The Beach Boys – Shut Down Volume 2 (1964)
The Beach Boys『Shut Down Volume 2』について
The Beach Boysの『Shut Down Volume 2』は、1964年に発表された5作目のスタジオ・アルバムだ。アメリカ西海岸のサーフ・カルチャーと結びついた初期の代表作のひとつで、Brian Wilsonを中心にした緻密なコーラスと、車や海辺を題材にした楽曲が並ぶ一枚になっている。
この時期のThe Beach Boysは、サーフ・ロックのイメージを強く打ち出しながら、ポップ・グループとしての完成度も高めていた。The Beatlesや同時代のブリティッシュ・インヴェイジョン勢と並べて語られることも多いが、こちらはあくまでアメリカン・ポップの文脈で存在感を示した作品群のひとつだ。
作品の位置づけ
『Shut Down Volume 2』は、初期The Beach Boysの流れをつかむうえで重要なアルバムだ。デビュー後の勢いをそのまま持ち込みつつ、グループ独自のハーモニーやアレンジが少しずつ洗練されていく段階が見える。後年の実験的な作品に比べると、ここでは曲ごとの役割がはっきりしていて、当時のバンドの輪郭がつかみやすい。
代表曲と内容
収録曲の中では、「Fun, Fun, Fun」や「Don’t Worry Baby」といった曲がよく知られている。「Fun, Fun, Fun」はThe Beach Boysらしい車と若さのイメージを前面に出した曲で、イントロから推進力がある。「Don’t Worry Baby」は、同じアルバムの中でも少し温度の違う楽曲で、コーラスの重なりが印象に残る。どちらもグループの初期を代表する定番曲として扱われている。
全体としては、ロックンロールの勢い、サーフ・ミュージックの要素、そしてボーカル・ハーモニーが中心。演奏面ではシンプルに聞こえる部分もあるが、声の配置やフレーズのまとまりで曲を引っ張る作りになっている。
日本盤としてのリリース
ここで扱うのは1977年に日本で出た盤だ。オリジナルの1964年盤から時間を置いた再登場で、当時の日本のリイシュー盤として受け取られたものになる。オリジナル盤と比べると、時代を経た後の再発売という位置づけがはっきりしている。
録音年代の空気感は当然1960年代前半のままだが、1970年代の日本盤として手に取ると、The Beach Boysの初期像を改めて確認するような感覚がある。アルバム単位で追うと、のちの『Pet Sounds』以降の流れに至る前段階としても見えてくる一枚だ。
まとめ
『Shut Down Volume 2』は、The Beach Boysの初期を象徴するサーフ/カー・ソング集として機能しつつ、バンドのハーモニーの強さをよく示すアルバムだ。ヒット曲を含みながら、1964年当時のアメリカン・ポップの輪郭をそのまま残した内容になっている。
トラックリスト
- A1 – Fun, Fun, Fun
- A2 – Don’t Worry Baby
- A3 – In The Parkin’ Lot
- A4 – “Cassius” Love Vs. “Sonny” Wilson
- A5 – The Warmth Of The Sun
- A6 – This Car Of Mine
- B1 – Why Do Fools Fall In Love
- B2 – Pom Pom Play Girl
- B3 – Keep An Eye On Summer
- B4 – Shut Down, Part II
- B5 – Louie, Louie
- B6 – Denny’s Drums
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YĪN YĪN – The Age Of Aquarius (2022)
YĪN YĪN『The Age Of Aquarius』について
オランダ・マーストリヒト出身のYĪN YĪNによる『The Age Of Aquarius』は、2022年に登場した作品。ディスコ、ファンク、サイケデリック、さらに東南アジア音楽の要素を横断しながら、独自のグルーヴを深めていく内容になっている。
編成は、Erik Bandtがギター、Kees Berkersがドラム、Jerome Scherenがキーボード、Remy Scherenがベース。4人編成ならではのまとまりのある演奏が軸で、リズムの推進力と音の重なりが前に出るタイプのサウンド。ロック、ファンク/ソウル、フォーク/ワールド系の要素が交差し、スタイル面ではファンク、サーフ、サイケデリック、ディスコの感触が見えてくる。
サウンドの印象
この作品では、跳ねるようなビート、低音の粘り、ギターやキーボードの反復が組み合わさり、曲ごとにリズムの輪郭がはっきりしている。西海岸サイケデリアを思わせる流れと、東南アジア的な音の色合いが同居しているのがYĪN YĪNらしいところ。ディスコやファンクの身体性を保ちながら、電子的な試みも差し込まれている。
バンドの位置づけ
YĪN YĪNは2019年にシーンへ登場し、Reeperbahn Festivalでは「ヨーロッパでも特に刺激的なアクトのひとつ」と評された経歴を持つ。『The Age Of Aquarius』は、そうした評価の流れの中で、バンドの持ち味であるジャンル横断の組み合わせをさらに押し広げた一枚として位置づけられる。
プロフィールでも触れられているように、彼らはディスコ、ファンク、サイケデリア、東南アジア音楽を独自に接続してきたグループで、この作品でもその方向性が継続している。グルーヴを中心に据えつつ、音色やリズムの組み立てで聴かせる内容。
文脈と近い空気
ジャンルの並びだけ見ても、ロックの枠に収まりきらない作品。ファンクの反復、サーフ系の軽快さ、サイケデリックな展開、ディスコの推進力が混ざり合うあたりは、同時代のインスト寄りサイケ・ファンクやワールド要素を含むバンド群とも通じる部分がある。
ただし、YĪN YĪNの場合は、単に引用を並べるというより、リズムの流れを保ったまま音の質感を変えていくところに特徴がある。そこがこの作品の核になっている印象。
関連情報
- アーティスト: YĪN YĪN
- タイトル: The Age Of Aquarius
- オリジナルリリース年: 2022年
- リリース国: Europe
- 国: Holland
- メンバー: Kees Berkers、Remy Scheren
なお、作品情報の中では特定の代表曲やヒット曲は示されていない。アルバム全体でグルーヴを積み上げていくタイプの一作として捉えやすい。
トラックリスト
- A1 Satya Yuga
- A2 Chong Wang
- A3 Shēnzhou V.
- A4 Faiyadansu
- B1 Declined By Universe
- B2 Nautilus
- B3 The Age Of Aquarius
- B4 Kali Yuga