrd『Starstuff』(2020)
ミネアポリスを拠点に2012年に結成された、米国のインストゥルメンタル・プログレッシブ・ロック・グループ、Ovrfwrdによる『Starstuff』。2020年の作品で、バンドの持つプログレッシブ・ロック志向と、シンフォニック・ロックの要素が前面に出た一枚として捉えやすい内容だ。
作品の輪郭
Ovrfwrdは、歌を中心に置かず、演奏そのものを軸に組み立てるバンド。『Starstuff』でもその方向性は変わらず、楽曲はリズムの切り替えや曲展開、層の厚いアンサンブルで進んでいく構成が想像しやすい。プログレッシブ・ロックらしい組曲的な流れと、シンフォニック・ロック寄りの重厚さが重なったタイプの作品といえる。
サウンドの印象
この手の文脈では、タイトなリズム隊、細かく動くギター、広がりのある音像が重要になるが、『Starstuff』もそうした要素を軸にしているように見える。録音の雰囲気は、楽器の分離感と密度の両方を意識した仕上がりが似合うジャンルで、硬質さと立体感が同居する方向性。派手な歌メロではなく、演奏の推進力で聴かせるタイプの一作だ。
アーティストにおける位置づけ
2012年に活動を始めたOvrfwrdにとって、『Starstuff』はインストゥルメンタル中心のスタイルを示す作品のひとつとして見やすい。バンドのプロフィールからも、演奏面を重視する姿勢がはっきりしていて、この作品でもその方針がそのまま反映されている印象だ。
ジャンルの文脈
2020年のプログレッシブ・ロックは、往年の長尺志向やシンフォニックな構成を踏まえつつ、現代的な音の輪郭や録音の明瞭さを取り入れる流れが目立つ。その中で『Starstuff』は、US発のインストゥルメンタル・プログレとして、演奏の複雑さと音の厚みを両立する方向に位置づけられる作品だ。
Ovrfwrdの公式サイトやSNS、YouTube、SoundCloudでは、バンドの活動や関連音源を確認できる。
トラックリスト
- A1 Firelight (5:37)
- A2 Let It Burn (King George) (5:58)
- A3 Starstuff (5:09)
- B1 Lookup (8:21)
- B2 Daybreak (2:48)
- B3 Zathras (4:35)
- B4 From Parts Unknown (6:25)
Negasphere – Disadvantage (1985)

Negasphere『Disadvantage』について
『Disadvantage』は、1985年に日本でリリースされたNegasphereの作品。日本のネオ・プログレッシブ・バンドとして、1983年から1986年ごろに活動していたグループの中で位置づけられる一枚で、のちに2012年から再始動する以前の時期を代表する記録でもある。
作品の輪郭
ジャンルはロック、スタイルはシンフォニック・ロック、プログ・ロック。タイトルからも伝わるように、硬質なロックの推進力だけでなく、鍵盤や構成の積み重ねを意識した作りが想像しやすい作品だ。1980年代半ばの日本のプログレ周辺らしい、整った演奏と緻密な展開を軸にした内容として捉えられる。
メンバーにはAkira Sato、Seiji Sakano、Kaoru Kawasaki、Hiroyoshi Majima、Shiro Hirata、Shiro Sugano、Hiroshi Tokutake、Toru Yataの名前が並ぶ。編成の厚みがそのままサウンドの層の多さにつながっていそうな印象がある。
サウンドの印象
シンフォニック・ロックとプログ・ロックの組み合わせからは、拍の流れを単純に進めるのではなく、フレーズを細かくつないでいくようなリズム感が浮かぶ。ギター、キーボード、リズム隊がそれぞれの役割を分担しながら、音の密度を作っていくタイプの作品として受け取れそうだ。録音の雰囲気も、当時の日本のロック作品らしい輪郭の見えやすさを持っている可能性がある。
アーティストの流れの中で
Negasphereにとって『Disadvantage』は、活動期の中盤にあたる時期の作品として見える。1980年代前半の日本では、洋楽由来のプログレッシブ・ロックを土台にしながら、独自の構成美や演奏感覚を持つバンドが各地で現れていた。その流れの中で、Negasphereもまたシンフォニックな方向性を持つ一組として記録されている。
まとめ
『Disadvantage』は、1985年の日本のネオ・プログレッシブ・シーンを考えるうえで、Negasphereというバンドの輪郭を確認できる作品。派手さだけで押すというより、構成、演奏、音の重なりで聴かせるタイプのロック作品として整理できる。