Satin Whale – As A Keepsake (1977)
Satin Whale「As A Keepsake」について
「As A Keepsake」は、ドイツ・ケルン出身のプログレッシブ・ロック・バンド、Satin Whaleによる1977年の作品。バンドが1970年代に築いてきた、鍵盤とフルートを軸にした長尺志向の作風と、後年にかけて曲構成を少しずつコンパクトにしていく流れの中に置ける一枚だ。
アーティストとしてのSatin Whaleは、初期にはインストゥルメンタル色の強い演奏で知られ、長い曲の中でキーボードやフルート、厚みのあるアレンジを重ねていくタイプのバンド。そうした要素はこの作品にもつながっていて、ロックのリズムを土台にしながら、曲ごとの展開や楽器の重なりで聴かせるタイプの記録として見えてくる。
サウンドの特徴
ジャンルはロック、スタイルはプログレッシブ・ロックとクラウトロック。演奏の輪郭は、ビートを前に出しすぎず、キーボードのフレーズやフルートの音色が曲の流れを組み立てる印象がある。ドイツ産プログレらしい、構成の変化を軸にした作り方と、クラウトロック周辺に通じる硬質な質感が重なる位置づけ。
派手なヒット曲で押すというより、アルバム全体の流れの中で聴かせる作品として捉えやすい。Satin Whaleの作品群の中でも、バンドの個性がそのまま残りつつ、歌ものの比重が増していく時期の一作として見ておくと整理しやすい。
メンバー
- Barry Palmer
- Thomas Brück
- Dieter Roesberg
- Wolfgang Hieronymi
- Gerald Dellmann
- Eberhard Wagner
- Pete Haaser
- Horst Schättgen
同時代の文脈
1977年という時期のドイツ・プログレには、クラウトロックの流れを受けながらも、楽曲の整理や歌の導入を進めるバンドが多い。Satin Whaleもその中で、初期の長いインストゥルメンタル路線から、より曲単位の印象を持たせる方向へ進んでいたバンドとして位置づけられる。ケルン周辺のロック・シーンの一角として見ても、独自の輪郭を保った存在だ。
まとめ
「As A Keepsake」は、Satin Whaleの1977年作として、バンドの進化の途中にある姿を映したアルバム。鍵盤、フルート、構成重視の展開、そしてドイツ産プログレらしい硬質な手触り。そのあたりが、この作品の基本線になっている。
トラックリスト
- A1 Holidays (5:39)
- A2 Reminiscent River (4:12)
- A3 Devilish Roundabout (5:43)
- A4 A Bit Foolish – A Bit Wise (5:58)
- B1 Shady Way (4:14)
- B2 Goin’ Back To Cologne (3:54)
- B3 Kew Gardens (4:26)
- B4 Marée (4:38)
- B5 No Time To Lose (4:26)