Visible Wind – Catharsis (1988)

Visible Wind『Catharsis』(1988)
カナダ・モントリオールのプログレッシブ・ロック・バンド、Visible Windによる1988年作。ElectronicとRockを土台にしながら、Prog RockとSpace Rockの要素を組み合わせた作品として位置づけられるアルバムである。バンドは1983年にStephen GeysensとLuc Hébertを中心に始動し、この時期にはLouis Roy、Claude Rainville、Philippe Woolgarらが加わっている。
作品の輪郭
『Catharsis』は、Visible Windの作品群の中でも初期の重要作にあたる。のちの作品でより大きく展開していくバンドの方向性を、1988年の時点で示している1枚という印象。Christopher Wellsがボーカルを担当しており、後年の編成とは異なる顔ぶれでまとまっている。
サウンドは、電子的な質感とロックの推進力が同居するタイプ。スペース・ロックらしい広がりを持ちながら、プログレッシブ・ロックらしい構成の変化も感じられる内容で、リズムは直線的に押し切るというより、曲ごとに展開を作りながら進む形が想像しやすい。録音の空気感も、80年代後半らしい輪郭のある響きが軸になっていそうな作品である。
バンドにおける位置づけ
Visible Windにとっては、1988年のラインナップで発表された代表的な初期作。プロフィール上でも、この年の活動がひとつの節目として扱われている。後年には編成の変化を経て別の作品へつながっていくが、『Catharsis』はその前段階として、バンドの個性を確認できるタイトルと言えそうだ。
同時代の文脈
1988年は、プログレッシブ・ロックが70年代的な大作志向だけでなく、80年代的な音作りや電子楽器の感触を取り込みながら続いていた時期でもある。『Catharsis』もその流れの中に置くと、シンセや電子的な処理とロック・バンドの演奏感を並べた、時代性のある一作として見えてくる。
基本情報
- アーティスト: Visible Wind
- タイトル: Catharsis
- リリース年: 1988
- リリース国: Canada
- ジャンル: Electronic, Rock
- スタイル: Prog Rock, Space Rock
トラックリスト
- A1 Blind Regards (3:27)
- A2 The False Truths (8:42)
- A3 Learning To Bloom (3:50)
- A4 Wedding Game (5:18)
- B1 Catharsis (7:32)
- B2 Wrong Time, Wrong Place (6:37)
- B3 Les Tortues Schizophrènes Marchent Vers Leur Destin / Les Trois Lacs (8:49)