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XTC – White Music (1978)

XTC『White Music』について

XTCの『White Music』は、1978年1月20日にリリースされたファースト・アルバム。ポストパンク以降の空気をまといながら、ニューウェーブとパワー・ポップを軸に、電子的な質感も交えた初期作として位置づけられる作品だ。バンドの出発点を確認するうえで、まず押さえておきたい一枚。

作品の輪郭

この時期のXTCは、アグレッシブなリズムと細かなフレーズの組み立てが目立つ。ギターの切れ味、ベースの動き、鍵盤の差し込みが曲ごとにせわしなく交差し、短い曲の中に情報量を詰め込む構成が印象に残る。音の厚みよりも、展開の速さとフックの多さで押していくタイプのアルバムといえる。

ジャンル表記としてはElectronic、Rock、スタイルとしてはNew Wave、Power Pop。パンク以後の勢いをベースにしつつ、メロディーを前に出した作りが特徴的で、同時代のニューウェーブ勢やパワー・ポップ周辺と並べて語られることもありそうだ。

XTCにとっての位置づけ

XTCは1975年にスウィンドンで結成され、のちにポストパンク・ニューウェーブの文脈で注目を集めたバンド。そこからダブ、フォーク・ロック、サイケデリア、純度の高いポップまで、時期ごとに音の方向を変えていく柔軟さを持っていた。『White Music』は、その長い変化の出発点にある作品として聴かれることが多い。

クラシックな編成としては、Andy Partridge、Colin Moulding、Dave Gregory、Terry Chambersが中心。初期にはBarry Andrewsも在籍しており、鍵盤の存在感がこの時期のサウンドに関わっている。

時代感とサウンドの印象

1978年という時期は、パンクの衝撃が残りながら、ニューウェーブやポストパンクが形を整えつつあった頃。『White Music』もその流れの中に置くと見えやすい。鋭いリズム、硬質なギター、やや機械的な手触りのあるアレンジなど、当時の英国ロックの変化を反映した要素が感じられる。

一方で、単に尖っただけの作品ではなく、メロディーの輪郭ははっきりしている。パワー・ポップ的な要素があるため、曲の推進力と歌の引っかかりが両立しているのも、このアルバムの見どころになっている。

代表曲について

収録曲の中では「This Is Pop」がよく知られている。タイトル通り、XTCのポップ感覚を端的に示す曲として扱われることが多く、アルバム全体の方向性を示す存在でもある。初期XTCの勢いと、ひねりのあるメロディーが同居した一曲。

リリース情報

  • アーティスト: XTC
  • タイトル: White Music
  • オリジナル・リリース年: 1978年
  • 盤のリリース年: 1988年
  • 国: Italy
  • ジャンル: Electronic, Rock
  • スタイル: New Wave, Power Pop

XTCの初期像をつかむうえで、『White Music』は外せない存在。後年の多彩な展開を知っていると、ここにある直線的な勢いと実験性の混ざり方が、なおさら興味深く感じられる。

トラックリスト

  • A1 Radios In Motion (2:52)
  • A2 Cross Wires (2:03)
  • A3 This Is Pop (2:38)
  • A4 Do What You Do (1:14)
  • A5 Statue Of Liberty (2:52)
  • A6 All Along The Watchtower (5:40)
  • B1 Into The Atom Age (2:32)
  • B2 I’ll Set Myself On Fire (3:00)
  • B3 I’m Bugged (3:59)
  • B4 New Town Animal In A Furnished Cage (1:51)
  • B5 Spinning Top (2:38)
  • B6 Neon Shuffle (4:25)

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