Andy Summers – Charming Snakes (1990)
Andy Summers『Charming Snakes』について
『Charming Snakes』は、The Policeのギタリストとして知られるAndy Summersが1990年に発表したソロ作品である。ジャズを軸にしたジャズロック色の強い内容で、バンドでの活動とは少し違う、ギター主導のインストゥルメンタル寄りの世界が見えてくる一枚だ。
Andy Summersという人
Andy Summersは1942年、イングランドのランカシャー州ポールトン=ル=フィルデ生まれの英国人ギタリスト。The Policeでの活動が特に有名だが、ソロではプログレッシブ・ロック、ブルースロック、ジャズ・フュージョン、ニューエイジ、フォークまで幅広い領域を行き来してきた。ギターの音色そのものを聴かせるタイプのプレイヤーで、コードの響きや間の取り方に個性がある。
作品の位置づけ
1990年の『Charming Snakes』は、そうしたソロ活動の流れの中にある作品で、The Policeの文脈から離れて、ギタリストとしての関心が前面に出たタイトルと見てよさそうだ。ジャズ畑のプレイヤーと近い感触を持ちながらも、ロック由来の輪郭が残るあたりがAndy Summersらしい。
この時期の欧州制作盤で、ジャケット裏には「Printed in Germany by TOPAC」、レーベル面には「Made in Germany」とある。プレスや仕上げの表記も含めて、当時のドイツ製造盤らしい仕様である。ランオフはスタンプ刻印。
聴きどころ
この作品でまず気になるのは、ギターの存在感である。Andy Summersのソロ作は、フレーズの速さで押すよりも、音の置き方や和音の響きで聴かせる場面が目立つことが多い。『Charming Snakes』でも、ジャズロックの枠の中で、ギターがメロディ、伴奏、空間の輪郭をまとめて担うような作りが想像しやすい。
また、The Policeの代表曲で見せた乾いたカッティングや、少ない音数で印象を残す感覚は、ソロ作にも通じる部分がある。派手なヒット曲を狙うアルバムというより、演奏そのものを追うタイプの内容として受け取られやすい一枚である。
同時代・ジャンルの文脈
1990年前後のジャズロック/フュージョン周辺では、ギタリストが自作曲を中心にしたインストゥルメンタル作品を出す流れがまだしっかり残っていた。Andy Summersもその文脈に置ける人物で、ロックの出自を持ちながらジャズ寄りの演奏語法を取り込んでいる点に特徴がある。比較対象としては、同時代のロック系ギタリストが手がけるジャズフュージョン寄りのソロ作を思い浮かべると、輪郭がつかみやすい。
まとめ
『Charming Snakes』は、The Policeのギタリストというイメージだけでは収まらないAndy Summersのソロ活動を示す1990年作である。ジャズロックを軸に、ギターの音色、和音、フレージングを中心に組み立てた作品として見えてくる。派手さよりも、プレイヤーとしての視点が前に出る一枚だ。
トラックリスト
- A1 – Mexico 1920 (4:00)
- A2 – Charming Snakes (5:14)
- A3 – Big Thing (7:07)
- A4 – Rainmaker (6:18)
- A5 – Charis (3:19)
- B1 – Mickey Goes To Africa (4:53)
- B2 – Innocence Falls Prey (2:45)
- B3 – Passion Of The Shadow (5:10)
- B4 – Monk Gets Ripped (3:57)
- B5 – Easy On The Ice (4:34)
- B6 – The Strong & The Beautiful (3:49)