Porcupine Tree – Closure / Continuation (2022)

Porcupine Tree「Closure / Continuation」

Porcupine Treeの「Closure / Continuation」は、2022年にリリースされた11作目のスタジオ・アルバム。Steven Wilsonを中心に1987年から続いてきた英国発のプログレッシブ・ロック・バンドが、2021年に活動を再開して発表した作品である。バンドの核は、Steven Wilson、Richard Barbieri、Gavin Harrisonの3人編成。

バンド再始動後の一枚

Porcupine Treeは、もともとWilsonのソロ的なプロジェクトとして始まり、その後バンド形態へ移行した経緯を持つ。2010年の活動休止を経て、2021年に再始動。新曲「Harridan」を先行させたうえで、このアルバムへつながっていく流れがある。13年ぶりの新作という位置づけも、作品の意味を大きくしている。

メンバーは、Steven Wilsonがボーカル、ギター、ベース、キーボードを担当し、Richard Barbieriがキーボードとシンセサイザー、Gavin Harrisonがドラムとパーカッションを担当。ライブではRandy McStineやNathan Navarroらが参加している。

サウンドの特徴

ジャンルはロック、スタイルはプログレッシブ・ロック。演奏は複雑な構成を持ちながらも、音の輪郭ははっきりしている印象がある。Gavin Harrisonの細かいリズム、Barbieriの鍵盤が作る層、Wilsonの歌とギターが重なる組み立て。重さだけに寄らず、曲の展開で緊張感を保つタイプの作品といえる。

Porcupine Treeらしい、メタル寄りの硬さと、シンセや空間処理を含む音の整理された質感。そのあいだを行き来する作りで、同時代のプログレッシブ・ロックや、Steven Wilson周辺のソロ作品とも地続きの手触りがある。

作品の位置づけ

本作は、バンドのディスコグラフィーの中でも、長い活動休止を経て戻ってきた後の重要な一枚。初期の実験性から、2000年代以降の精密なアレンジへとつながる流れの延長線上に置ける作品でもある。Porcupine Treeの名前を再び前面に出したアルバムとして、バンドの現在地を示す内容になっている。

関連する文脈

比較されることの多いのは、Steven Wilsonのソロ作品や、同じく英国のプログレッシブ・ロック周辺のバンド群。音の作り込みや長尺曲の構成、硬質なリズム処理などは、いわゆるオールドスクールなプログレとは少し距離を取りつつ、現代的な録音感覚でまとめられている。

ひとことで

13年ぶりの再始動後に出た、Porcupine Treeの11作目。精密な演奏、整理された音像、そして再開したバンドの手応えが同居する一枚。

トラックリスト

  • A1 Harridan (8:09)
  • A2 Of The New Day (4:43)
  • B1 Rats Return (5:40)
  • B2 Dignity (8:21)
  • C1 Herd Culling (7:02)
  • C2 Walk The Plank (4:26)
  • D Chimera’s Wreck (9:40)

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2026.05.24