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Man – Slow Motion (1974)

Man『Slow Motion』(1974)

ウェールズのロック・バンド、Manによる1974年作。サイケデリック・ロックとプログレッシブ・ロックの要素を含みつつ、バンドの持つ長尺志向と曲ごとの展開を押し出したアルバムとして知られる作品だ。Manは1968年結成、The Bystandersを前身に持つバンドで、70年代の英ロック文脈の中でも、自由度の高い演奏と曲の流れで評価されてきた。

作品の位置づけ

『Slow Motion』は1974年のManを知るうえで重要なタイトルのひとつ。バンドはこの時期、メンバーの出入りを重ねながらも、Micky Jones、Deke Leonard、Martin Ace、Terry Williamsらを軸に活動を続けていた。アメリカ盤として出たこのオリジナル・リリースも、当時のManが持っていた“曲をじっくり聴かせる”性格をよく示す1枚として扱われることが多い。

同時代の英ロックでいうと、CanやPink Floydのような実験性の強い流れというより、よりバンド演奏の手触りが前に出るタイプ。アメリカ盤ながら、英国産のプログレ/サイケの空気をそのまま持ち込んだ作品という印象が強い。

タイトルとジャケットのエピソード

タイトルは、ジャケットのデザインを手がけたRick Griffinへの挑戦として選ばれたという話が残っている。もともとはMad誌のキャラクター、Alfred E. Neumanが魚を振り回すような案も試されたが、Mad側の意向で採用されず、最終的には“魚”のイメージを前面に出した構図になった。バンド名「Man」も、Madのロゴを思わせる書体で表記されている。

こうした背景を知ると、単なるアルバム・タイトル以上に、ユーモアや引用を含んだアートワークとして見えてくる。70年代のロック作品らしい、音楽とパッケージが一体になった作りだ。

内容面の特徴

収録曲は、演奏の流れや曲間のつながりを意識した作りが目立つ。Manらしいのは、派手なフックだけで押すのではなく、ギター、ベース、ドラム、キーボードが少しずつ場面を変えながら進むところ。Terry Williamsのドラム、Micky JonesやDeke Leonardのギター、Phil Ryanの鍵盤が絡む場面では、バンドの編成そのものがそのまま曲の推進力になっている。

ヒット曲を前面に置くタイプの作品というより、アルバム全体を通して聴くことで輪郭が見える内容。Manのカタログの中でも、即効性よりも演奏の展開で聴かせる性格がはっきりしている。

オリジナル盤について

このUS盤は1974年のオリジナル・リリース。クレジットとストーリーを載せたプリント入りインナー・スリーブが付属している。ラベル表記や曲尺の違いなど、近いUS盤がいくつか存在するが、この盤は1974年の初出時の内容として位置づけられる。

  • アーティスト: Man
  • タイトル: Slow Motion
  • リリース年: 1974年
  • 国: US
  • ジャンル: Rock
  • スタイル: Psychedelic Rock, Prog Rock

まとめ

『Slow Motion』は、Manというバンドの演奏力、曲の運び、そして70年代ロックらしいジャケット文化まで含めて楽しめる1枚。派手な代表曲で押す作品ではないが、バンドの個性がアルバム単位でまとまって出ている作品として、1974年のManを示す重要な記録になっている。

トラックリスト

  • A1 – Hard Way To Die (5:17)
  • A2 – Grasshopper (5:09)
  • A3 – Rock And Roll You Out (3:50)
  • A4 – You Don’t Like Us (4:32)
  • B1 – Bedtime Bone (5:54)
  • B2 – One More Chance (4:20)
  • B3 – Rainbow Eyes (6:02)
  • B4 – Day And Night (4:05)

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2026.09.25
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