The Pop Group – Y = Y (最後の警告) (1979)
The Pop Group「Y = Y(最後の警告)」について
1977年にブリストルで結成されたポストパンク・バンド、The Pop Groupの作品。1979年のオリジナル・リリースで、日本盤も同じ1979年の登場となる。メンバーにはMark Stewart、Bruce Smith、John Waddington、Gareth Sager、Simon Underwood、Dan Catsis、Dave Lewisが名を連ねる。
作品の位置づけ
The Pop Groupは、ポストパンクの中でも、ロック、ダブ、アヴァンギャルド、実験性を強く持ち込んだバンドとして知られる存在。「Y = Y(最後の警告)」は、その初期の時期に出た一枚で、後の活動を含めてもバンドの出発点を示す作品として見られることが多い。1979年という時代の空気の中で、パンク以後の緊張感をさらに押し広げたような位置づけ。
サウンドの特徴
リズムは直線的に進むだけではなく、ダブ由来の間や反復が入り込む構成。ギターやベース、リズム隊が前へ押し出す場面と、音が引いて空間を残す場面が行き来する。演奏の質感は硬く、整理されすぎないところに特徴がある。ポストパンクらしい鋭さに、実験的な組み立てが重なる印象。
派手なヒット曲を前面に置くタイプではなく、アルバム全体の流れや、各曲のぶつかり方に耳が向きやすい作品。The Pop Groupの初期像を知るうえで、バンドの方向性がかなりはっきり出ている一枚と言えそうだ。
同時代とのつながり
同じポストパンク期の中でも、The Pop Groupは単純なロックの延長線というより、ダブやフリージャズ、ノイズ的な要素を取り込んだ側に位置する。Joy DivisionやGang of Fourのような同時代の重要バンドと並べて語られることはあっても、より混線したリズム感や、荒い音の組み合わせが際立つタイプ。
作品のエピソード
後年、バンドは2010年に再結成ツアーを行い、2015年から2016年にかけて新作も発表している。さらに2019年から2021年には、デビュー作「Y」の40周年企画として、レア音源、ライブテイク、リミックスのアルバムが順にリリースされた。オリジナル盤のこの作品が、長く参照され続けてきたことを示す流れ。
まとめ
「Y = Y(最後の警告)」は、1979年のポストパンクが持っていた攻撃性と実験性を、ブリストルのバンドらしい感覚で押し出した作品。The Pop Groupの初期を知るうえで、かなり重要な位置に置かれる一枚として受け止められている。
トラックリスト
- A1 Thief Of Fire = 戦火は消えない (4:33)
- A2 Snowgirl = スノー・ガール (3:21)
- A3 Blood Money = 外人部隊の叫び (2:54)
- A4 Savage Sea = サウェージ・シー (狂った海に立ち向かった兵士) (2:58)
- A5 We Are Time = 狂気の時 (6:27)
- B1 Words Disobey Me = 言葉は裏切り (3:23)
- B2 Don’t Call Me Pain = 兵士のあがき (5:35)
- B3 The Boys From Brazil = 人類回帰 (4:13)
- B4 Don’t Sell Your Dreams = 夢を売りわたすな (6:35)