Shogun – Rotation = ローテーション (1979)
SHŌGUN『Rotation = ローテーション』について
SHŌGUNの『Rotation = ローテーション』は、1979年に日本で発表された作品で、バンドの初期を代表する1枚として位置づけられる。アーティスト名はSHŌGUN、活動開始も1979年とされており、まさに出発点のタイミングでこの作品が出ている。日本のロックを土台にしながら、ジャズ、ファンク、ディスコ、シティポップの要素が重なる内容で、当時の都会的なポップスの空気を強く持つ作品として扱われることが多い。
バンドの輪郭
SHŌGUNは日本のロック・バンドで、メンバーにはKazuo Ohtani、Michio Nagaoka、Hideo Yamamoto、Fujimaru Yoshino、Casey Rankin、Osamu Nakajima、Eric Zay、Atsuo Okamotoの名前が挙がる。編成の厚みもあって、単なるギターロックというより、鍵盤やリズムのニュアンスを含んだアンサンブルで聴かせるタイプのグループとして見えてくる。
当時の日本の音楽シーンでいうと、ロック、ソウル、ディスコ、シティポップが互いに影響し合っていた時代の一角にある。山下達郎や大貫妙子周辺の都会的なポップ感、あるいは角松敏生がのちに深めていく洗練されたグルーヴの流れとも地続きの空気感がある。
『Rotation = ローテーション』の内容
本作は、タイトルの通り回転や循環を思わせるイメージを持つが、音の面でもリズムが前に出る構成が印象に残る。シンセサイザーやファンキーなベース、跳ねるドラム、歌を支えるコーラスの重なりが目立つタイプで、ロックの骨格にディスコ的な推進力が入っている。
収録曲のうち、A面1曲目とB面3曲目は曲名変更がある。盤によって表記が異なる場合があるため、曲目を確認するときはその点を押さえておくと見通しがよい。
実際に通して聴くと、派手さだけで押すのではなく、各パートの抜き差しで曲を立てる作りが見えてくる。ギターが前に出る場面でも、鍵盤やベースが空間を埋めすぎず、全体のグルーヴを保つ方向に働く。歌メロも、ロック寄りの押し出しとポップスの分かりやすさの間に置かれている印象。
同時代の文脈
1979年という年は、日本でも洋楽ディスコやAOR、シンセを使ったポップスが広がっていた時期。『Rotation = ローテーション』は、その流れを日本語のポップスとロックの枠内で整理したような立ち位置にある。ファンクのビート感、ポップロックの構成、シティポップ的な都会感が同居していて、ジャンルの境界をまたぐ作りがこの時代らしい。
比較の軸としては、ロックバンドでありながらブラック・ミュージック由来のリズムを取り入れた日本のグループ群や、スタジオ志向の強いポップロック作品が思い浮かぶ。SHŌGUNの場合は、その中でもバンドとしてのまとまりを保ちながら、踊れるビートを前面に置いている点が特徴になっている。
作品の位置づけ
SHŌGUNにとって『Rotation = ローテーション』は、バンド始動の年に出た初期作であり、グループの方向性を示す最初期の記録として見やすい。のちの活動を知る入口としてだけでなく、1979年の日本のロック/ポップスの空気をそのまま閉じ込めた作品としても読める。
ヒット曲や代表曲を一曲だけ強く押し出すタイプのアルバムというより、アルバム全体でグルーヴや質感を聴かせる性格が強い。曲名変更がある点も含めて、盤ごとの表記を追いながら聴くと、当時の作品管理や流通の事情も少し見えてくる。
まとめ
『Rotation = ローテーション』は、SHŌGUNの出発点に置かれる1979年作で、日本のロックを基盤に、ディスコ、ファンク、シティポップの要素を自然に織り込んだ1枚。派手な記号よりも、演奏のまとまりとリズムの運びで聴かせる内容になっている。1970年代末の日本のポップミュージックの交差点、その一角を担う作品として捉えやすい。
トラックリスト
- A1 – As Easy As You Make It (4:19)
- A2 – Imagination (4:45)
- A3 – Sailor-Sailor (4:10)
- A4 – Yesterday, Today And Tomorrow (4:14)
- B1 – Margarita (3:51)
- B2 – Bad City (3:53)
- B3 – The Tourist (3:39)
- B4 – I Should Have Known Better (4:10)
- B5 – Lonely Man (4:09)