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Bo Hansson – Music Inspired By Lord Of The Rings (1970)

Bo Hansson『Music Inspired By Lord Of The Rings』

Bo Hanssonは、スウェーデンのキーボード奏者/マルチ・インストゥルメンタリスト。本作『Music Inspired By Lord Of The Rings』は、J.R.R.トールキン『指輪物語』に着想を得たインストゥルメンタル作品で、オリジナルは1970年発表。ここで扱うUS盤は1972年リリースで、Buddah Recordsから出ている。

Hanssonは、Hansson & Karlssonで知られるようになった人物で、Jimi Hendrixとのセッション的な接点でも語られることがある。本作は、その後のファンタジー志向のインストゥルメンタル作品群の中でも、いちばん広く知られた1枚として位置づけられている。のちの英語圏では『Sagan Om Ringen』のタイトルでも知られる作品だ。

作品の性格

歌ものではなく、主役はキーボードとバンド・アンサンブル。アート・ロックとサイケデリック・ロックの間を行き来する作りで、テーマを細かく追うというより、場面ごとの空気を音で組み立てるタイプのアルバムになっている。全体に、モーグやオルガンの音色が前面に出やすく、ロックのリズム隊がその下を支える構図。

同時代のプログレッシブ・ロックと並べて語られることは多いが、英国勢の大作主義とは少し違い、もっと素朴で、録音の手触りも比較的直接的な印象を受ける。やや室内楽的に進む部分もあれば、バンドらしい推進力が前に出る場面もある。

収録曲について

曲名からして物語との対応がはっきりしていて、アルバム全体が章立てのように進む。中でもB面終盤の「Homeward Bound / The Scouring Of The Shire」は、ジャケット表記とレーベル表記で綴りが異なることで知られている。表記差はあるが、内容面では作品の締めくくりにあたる重要なトラック。

このアルバムには、シングル・ヒットのように広く独立して知られる曲があるタイプではない。ただし、作品全体としての知名度は高く、Bo Hanssonの代表作としてまず挙がる1枚になっている。

このUS盤について

この盤は1972年のUSリリースで、クレジットには「© & ℗ 1972 Buddah Records, Inc.」とある。Buddah Records配給のアメリカ盤として流通したもので、オリジナルの1970年盤とは発売年が異なる。作品そのものは1970年の時点で成立しており、こちらはその後のUS展開の一形態として見ておくのが自然だろう。

位置づけ

Bo Hanssonにとっては、初期の代表作にして、最も広く知られたアルバム。後年の幻想的なインスト作品につながる出発点としても見やすい。『指輪物語』という題材を、ロックの編成で長尺の組曲的に描いた点が、この作品の核になっている。

Hansson & Karlssonから続く鍵盤主導の感覚、そしてスウェーデンのロック/プログレ文脈が、そのまま物語性のあるアルバムへ結びついた1枚、と整理できる作品だ。

トラックリスト

  • A1 – Leaving Shire (2:47)
  • A2 – The Old Forest / Tom Bombadil (3:42)
  • A3 – Fog On The Barrow-Downs (2:28)
  • A4 – The Black Riders / Flight To The Ford (3:48)
  • A5 – At The House Of Elrond / The Ring Goes South (4:23)
  • B1 – A Journey In The Dark (1:07)
  • B2 – Lothlórien (3:22)
  • B3 – Shadowfax (0:50)
  • B4 – The Horns Of Rohan / The Battle Of The Pelennor Fields (3:58)
  • B5 – Dreams In The Houses Of Healing (1:50)
  • B6 – Homeward Bound / The Scouring Of The Shire (2:11)
  • B7 – The Grey Havens (4:56)

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2026.10.06
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