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Various – The Psychedelic Snarl (1984)

The Psychedelic Snarl / Various

1984年にUKのBam-Caruso Recordsから出たコンピレーション盤。タイトルどおり、1960年代のUKサイケデリック・ロック/フリークビート系の音源を集めた編集盤で、裏ジャケットには「Choice U.K. Psychotic Freakbeat from the sixties.」とある。オリジナル・マスターテープからの収録をうたい、当時のシーンをまとまった形で追える作りになっている。

作品の性格

このレコードは単なる曲寄せ集めではなく、各バンドの詳細や当時のギグ広告の複製を載せた8ページのブックレット付きで、資料性の高い編集盤になっている。厚手の黒いインナー・スリーブが付属し、パッケージ面でもコレクター向けの作りがはっきりしている。

収録曲は、レーベル表記から見るとPhilips、Fontana、DJMなどに残された音源が中心。サイケデリック・ロックの文脈の中でも、いわゆる大きなヒット曲を並べるというより、60年代UKのローカルなグループや、シングル単位で残った録音を掘り起こす性格が強い。Bam-Carusoらしい、埋もれた音源の再提示という役割を持つ一枚といえる。

収録内容と聴きどころ

曲順全体を通してみると、ギターの歪み、オルガン、モノラル録音らしい密度のある鳴りが目立つ。サイケデリックという言葉から想像される長尺の展開よりも、フリークビート寄りの推進力と、60年代後半のスタジオ実験が同居するタイプの曲が並ぶ構成。1曲ごとのキャラクターがはっきりしていて、コンピレーションとしてのメリハリが出ている。

ブックレットやクレジット面も含めて、当時のUKアンダーグラウンド・シーンを俯瞰する資料として機能する内容。裏ジャケットの表現どおり、心理的な浮遊感よりも、少し荒く、直進的で、ロックの手触りが前に出た音像が中心だ。

クレジット面の注意点

Living Daylightsのクレジットには誤記があり、Curt CresswellとBob Heatherの名前が記されているが、Bob Heatherの正しい綴りはHoatherとされる。また、この2名はそのバンドのメンバーではなく、当該録音にも参加していないとされている。こうした点も、資料盤らしい一面として押さえておきたい。

レーベルと時代背景

Bam-Caruso Recordsは、60年代英国ロックの再発掘で知られるレーベル。1980年代前半は、サイケデリックやフリークビートの再評価が進み、オリジナル盤の価値が改めて見直されていた時期でもある。この盤も、その流れの中で企画された編集盤として位置づけられる。

同時代のUKサイケ再発コンピと比べても、単なる定番集というより、レーベル横断で「当時の空気」をまとめた印象が強い。ジャケットに使われたP. St. John Nettletonの“The Third Beast In The Vase”も含め、音だけでなくアートワークまで含めて60年代UKの断片を束ねた作りになっている。

まとめ

The Psychedelic Snarlは、1960年代UKのサイケデリック/フリークビートを1984年の視点で再構成したコンピレーション盤。オリジナル盤のシングル音源を中心に、資料性の高いブックレットとあわせて、当時のローカルなバンド群を立体的に見せる内容になっている。編集盤としての骨格がしっかりした一枚だ。

トラックリスト

  • A1 – Atmospheres
  • A2 – Faster Than Light
  • A3 – Woman Of Distinction
  • A4 – It’s All Over Now
  • A5 – Always With Him
  • A6 – Never Had A Girl Like You Before
  • A7 – Cast A Spell
  • A8 – The Spider And The Fly
  • B1 – Rumble On Mersey Square South
  • B2 – Magic Potion
  • B3 – Let’s Live For Today
  • B4 – I Must Be Mad
  • B5 – I Will
  • B6 – Grey
  • B7 – Save My Soul
  • B8 – The Morning After

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2026.07.07
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