Jimmy Smith – Rockin’ The Boat (1963)
Jimmy Smith『Rockin’ The Boat』について
『Rockin’ The Boat』は、アメリカのオルガン奏者 Jimmy Smith が1963年に発表した作品です。Blue Note からのリリースで、録音は1963年2月7日。ハモンドB-3オルガンを主軸にした Jimmy Smith の持ち味が、そのまま前面に出た一枚です。ジャンルとしてはジャズ、スタイルとしてはハード・バップとソウル・ジャズに位置づけられています。
Jimmy Smith は、ジャズにおけるハモンドB-3オルガンの存在感を大きく押し上げた人物として知られています。1928年生まれ、2005年没。ピアノではなくオルガンを主役に据えた演奏で、ブルーノート周辺のジャズ文脈でも重要な存在になったミュージシャンです。
1963年のJimmy Smith
1963年という時期の Jimmy Smith は、Blue Note の録音群の中でも、オルガン・ジャズの定番的な語法をしっかり示している時期にあたります。ハード・バップの推進力と、ソウル・ジャズ寄りの親しみやすいフレーズ感、その両方が同居するのがこの時代の特徴です。
『Rockin’ The Boat』も、そうした流れの中にある作品として見られます。タイトルから受ける印象どおり、リズムのうねりを前に出した作りのアルバムとして捉えやすい一枚です。
Blue Note盤としての位置づけ
この作品は Blue Note Records, Inc. のクレジットがあるUS盤で、当時のジャズ・レーベルらしい、演奏の芯をきっちり捉えた録音として知られる系統です。Blue Note の60年代前半は、オルガン・コンボの作品も多く、Jimmy Smith はその中心にいるプレイヤーのひとりでした。
同時代のオルガン・ジャズでは、Brother Jack McDuff や Shirley Scott なども重要な名前ですが、Jimmy Smith はその中でも特に「ハモンドB-3をジャズの主役にした人」として語られることが多いです。『Rockin’ The Boat』も、その文脈の中で聴かれることの多いタイトルです。
内容の印象
実際に聴くと、Jimmy Smith の左手の低音と足鍵盤の動き、右手の短いフレーズの切り返しが、バンド全体の推進力を作っていくタイプの演奏であることがわかります。オルガンの音色が前に出るぶん、単なる伴奏ではなく、リズム隊そのものを引っ張る感触が強い作品です。
派手な技巧を見せるというより、グルーヴの持続とフレーズの言い回しで聴かせる場面が中心で、60年代初頭のブルーノートらしい、実演感のあるジャズの空気が残っています。
作品の聴きどころ
- ハモンドB-3オルガンの低音が作る推進力
- ハード・バップ由来の明確なリズム感
- ソウル・ジャズにつながる、耳に残りやすいフレーズ運び
- Blue Note らしい、コンボ演奏のまとまり
まとめ
『Rockin’ The Boat』は、Jimmy Smith が1963年に残した、オルガン・ジャズの重要な時期を示す一枚です。Blue Note の録音として、ハード・バップとソウル・ジャズの要素をまといながら、Jimmy Smith らしいハモンドB-3の存在感をはっきり伝える作品として位置づけられます。
トラックリスト
- A1 – When My Dream Boat Comes Home
- A2 – Pork Chop
- A3 – Matilda, Matilda!
- B1 – Can Heat
- B2 – Please Send Me Someone To Love
- B3 – Just A Closer Walk With Thee
- B4 – Trust In Me