Telex – Sex (1981)

Telex『Sex』について

『Sex』は、ベルギーのエレクトロニック・ディスコ・ポップ・バンド、Telexが1981年に発表したアルバム。Marc Moulin、Dan Lacksman、Michel Moersの3人によるユニットで、シンセサイザーとリズムマシンを軸にしたサウンドで知られるグループだ。Telexの作品の中では3作目にあたり、80年代初頭のエレクトロ/シンセ・ポップの流れの中に置きやすい一枚になっている。

サウンドの輪郭

この時期のTelexは、ディスコの躍動感と、機械的な打ち込みの感触を重ねた作りが特徴的だ。音の配置は比較的シンプルで、電子音の粒立ちや反復するビートが前に出る。歌やメロディも、過度に感情を押し出すというより、無機質さを含んだ軽いユーモアとともに進んでいく印象がある。

ジャンル表記としてはElectronic、Electro、Synth-pop、Experimentalとされており、ダンス・ミュージックの要素と実験的な感触が同居する作品として捉えやすい。Kraftwerk以降のヨーロッパ産エレクトロニック・ポップの文脈に並べて語られることも多いタイプの音だ。

Telexというバンドの位置づけ

Telexは1978年に結成され、ベルギー発のエレクトロニック・ディスコ・ポップを代表する存在のひとつ。最初期のシングル「Twist A Saint Tropez」「Moskow Diskow」「Rock Around The Clock」はヨーロッパでヒットし、12インチ盤もダンスクラブ、とくにアメリカで広く回ったとされる。

『Sex』は、そうした初期の話題性を経て制作されたアルバムで、バンドのシングル中心の印象とは少し違う、アルバム作品としてのまとまりを持つ時期の記録でもある。Telexのディスコ的な側面と、電子音楽としての構築感が、よりはっきり同居している時期と見てよさそうだ。

時代背景と比較の視点

1981年という時期は、シンセ・ポップやエレクトロが欧州のポップスの中で存在感を強めていく頃。Telexの音は、同時代のニュー・ウェイヴやダンス・ミュージックとも接点を持ちながら、より機械的で、少し距離を置いたような質感がある。ベルギーという地域性も含めて、英米のメインストリームとは少し違う角度から80年代初頭の電子ポップを捉えた作品と言えそうだ。

代表曲について

Telexの代表曲としては、やはり初期シングルの「Twist A Saint Tropez」「Moskow Diskow」「Rock Around The Clock」がよく挙がる。バンドの名前を広く知らしめた楽曲群であり、クラブ向けの12インチ文化とも相性がよかった。『Sex』も、こうした初期の流れを受けながら、よりアルバム単位の構成でTelexらしさを示した作品として見ることができる。

ひとこと

『Sex』は、Telexの電子音ポップが持つ軽さ、機械感、そしてダンス・ミュージックとの接点がまとまった1981年のアルバム。ベルギー発のエレクトロ・ポップが80年代初頭にどう鳴っていたかを知るうえで、ひとつの手がかりになる作品だ。

トラックリスト

  • A1 Brainwash (4:20)
  • A2 Drama Drama (3:57)
  • A3 Haven’t We Met Somewhere Before? (4:06)
  • A4 Long Holiday (2:12)
  • A5 The Man With The Answer (3:15)
  • B1 Carbon Copy (6:34)
  • B2 Exercise Is Good For You (3:35)
  • B3 Dream-O-Matic (4:13)
  • B4 Sigmund Freud’s Party (2:53)

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2026.06.05