Gordon Lightfoot – Endless Wire (1978)
Gordon Lightfoot『Endless Wire』(1978)
Gordon Lightfootは、カナダ出身のシンガーソングライター。1960年代から70年代にかけて、フォークを土台にしたソングライティングで強い存在感を持った人物で、この『Endless Wire』は1978年に発表された作品だ。アコースティックな手触りを残しながら、ロック、フォーク、カントリーの要素を自然に行き来する、彼らしい作りになっている。
作品の位置づけ
この時期のLightfootは、すでに“語りすぎない歌”と“旋律の通りのよさ”で評価を固めていた段階にある。『Endless Wire』も、その積み上げの延長線上にあるアルバムで、過度に飾らない編成と、歌を前に出した録音が印象に残る。派手な展開で押すタイプではなく、曲の流れと歌詞の運びをじっくり聴かせる作りだ。
聴きどころ
このアルバムでは、Lightfootの低めの声と、きれいに整ったギターの響きが中心にある。演奏の輪郭ははっきりしていて、バンドの厚みが出る場面でも、歌の芯が埋もれにくい。フォーク・ロックとしての落ち着きと、カントリー寄りの素直な曲調が同居しているのが、この時代のLightfootらしいところだ。
実際に耳を通すと、1曲ごとの印象を強く塗り替えるような仕掛けよりも、アルバム全体で温度を保ちながら進む感触がある。大きな起伏を作るというより、言葉の置き方とメロディの運びで聴かせるタイプの作品としてまとまっている。
代表曲との関係
Lightfootといえば、「If You Could Read My Mind」「Sundown」「The Wreck of the Edmund Fitzgerald」などの代表曲がよく挙がる。『Endless Wire』は、そうした大ヒット曲のような即効性を狙うというより、作家としての持ち味を安定して示すアルバムの一つとして捉えやすい。
同時代の文脈
1970年代後半のフォーク・ロックやカントリー・ロックの流れの中で見ると、Lightfootはシンガーソングライター色の強い立ち位置にいる。派手なサウンドで時代の流行に寄せるというより、歌詞、メロディ、語り口の三つで勝負するタイプで、同時代の作家系アーティストと並べて語られやすい存在だ。
まとめ
『Endless Wire』は、1978年時点のGordon Lightfootが持っていた、言葉の確かさと旋律の滑らかさがそのまま入った作品だ。大きく振り切るアルバムではないが、歌を中心に据えた作りの中に、彼の作家性がよく見える一枚として位置づけられる。
トラックリスト
- A1 – Daylight Katy (4:21)
- A2 – Sweet Guinevere (3:17)
- A3 – Hangdog Hotel Room (2:38)
- A4 – If There’s A Reason (4:54)
- A5 – Endless Wire (4:08)
- B1 – Dreamland (2:55)
- B2 – Songs The Minstrel Sang (2:45)
- B3 – Sometimes I Don’t Mind (2:56)
- B4 – If Children Had Wings (3:52)
- B5 – The Circle Is Small (4:05)