The Isley Brothers – Grand Slam (1981)

The Isley Brothers『Grand Slam』について

The Isley Brothersは、1950年代初頭にオハイオ州シンシナティで結成されたR&B/ソウル・グループである。初期の「Shout!」で知られ、その後は自前のT-Neckレーベルを軸に活動を続けてきた。1960年代後半以降はロナルド・アイズレーを中心に、ファンク、ディスコ、R&B、ソウルを行き来する作品を重ね、1980年代初頭まで継続してヒットを出していた。

『Grand Slam』は1981年の作品として知られるアルバムで、日本盤は1983年にリリースされた盤である。80年代前半のアイズレー・ブラザーズらしい、ソウルを基盤にしたグルーヴ重視の時期の1枚として位置づけられる。メンバーにはRonald Isley、Ernie Isley、Chris Jasper、Marvin Isley、Rudolph Isley、O’Kelly Isleyがクレジットされている。

作品の位置づけ

この時期のThe Isley Brothersは、70年代の「For the Love of You」や「Choosey Lover」、さらに後の「Between the Sheets」に連なる流れの中にある。バンド編成での演奏感と、R&Bチャートを意識した整ったプロダクションが同居する時代で、ファンク寄りのリズムと滑らかなボーカルの組み合わせが基本になっている。

特に70年代後半から80年代初頭にかけてのアイズレーは、同時代のR&Bグループの中でも、オハイオ発のファンク/ソウルの文脈で語られることが多い。Earth, Wind & FireやLakesideのような洗練されたファンクと比べられることもありつつ、ロナルドの歌声を軸にした歌ものとしての強さが前面に出るグループである。

日本盤としてのポイント

今回の盤は日本リリースの1983年盤で、オリジナルの1981年盤から時間をおいて流通したものになる。日本盤は当時の国内流通向けに出されたもので、コレクション上はオリジナル盤とは別扱いになる。ジャケットや表記、帯や解説の有無など、国内盤らしい要素が付くことが多いが、内容面の中心は1981年作品としての『Grand Slam』にある。

聴きどころ

The Isley Brothersのこの時期の作品に共通するのは、リズムの組み立てがきっちりしている点である。ベースライン、ギターの刻み、鍵盤の和音、ボーカルの掛け合いが、過度に派手にならずに積み上がっていく。ディスコの時代感を受けつつも、単純なダンス志向だけでは終わらないのがこのグループの持ち味だ。

また、アイズレー・ブラザーズはヒット曲の存在感が大きいグループでもある。「Shout!」「This Old Heart Of Mine」「It’s Your Thing」など初期の代表曲から、70年代以降の「For the Love of You」「Choosey Lover」「Between the Sheets」へと続く流れがはっきりしている。『Grand Slam』も、その後期の流れの中に置くと分かりやすい作品である。

アーティストとしての背景

The Isley Brothersは1950年代に活動を開始し、1959年の「Shout!」で広く知られるようになった。1960年代にはモータウンでも活動し、1969年にはT-Neckレーベルを再始動させて「It’s Your Thing」を発表。1973年以降はErnie Isley、Marvin Isley、Chris Jasperが加わり、バンド色の強い編成で80年代初頭まで作品を出し続けた。

1981年の『Grand Slam』は、そうした長い活動の中で、70年代後半から80年代前半の成熟したR&Bサウンドを示す時期の作品として見ることができる。グループの歴史を追う上でも、ディスコ以後のソウル/ファンクの形を確認する1枚になっている。

トラックリスト

  • A1 – Tonight Is The Night (If I Had You) (4:56)
  • A2 – I Once Had Your Love (And I Can’t Let Go) (4:41)
  • A3 – Hurry Up And Wait (3:53)
  • B1 – Young Girls (5:00)
  • B2 – Party Night (4:08)
  • B3 – Don’t Let Up (5:04)
  • B4 – Who Said? (4:18)

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2026.09.11
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