Moths – Moths (1970)

Moths『Moths』について

UKアンダーグラウンドのヒッピー系フォーク・バンド、Mothsが1970年に残したアルバム『Moths』の2014年再発盤。ハル大学で結成され、1970年6月23日に大学内の劇場スタジオで10曲を録音したグループの記録として知られている。

オリジナルは1970年にDeroy ABM 601として出た作品で、この2014年盤はその再発。バックカバーには、録音がイングランド・ハル大学のGulbenkian Centreで行われたこと、そしてマスターテープが存在せず、オリジナル盤の音源からJavier Roldón(Vacuum Mastering)がリマスターしたことが記されている。盤には片面のみのインサート付き。

作品の位置づけ

Mothsは、1970年前後の英国フォーク/アンダーグラウンド・シーンの流れの中に置けるグループ。大学の劇場スタジオで録音されたという成り立ちからも、商業的な大規模制作というより、当時のローカルな自主制作的空気が強い作品といえる。

同時代の英国フォーク・サウンドを思わせる要素を持ちながら、いわゆるフォーク・ロックの大きな流れにそのまま収まるというより、大学周辺のコミュニティから生まれた素朴な記録として受け取られてきた盤だろう。メンバーはNeil Cawley、John Beazer、Mike Jones、John Ellis、John Dunn。

音源と再発盤の特徴

この2014年再発盤では、オリジナルのビニール盤から音源を起こしている点が重要。マスターテープが残っていないため、ソースは当時のレコード盤に限られる。リマスターにあたっては音の保存が優先されており、一部の曲では軽い盤起因のノイズが残る可能性があると明記されている。古い自主制作盤の再発ではよくある条件だが、そのぶん当時の空気感をそのまま残した形でもある。

また、John Beazerの許諾のもとで発行された再発盤で、1970年のオリジナルと2014年の再発を区別して聴くと、資料的な意味合いも見えてくる。オリジナル盤の時代性と、後年の復刻作業の両方が、この盤の特徴になっている。

内容について

収録は全10曲。レコード全体としては、大学スタジオ録音らしいまとまりの中で進む構成で、フォークを基調にした演奏が中心になる。ヒット曲として広く知られた楽曲があるタイプの作品ではなく、アルバム単位で当時の活動を伝える性格が強い。

派手な話題よりも、録音日・録音場所・再発までの経緯がはっきり残るところに価値がある1枚。1970年の英国ローカル・フォークの一断面を、そのままパッケージしたような作品として捉えやすい。

基本情報

  • アーティスト: Moths
  • タイトル: Moths
  • オリジナルリリース年: 1970年
  • 盤のリリース年: 2014年
  • リリース国: Spain
  • ジャンル: Folk, World, & Country
  • スタイル: Folk

トラックリスト

  • A1 – I Am Lonely
  • A2 – The Heron
  • A3 – Travelling Song
  • A4 – I Shall Be Released
  • A5 – Phantasmagoria In Two
  • B1 – Empty Pocket Blues
  • B2 – Running From Home
  • B3 – A Stupid Song
  • B4 – Dreams Of Love
  • B5 – Be My Friend

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2026.10.16
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