ORB – The Space Between (2018)
ORB『The Space Between』について
ORBはオーストラリア、ジーロング出身のオーガニック・ロック・バンド。メンバーはJamie Harmer、Zak Olsen、Daff Gravolin、John Zachariasの4人で、Bandcampでも活動を確認できる。『The Space Between』は2018年作のアルバムで、ロックを軸にしたサイケデリック・ロック、ガレージ・ロックの色合いを持つ作品として整理されている。
作品の位置づけ
2018年という時点でのORBの初期作品にあたる一枚で、バンドの基本的な輪郭をつかむうえでわかりやすいタイトル。ギターを前に出したバンド編成のロックでありつつ、サイケデリック寄りの展開や、ガレージ・ロックらしい粗さもある。オーストラリアのインディー・ロック文脈に置くと、演奏の勢いと音の生々しさを重視する流れの中にある作品と見てよさそうだ。
音と内容
アルバムは、派手な装飾よりもバンドの鳴りそのものを前面に出した作り。リズム隊の推進力、歪んだギター、曲ごとのテンポの上げ下げが軸になっている。サイケデリック・ロックの要素は、長く引っ張る残響や反復、音の広がりとして感じられる場面があり、ガレージ・ロックの要素は、演奏の直進性やざらつきに表れている。
実際に聴くと、音の密度よりもバンド全体のまとまりが印象に残るタイプの作品。録音の輪郭はくっきりしていて、各パートの動きが追いやすい。曲の中で強く引っ張るのは、リフ、反復、勢いの切り替えといった要素で、メロディを大きく飾るというより、演奏の流れで聴かせる場面が多い。
同時代・周辺の文脈
この手のサウンドは、オーストラリアのロック/ガレージ系シーンに見られる、ラフさとサイケ感の両立という流れとも重なる。比較対象として名前を挙げるなら、同じくオーストラリア発のガレージ/サイケ系バンド群が思い浮かぶが、ORBはよりバンドの演奏単位でまとまった印象がある。派手な実験性を前面に出すというより、ライブ感のあるロックの枠内で音を組み立てている。
パッケージと盤の仕様
2018年のアナログ盤は限定1,000枚で、オレンジとレッドのスモーク・ヴァイナル仕様。「Blood Moon」バリアントとして案内されている。ファーストプレスにはほかに「Bone-Water-Blood」「Silverfern」バリアントもあり、カラー違いで集める楽しみがあるタイプのリリースだ。
- 350gsmのリバースボード・スリーブ
- ダウンロードコード付属
- 片面印刷の2×12インチ折りたたみポスター付属
- ポリ外袋入り
- カラー表記入りのハイプステッカー付き
まとめ
『The Space Between』は、ORBのバンド名義の持ち味がそのまま出た2018年作。ジーロング発の4人組による、サイケデリック・ロックとガレージ・ロックの間を行き来するロックアルバムとして整理できる。音の作り、限定盤の仕様、複数のカラーバリアントを含めて、バンドの初期像を示す一枚になっている。
トラックリスト
- A1 – Space Between The Planets
- A2 – I Want What I Want
- A3 – General Electric
- A4 – Silverfern
- B1 – Glitch In The Sky Matrix
- B2 – Lucifers Lament
- Stonefruit