The Moody Blues – Seventh Sojourn (1972)
The Moody Blues『Seventh Sojourn』について
The Moody Bluesは、1964年にイングランドのバーミンガムで結成されたロック・グループで、2018年にはロックの殿堂入りも果たしたバンドだ。フルート、キーボード、ギター、ベース、語りを含む編成で知られ、1960年代後半から1970年代前半にかけて、演奏と曲作りの両面で独自の存在感を築いていった。
『Seventh Sojourn』は、1972年に発表された8作目のスタジオ・アルバム。日本盤は1973年リリースで、OBI付き・小型ブックレット付きの仕様になっている。
作品の位置づけ
このアルバムは、The Moody Bluesのいわゆる黄金期の終盤に置かれる作品だ。前作までに確立されていた、メロディ重視のロックにシンフォニックな感触や内省的な歌詞を重ねる作風が、この時点でもはっきりしている。バンドとしては、1960年代末から続いてきたアルバム単位での完成度の高さを、そのまま1972年まで引き継いだ一枚という印象がある。
音の特徴
『Seventh Sojourn』は、The Moody Bluesらしい厚みのあるアレンジと、各メンバーの役割がはっきりした演奏が中心にある作品だ。Justin Haywardのギターと歌、John Lodgeのベースと歌、Mike Pinderのキーボード、Ray Thomasのフルートやハーモニカ、Graeme Edgeのドラムが、それぞれに曲の輪郭を作っている。プログレッシブ・ロックの文脈でも語られることがあるが、演奏が過度に技巧へ寄りすぎず、曲の流れを保っているところにこのバンドらしさがある。
同時代の英国ロックでは、YesやGenesisのように構成の複雑さを前面に出す流れが強まっていた一方で、The Moody Bluesはメロディと歌の比重を保ったまま、サウンドの広がりを作っていた。そこが比較されやすい点でもある。
代表曲について
収録曲の中では「Isn’t Life Strange」が知られている。オーケストラ的な広がりを感じさせる展開と、バンドのメロディ志向がまとまった曲として扱われることが多い。The Moody Bluesの代表的な一面、つまり叙情性の強い歌と分厚い音像が、この曲にもよく出ている。
また、アルバム全体を通して、派手な一曲で押すというより、曲ごとの雰囲気と流れで聴かせる構成になっている。作品単位で追うタイプのバンドらしさが、そのまま表れた内容だ。
聴きどころの整理
- Justin Haywardの歌とギターの安定感
- Mike Pinderのキーボードが作る空間
- Ray Thomasのフルートやハーモニカの色付け
- John Lodgeのベースが支える曲の推進力
- 1972年時点の英国ロックらしい構成感とメロディ感
日本盤としての見どころ
この盤は1973年の日本盤で、OBIと小型ブックレット付きという点が特徴になる。オリジナルの1972年盤をそのまま追うのではなく、1973年時点の日本で流通した仕様として見ると、当時の輸入盤・国内流通盤の空気も感じやすい。ジャケットや付属物を含めて楽しむタイプのレコードだ。
まとめ
『Seventh Sojourn』は、The Moody Bluesが1960年代から積み上げてきたメロディ志向、内省的な歌、厚いアレンジを、1972年の時点で整理して示したアルバムだ。派手な変化を狙う作品というより、バンドの持ち味をそのまま作品としてまとめた一枚、という見方がしやすい。
トラックリスト
- A1 – Lost In A Lost World (4:42)
- A2 – New Horizons (5:11)
- A3 – For My Lady (3:58)
- A4 – Isn’t Life Strange (6:09)
- B1 – You And Me (4:21)
- B2 – The Land Of Make-Believe (4:52)
- B3 – When You’re A Free Man (6:06)
- B4 – I’m Just A Singer (In A Rock And Roll Band) (4:18)