Exmagma – Goldball (1974)

Exmagma「Goldball」について

Exmagmaは、ドイツ・シュトゥットガルト周辺を拠点にしたアンダーグラウンドなジャズ・ロック・トリオである。メンバーは、キーボードのThomas Balluff、ギター/ベースのAndy Goldner、ドラムのFred Braceful。いずれも経歴がはっきりしていて、Balluffは1960年代のソウル・バンドMuli & The Misfits、Goldnerはローカルなリズム&ブルース・コンボFive Fold Shade、Bracefulは1950年代後半にドイツへ移ったアメリカ人ジャズ・ドラマーとして知られる。Exmagmaは、そうした背景の違う3人が合流した、ドイツのクラウトロックと即興ジャズの交差点にあるグループという位置づけになる。

「Goldball」は、Exmagmaの2作目にあたる作品で、1974年3月に録音され、1974年にUrusまたはDisjuncta名義で初出した。ここで取り上げている盤は2003年リリースの再発盤で、オリジナルの1974年盤とは年代が異なる。録音とミックスは1974年にWolperathで行われている。

作品の輪郭

ジャンル表記はElectronic、Jazz、Rock、スタイルはKrautrock、Fusion、Space Rock、Free Improvisation。Exmagmaらしいのは、この複数の要素が別々に並ぶというより、演奏の中でひと続きに現れる点である。ギター、キーボード、ドラムの3人編成で、曲の骨格がはっきりした場面と、即興に寄る場面が行き来するタイプの作品として捉えやすい。

同時代のドイツ勢でいえば、クラウトロックの枠に収まりつつも、よりジャズ寄りの緊張感を持ったバンドとして語られることが多い。Wolfgang DaunerやEt Cetera周辺の流れ、あるいは即興性の強いジャズ・ロックの文脈に置くと見えやすい作品である。Fred Bracefulの経歴が示す通り、アメリカのジャズ感覚が土台にあり、その上にドイツの実験的なロックの感触が重なる構図。

作品の位置づけ

「Goldball」は、Exmagmaのディスコグラフィーの中でも重要な位置にある2作目。バンドの基本形が固まった段階の記録として見ることができる。1作目で示した方向性を受けつつ、より演奏の密度や展開の幅が出た作品として扱われることが多い。

タイトル曲「Goldball」が作品名になっているが、特定のヒット曲として広く知られた楽曲というより、アルバム全体の流れの中で聴かれるタイプの作品である。曲単位の派手な代表曲を押し出すというより、トリオの即興と構成の切り替えそのものが聴きどころになっている。

2003年盤について

この盤は2003年のリリースで、オリジナルの1974年盤を後年に再発したものにあたる。カタログ番号は、ジャケット表記ではDaily009、レーベル表記では000.009となっている。再発盤としては、まずオリジナル音源を改めて聴ける点が大きい。

作品そのものは1974年の録音とミックスに基づくため、音楽内容はオリジナル時点のものをそのまま伝える形になる。再発盤としては、当時のクラウトロックやジャズ・ロックを後年の視点で聴き直す際の入口になっている。

まとめ

Exmagmaの「Goldball」は、ドイツのアンダーグラウンド・ジャズ・ロックを語るうえで外しにくい1枚である。シュトゥットガルト周辺のローカルな背景、アメリカ人ジャズ・ドラマーの参加、そして1974年という時代の空気が、3人編成の演奏にそのまま刻まれている作品と言える。

トラックリスト

  • A1 – Marilyn F. Kennedy (2:25)
  • A2 – Dada (3:35)
  • A3 – Adventures With Long S. Tea 25 Seconds Before Sunrise (2:25)
  • A4 – Groove (4:50)
  • A5 – Tango Wolperaiso (2:30)
  • B1 – Jam Factory (For People Insane) (4:00)
  • B2 – Habits (5:55)
  • B3 – Dance Of The Crass (0:50)
  • B4 – Greetings To The Maroccan Farmers (6:45)
  • B5 – Last But One Train To Amsterdam (0:55)

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2026.07.07
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