Gong – Magick Brother (1969)
Gong「Magick Brother」について
Gongの「Magick Brother」は、バンド初期の空気がまとまった作品として知られる1枚です。オリジナルは1969年の作品で、フランスで結成された時期のGongがどんな音を出していたのかを追ううえで、ひとつの起点になるタイトルです。サイケデリック・ロックとスペース・ロックの要素を持ちながら、のちのGongに見られるような長い展開やジャズ寄りの複雑さへ向かう前段階の記録でもある。
この盤は1970年リリースの日本盤で、ジャケット内側にラミネートが施された仕様、白地に黒文字のかなり簡素なレーベル面という案内が付いています。盤面の表記も基本的なトラック情報中心で、装丁は実用寄りのつくりです。日本で出た初期盤らしい、飾りを抑えた見た目。
作品の位置づけ
Gongは1969年にフランスで結成されたサイケデリック・ロック・バンドで、デヴィッド・アレンとジリー・スミスを中心に始動しました。キャンンタベリー・シーンとの接点でも語られることが多く、メンバー変動の多いバンドとしても知られています。「Magick Brother」は、そうした長い変遷のなかで、まだ初期衝動が前に出ている時期の作品という位置づけになりやすい。
のちのGongは、よりジャズ・ロック色の強い方向へ進んでいきますが、この時期はまだサイケデリック・ロックの手触りが中心です。デヴィッド・アレンの独特な視点、ギリ・スミスのヴォーカル、当時のバンドが持っていた自由度が、そのまま出やすい時期の記録といえる。
音の印象
「Magick Brother」は、きっちり組み立てられたロックというより、ゆるやかに場面が切り替わっていくタイプの作品として捉えられることが多いです。曲ごとの輪郭を追いながら聴くと、フォーク寄りの素朴さ、反復の強さ、浮遊感のある展開が並びます。後年のGongを知っていると、まだ荒削りな部分も含めて初期バンドらしい手つきが見えやすい。
スペース・ロックの文脈では、同時代のPink Floydの初期や、The Soft Machineなどと比較されることがあります。ただし、この作品はその中でもより手作り感のあるサイケデリック・ロックとして耳に入りやすい。派手な技巧を前面に出すというより、言葉と音の並びで空気を作るタイプ。
代表曲として触れられやすい曲
アルバムの中ではタイトル曲「Magick Brother」がまず挙がりやすいです。作品の世界観をそのまま示す曲名で、初期Gongの方向性をつかむ入口になっている。楽曲単位で強いフックを押し出すというより、アルバム全体の流れの中で印象を残すタイプの曲が並ぶ構成です。
この盤ならではの情報
- 1970年の日本盤
- リリース国は日本
- 白ラベルに黒文字のかなり簡素な表記
- ジャケット内側ラミネート仕様
- 盤の案内は基本的なトラック情報中心
まとめ
「Magick Brother」は、Gongの初期像を知るうえで外しにくい1枚です。のちの複雑な展開やジャズ・ロック寄りの変化の前に、サイケデリック・ロックの手触りが前面に出ている時期の記録。1969年のオリジナル作品として見たとき、Gongというバンドの出発点を確認できる内容になっています。
トラックリスト
- Early Morning Side
- A1 – Mystic Sister – Magick Brother (5:54)
- A2 – Change The World (4:10)
- A3 – Glad To Sad To Say (3:35)
- A4 – Chainstore Chant – Pretty Miss Titty (4:38)
- A5 – Fredfish – Hope You Feel OK (3:18)
- Side Of The Late Night
- B1 – Ego (3:55)
- B2 – Gongsong (4:05)
- B3 – Princess Dreaming (2:55)
- B4 – 5 & 20 Schoolgirls (4:23)
- B5 – Cos You Got Green Hair (4:58)