Uno – Uno (1974)
Uno『Uno』について
Unoの『Uno』は、1974年にイタリアで登場したプログレッシブ・ロック作品だ。バンドUnoは、旧来のバンドが1974年に分裂したあと、Elio D’Anna、Danilo Rustici、Enzo Vallicelliの3人を中心に結成された。メンバーには、Osanna周辺やClaudio Rocchiとの活動歴を持つEnzo Vallicelliが含まれていて、当時のイタリアン・ロック・シーンの流れの中で生まれた作品として位置づけられる。
作品の位置づけ
このアルバムは、Unoにとって唯一のスタジオ・アルバムとして知られている。制作には英語詞の補助としてN.J. Sedwickや、Pink Floydの『The Dark Side of the Moon』に関わったことで知られるシンガー[a251579]も参加している。イタリア盤ではイタリア語曲と英語曲が混在し、英語詞版は海外向けにも出た。
1970年代前半のイタリア・プログレらしく、演奏力を前面に出した構成が目立つ。特に、Osannaの後期に近い流れを感じさせるという案内もあり、同時代のイタリア勢の中では、歌と演奏の両方を強く意識した作りになっている。
収録内容と聴きどころ
収録曲は英語詞4曲、イタリア語詞3曲という構成。曲名としては「I cani e la volpe」が挙げられていて、アルバム内でも印象に残る曲として扱われることが多い。歌入りの楽曲が中心だが、演奏面ではギター、ベース、ドラムの絡みがはっきりしていて、バンドのまとまりを確認しやすい内容だ。
また、英語詞版にはHipgnosisによるシュルレアリスティックなジャケットが付けられている。Pink Floydとの接点を思わせる要素で、作品の外側にも当時の国際的なプログレ文脈が見える。
盤の違いについて
ここで扱う1980年盤は、オリジナルの1974年盤とは別の時期に出た再登場盤だ。作品そのものは1974年のアルバムとして考えるのが自然で、盤の年は1980年となる。イタリア盤には1st side labelにSIAE stampがある。
背景メモ
Unoはスタジオではうまく機能した一方、ライヴでは十分に満足できる結果が得られなかったため、後の活動ではDanilo Rusticiの兄弟[a176436]がギターとベースで加わる流れがあった。この拡張編成が、その後のNova結成のきっかけになったという話も残る。
Enzo Vallicelliはその後も活動を続け、現在はVince Vallicelli名義でブルース・ドラマーとして知られている。
まとめ
『Uno』は、短命だったUnoの唯一作として、1970年代イタリア・プログレの一断面を示すアルバムだ。英語詞とイタリア語詞が同居する構成、Osanna周辺とのつながり、そしてHipgnosisのジャケットまで含めて、当時のロック作品らしい要素がまとまっている。
トラックリスト
- A1 – Right Place
- A2 – Popular Girl
- A3 – I Cani E La Volpe
- A4 – Stay With Me
- B1 – Uomo Come Gli Altri
- B2 – Uno Nel Tutto
- B3 – Goodbye Friend