The Idle Race – The Birthday Party (1968)
The Idle Race『The Birthday Party』
1968年に登場した、The Idle Raceのアルバム。バーミンガム出身の英ロック・バンドによる作品で、ジャンルとしてはロック、スタイルとしてはサイケデリック・ロックに位置づけられる1枚だ。Jeff Lynneが在籍していたことでも知られ、のちの活動をたどる上でも重要な時期の記録になっている。
バンドの流れの中で
The Idle Raceは、Birmingham, UKのシーンから現れたグループで、1966年から1972年まで活動した。The Birthday Partyは、その初期の代表作として見られることが多い作品だ。バンドの編成にはJeff Lynneをはじめ、Bob Lamb、Steve Gibbons、Dave Pritchard、Bob Wilsonらが関わっている。
この時期のThe Idle Raceは、同時代の英国ロックらしい流れの中にありつつ、サイケデリック・ロック寄りの色合いを持つバンドとして語られることがある。The Beatles以後のポップ感覚や、The Move、The Kinks周辺にも通じる、メロディを軸にしたロックの文脈に置かれることも少なくない。
サウンドの印象
音の作りは、60年代後半らしい録音の質感が前に出るタイプ。リズムは比較的きっちりしていて、そこに細かなアレンジや少しひねった展開が重なる印象だ。派手な音圧で押すというより、曲ごとの仕掛けや、ギター、コーラス、録音の空気感で聴かせるタイプの作品といえる。
サイケデリック・ロックとしては、いわゆる極端な実験性よりも、ポップソングの形を保ちながら少し視界をずらすような作り。英国の60年代後半らしい、軽さと細工のバランスがある。
作品の位置づけ
The Idle Raceにとっては、アルバム単位での足跡を残した初期の重要作。Jeff Lynneの参加作として見られる一方で、バンド全体の持ち味もはっきり残る内容になっている。のちにメンバーの動きが変わっていくことを考えると、この時点の編成と音像を記録した作品としての意味も大きい。
1968年という年は、英国ロックがサイケデリックの要素を取り込みながら、より曲作り重視の方向へ広がっていた時期でもある。その文脈の中で見ると、『The Birthday Party』は華やかさよりも、細部の作り込みとバンドらしいまとまりが印象に残るアルバムだ。
メンバー
- Jeff Lynne
- Bob Lamb
- Steve Gibbons
- Dave Pritchard
- Bob Wilson
- Dave Walker
- Mike Hopkins
- Roger Spencer
- Greg Masters
- Dave Carroll
60年代英国ロックの流れを、そのままの温度で残したような作品。The Idle Raceというバンド名とともに、Jeff Lynneのキャリア初期をたどるうえでも押さえておきたい1枚だ。
トラックリスト
- A1 The Skeleton And The Roundabout (2:16)
- A2a Happy Birthday (3:16)
- A2b The Birthday (2:09)
- A3 I Like My Toys (1:45)
- A4 The Morning Sunshine (2:45)
- A5 Follow Me Follow (2:45)
- A6 Sitting In My Tree (2:50)
- B1 On With The Show (2:20)
- B2 Lucky Man (2:35)
- B3 (Don’t Put Your Boys In The Army) Mrs. Ward (2:10)
- B4 Pie In The Sky (2:23)
- B5 The Lady Who Said She Could Fly (2:17)
- B6 The End Of The Road (2:05)