Flyte – Dawn Dancer (1979)

Flyte『Dawn Dancer』について
『Dawn Dancer』は、ベルギー・オランダ混成のプログレッシブ・ロック・バンド、Flyteによる作品。オリジナルは1979年のリリースで、ここで扱う盤は1994年のリリース韓国プレスになる。ジャンルとしてはProg Rock、Symphonic Rockに位置づけられる1枚だ。
バンドの背景
Flyteは、Dutch-Belgianのプログレッシブ・ロック・グループとして知られる。1976年には、ベルギーのBilzen festivalで行われたアマチュア・バンド・コンテストで評価を受け、Steve Miller Band、Steeleye Span、Rick Wakemanらが出演するフェスティバルのステージに立ったという経歴がある。
もともとはGraceという名前で活動していたが、同名のバンドがBritainに存在したため、Flyteへ改名した。活動初期には、King Crimson、Wishbone Ash、Camelといった同時代のプログレ系バンドの楽曲を中心に演奏していた。
アルバムの位置づけ
『Dawn Dancer』はFlyteにとって唯一のアルバムとして記録されている。レーベル事情の影響もあり、当時は広く流通した作品ではなかったようだが、バンドの演奏スタイルをまとめて確認できる作品として位置づけられる。
サウンドの印象
編成を見ると、ギター、エレクトリック・ピアノ、クラヴィネット、シンセサイザー、オルガン、メロトロン、ストリング・アンサンブルまで揃っていて、プログレッシブ・ロックらしい鍵盤主体の厚みが想像しやすい。リズム面ではドラムとパーカッションが複数クレジットされており、拍の動きや打楽器の重なりが前に出る作りだった可能性がある。
音の質感としては、1970年代後半のプログレに見られる、アコースティックとエレクトリックを行き来する構成が似合うタイプ。メロトロンやオルガンの使い方も含め、シンフォニック・ロック寄りの流れを意識しやすい内容だ。
メンバー
- Lu Rousseau – lead vocals, percussion
- Ruud Worthman – acoustic and electric guitars
- Jack van Liesdonck – acoustic and electric piano, clavinet, synthesizer
- Leo Cornelissens – electric organ, mellotron, string ensemble, vocals
- Hans Boeye – drums, percussion
- Hans Marynissen – percussion
- Peter Dekeersmaeker – bass, vocals
同時代とのつながり
バンドがカバーしていたKing Crimson、Wishbone Ash、Camelの名前からも、Flyteの音楽が1970年代プログレの文脈にあることは分かりやすい。ギターの展開、鍵盤のレイヤー、組曲的な構成感を軸にしたタイプの作品として見ていくと、当時のプログレ・シーンの空気が伝わりやすい。
『Dawn Dancer』は、派手なヒット作というより、限られた形で残ったバンドの記録という性格が強い。Flyteというバンドの輪郭をつかむうえで、重要な1枚だ。
トラックリスト
- A1 Woman (4:45)
- A2 Heavy Like A Child (5:27)
- A3 Grace (5:07)
- A4 You’re Free I Guess (5:58)
- B1 Brain Damage (4:48)
- B2 .., You’re Breath Enjoyer (4:15)
- B3 King Of Clouds (4:41)
- B4 Aim At The Head (4:26)