David Bowie – David Bowie (1967)
David Bowie / David Bowie
1967年に発表された、David Bowieのデビュー作。ブリティッシュ・ポップ/ロックの流れの中で、バロック・ポップやモッドの要素を取り入れた初期作品として位置づけられる一枚です。のちのグラム・ロック期とはまた違う、若い時期のBowieの感触がそのまま残る内容です。
作品の輪郭
このアルバムでは、当時の英ポップらしい整ったメロディと、音数の多いアレンジが印象に残ります。ストリングスや管楽器を思わせる立体感、軽いユーモアを含んだ歌い回し、曲ごとに表情を変える構成など、後年の大きな変身を前にした段階のBowieらしさが見える作品です。
サウンドの質感としては、ロックの基本形に、演劇的な要素や当時のモッズ周辺に通じる感覚が重なっている印象です。派手さよりも、曲ごとの作り込みや言葉の運びに耳が向くアルバムです。
David Bowieにとっての位置づけ
本作は、1960年代後半のDavid Bowieの出発点を示すアルバムです。後の代表的なキャラクター性やコンセプト志向に比べると、ここではまだポップ・ソングとしてのまとまりが前面に出ています。とはいえ、のちのキャリアにつながる多面的な作風の芽はすでに感じられるところです。
Bowieはその後、20世紀を代表する影響力の大きなアーティストの一人として知られるようになりますが、このデビュー作は、その長い歩みの最初の章として聴かれることが多い作品です。
時代背景と比較の手がかり
1967年という時期は、英国のポップ/ロックが大きく広がっていた時代です。バロック・ポップ的な装飾性や、モッド由来の都会的なリズム感は、同時代の英ポップの中でもよく見られる要素で、Bowieのこの作品もそうした流れの中にあります。のちのBowieが見せる変化の多さを思うと、この時点ではまだ比較的ストレートなソングライティングが中心です。
収録曲と関連曲
この作品に関連するシングルとしては、1966年12月のオリジナル版と、1967年7月の再録音版が知られています。アルバム全体を通して、曲ごとのキャラクターの違いがはっきりしており、初期Bowieの作家性をたどる手がかりにもなります。
1981年盤について
今回の盤は1981年リリースのものです。オリジナルの1967年盤から時間を置いた再発盤として、初期David Bowieの作品を別の時代に手に取れる一枚といえます。
トラックリスト
- A1 Uncle Arthur (2:07)
- A2 Sell Me A Coat (3:00)
- A3 Rubber Band (2:15)
- A4 Love You Till Tuesday (3:10)
- A5 There Is A Happy Land (3:11)
- A6 We Are Hungry Men (2:58)
- A7 When I Live My Dream (3:19)
- B1 Little Bombardier (3:24)
- B2 Silly Boy Blue (3:51)
- B3 Come And Buy My Toys (2:07)
- B4 Join The Gang (2:16)
- B5 She’s Got Medals (2:26)
- B6 Maid Of Bond Street (1:44)
- B7 Please Mr. Gravedigger (2:47)