Birth Control – Increase (1977)
Birth Control「Increase」について
「Increase」は、ドイツのロック・バンド、Birth Controlが1977年に発表した作品。バンドは1966年にベルリンで結成され、長く活動を続けたドイツ・ロックの代表的な存在のひとつとして知られている。ジャンル表記としてはロックを基調に、Krautrock、Prog Rockの文脈で語られることが多い作品だ。
Birth Controlは、オルガンやギターを軸にしたバンド・サウンドで知られ、同時代のドイツ勢らしい硬質な演奏感と、プログレッシブ・ロック寄りの構成感を持つ。こうした要素は「Increase」にもつながっていて、リズムの押し出しと、バンド全体で組み立てる演奏の密度が印象に残るタイプの1枚といえる。
作品の位置づけ
1970年代後半のドイツ・ロックは、クラウトロックの実験性と、より歌ものやハードなロックへ寄っていく流れが並走していた時期でもある。その中でBirth Controlは、長く続く活動のなかで独自のバンド・スタイルを保ちながら、プログレッシブな要素をロックの形式に落とし込んできた。1977年の「Increase」も、そうした流れの中に置ける作品だ。
バンドは1969年にレバノンへ3か月滞在したのち、帰国後に最初のシングルとデビュー・アルバムを録音している。以後、ドイツのロック・シーンで存在感を強めていき、1983年にはボーカルのBernd Noskeの死去をきっかけに活動が止まるが、1993年に再結成されている。長い活動史の中では、「Increase」は70年代後半の充実期を示す作品として見ることができる。
サウンドの手触り
この時期のBirth Controlらしく、演奏は前面に出てくるタイプ。ギター、オルガン、ベース、ドラムがそれぞれ役割を持ちながら進み、リフ主体の曲作りと、展開を持たせた構成が組み合わさる。Krautrockらしい反復の感覚と、Prog Rock的な展開志向が重なるあたりが、このバンドの持ち味だろう。
派手な装飾で押すというより、バンド全体の推進力で聴かせる作り。ドイツ産ロックの中でも、演奏の輪郭がはっきりしたタイプの作品として受け取れそうだ。
同時代とのつながり
Birth Controlは、Can、Amon Düül II、Embryoのような実験寄りのドイツ勢と同じく語られることがありつつ、よりハード・ロック寄りの感触も持っている。Krautrockの文脈を背負いながら、プログレッシブ・ロックの構成美にも触れているのが特徴だ。
「Increase」は、そうしたドイツ・ロックの交差点にある作品として見えてくる。1977年という時点で、70年代前半の実験色だけでなく、演奏力と曲の組み立てで聴かせる方向が前に出ているのも、この時代らしいところだ。
基本情報
- アーティスト: Birth Control
- タイトル: Increase
- オリジナル・リリース年: 1977年
- 国: Germany
- ジャンル: Rock
- スタイル: Krautrock, Prog Rock
Birth Controlの中でも、70年代ドイツ・ロックの流れをそのまま感じやすい1枚として位置づけられる作品だ。
トラックリスト
- A1 Skate-Board Sue (3:55)
- A2 Domino’s Hammock (4:52)
- A3 Fight For You (4:35)
- A4 Until The Night (6:25)
- B1 Get Up! (4:35)
- B2 We All Thought We Knew You (7:50)
- B3 Seems My Bike’s Riding Me (8:00)