Jade Warrior – Released (1971)
Jade Warrior『Released』について
Jade Warriorの『Released』は、1971年に発表された2作目のスタジオ・アルバム。バンドは1970年に結成されたブリティッシュ・プログレッシブ・ロック・バンドで、Jon Field、Tony Duhig、Glyn Havardを中心に活動を始めた。前作で見せたエスニックでワールド・ミュージック寄りの要素に対して、本作ではよりストレートなプログレッシブ・ロックの流れが前面に出ている作品として位置づけられている。
アルバムの内容
本作は、力強いロック・ナンバーと静かなバラード、さらにインストゥルメンタルを組み合わせた構成になっている。公式サイトの紹介でも、“Three-Horned Dragon King” や “We Have Reason To Believe” のような直線的なロック曲、“Bride Of Summer” や “Yellow Eyes” のような穏やかな曲、そしてジャズの感触を含む “Water Curtain Cave”、ブラスを加えた長尺ジャム “Barazinbar” が対照的に並ぶとされている。
実際に聴くと、曲ごとの役割がはっきりしている印象が残る。ロック曲はリズムとギターの押し出しが強く、バラードは音数を絞って展開し、インスト曲では演奏の組み立てそのものを聴かせる流れ。1枚の中で温度差が大きく、アルバム全体の構成で聴かせるタイプの作品といえる。
Jade Warriorの中での位置づけ
『Released』は、Jade Warriorの初期2作目にあたるアルバム。のちの作品でより独自の音楽性を深めていく前段階として、プログレッシブ・ロックの文法を比較的まっすぐに使っているのが特徴になっている。初期の段階で、バンドの持つ演奏面のまとまりや、曲調の切り替えのうまさが見えやすい作品でもある。
同時代の文脈
1971年のブリティッシュ・プログレッシブ・ロックといえば、演奏技術の高さと組曲的な構成、曲想の切り替えが目立つ時期。Jade Warriorもその流れの中にありつつ、フォークやジャズの要素を曲の中に滑り込ませる場面がある。大作主義のバンドと比べると、曲の長さやアレンジの置き方に独自のバランスがある。
収録曲に触れると
- Three-Horned Dragon King:勢いのあるロック曲
- We Have Reason To Believe:直進性のあるバンド演奏が軸の曲
- Bride Of Summer、Yellow Eyes:静かな面を担うバラード
- Water Curtain Cave:ジャズ寄りのインストゥルメンタル
- Barazinbar:ブラスを含む長尺のジャム
代表曲を一曲に絞るタイプではなく、アルバム全体の流れで印象が残る作品。プログレッシブ・ロックの初期らしい試みと、バンドの演奏力がまとまっている一枚として見てよさそうだ。
メンバー
クレジットには Jon Field、Tony Duhig、Glyn Havard をはじめ、Dave Sturt、David Duhig、Allan Price、Dave Conners、Gowan Turnbull、Colin Henson らの名前が見える。初期のJade Warriorらしい、編成の変化も含めたバンドの動きがうかがえる。
トラックリスト
- A1 – Three-Horned Dragon King (6:09)
- A2 – Eyes On You (3:05)
- A3 – Bride Of Summer (3:19)
- A4 – Water Curtain Cave (6:28)
- A5 – Minnamoto’s Dream (5:30)
- B1 – We Have Reason To Believe (3:50)
- B2 – Barazinbar (15:00)
- B3 – Yellow Eyes (2:51)