Goat – New Games / Rhythm & Sound (2018)

Goat『New Games / Rhythm & Sound』について

Goatは大阪を拠点に活動する実験的ロック・バンドで、変拍子の多用や反復、細かなリズムの組み立てで知られるグループである。2024年に日本盤として出た本作『New Games / Rhythm & Sound』は、2013年作『New Games』と2015年作『Rhythm & Sound』からの楽曲をまとめたコンピレーションで、Goatの初期から中期にかけての流れを一枚で追える内容になっている。

作品の位置づけ

2018年の作品として整理されている音源を軸にしつつ、収録曲自体はそれ以前のアルバム由来である。つまり、Goatの新作というよりは、バンドの既発曲を改めてまとめた編集盤という位置づけになる。作品全体を通して、ミニマルな反復と生演奏の緊張感が前に出ていて、電子音的な処理とバンド・アンサンブルの硬い噛み合わせがはっきりしている。

収録内容の流れ

ライナーノートにある通り、A面のA1、A2は『New Games』由来、B面のB1からB3は『Rhythm & Sound』由来である。盤の構成としても、前半と後半で作品の出自が分かれていて、Goatの時期ごとの違いを聴き比べやすい。どちらの曲も、ギターやドラムのフレーズを短く区切って積み上げていく手つきが共通していて、Math Rock、Experimental、Minimalの要素がそのまま演奏の設計に出ている。

聴きどころ

実際に聴くと、派手な展開で押すタイプではなく、同じ動きを少しずつずらしながら進む曲作りが目立つ。音数は多くないのに、各パートの噛み合わせで密度が出るところがGoatらしい。ロックの編成を使いながら、リズムの置き方や間の取り方にかなり意識が向いている印象で、演奏の精度がそのまま曲の輪郭になっている。

同時代の文脈

大阪発の実験的バンドという点では、日本のアンダーグラウンド・シーンにおける変則的なロックや反復音楽の流れの中で語られることが多いグループである。海外のミニマル・ロックやポスト・ハードコア、数学的な構成感を持つバンドとも比較されやすいが、Goatはその中でも演奏のきっちりした輪郭と、打楽器的な推進力が前に出るタイプに見える。

代表曲について

本作は編集盤なので、特定のヒット曲を押し出す形式ではない。ただし、『New Games』と『Rhythm & Sound』の収録曲は、Goatの初期から中期の特徴を示す重要な音源として位置づけられるだろう。バンドの入口としても、既発音源の整理としても、活動の流れを確認しやすい一枚である。

盤としての特徴

2024年の日本盤で、ハイプステッカー付きのリリースである。オリジナルの各作品から曲を抜き出して再構成した内容なので、単独作というよりは、Goatの既発音源の性格をまとめたアーカイブ的な性格が強い。2013年と2015年の素材を、2018年の編集単位として束ね、2024年の盤として流通した形である。

まとめ

『New Games / Rhythm & Sound』は、Goatの持つ反復、緊張感、精密なアンサンブルを、時期の異なる楽曲で見渡せるコンピレーションである。大阪の実験的バンドとしての輪郭が、そのまま音の作り方に出ている一枚だと言える。

トラックリスト

  • A1 – New Games (9:28)
  • A2 – Std (12:31)
  • B1 – Solid Eye (10:43)
  • B2 – Ghosts Part 1 (3:40)
  • B3 – On Fire (8:10)

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2026.09.03
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