The S.O.S. Band – S.O.S. (1980)
The S.O.S. Band『S.O.S.』について
The S.O.S. Bandの『S.O.S.』は、1980年にUSでリリースされたデビュー作。アメリカのR&B/エレクトロ・ファンク・バンドとして知られる彼らの初期像が、そのまままとまった一枚だ。ジャンル表記はFunk / Soul、スタイルはSoulとDisco。70年代末から80年代初頭のダンス・ミュージックの流れの中にある作品として捉えやすい。
バンドの成り立ちと本作の位置づけ
バンドはもともと「Santa Monica」という名前で活動していたが、1979年の「Take Your Time (Do It Right)」の録音中に、Sigidi Bashir Abdullahによって「The S.O.S. Band」へ改名された。S.O.S.は当初「sounds of success」の意味を持っていたという。『S.O.S.』は、そのバンド名を冠した初期作品であり、グループの基本的な方向性を示すタイトルでもある。
メンバーにはPenny Ford、Jason Bryant、Mary Davis、Bruno Speight、Billy Ellis、John Alexander Simpson、Willie Killebrew、James Earl Jones III、Fredi Grace、Jerome Thomas、Abdul Ra’oof、Chandra Currellyらがクレジットされている。USのR&Bバンドらしく、歌とリズムが前に出る編成だ。
サウンドの印象
この時期のThe S.O.S. Bandは、ソウルの歌心とディスコ以後のダンス感覚をつなぐ立ち位置にある。ファンク寄りのリズム、輪郭のはっきりしたビート、そしてR&Bらしいヴォーカルの組み合わせが軸になっている。派手に装飾するというより、グルーヴを保ちながら曲を進めるタイプの質感だ。
同時代の文脈で見ると、Chic周辺のディスコ以後の流れや、Earth, Wind & Fire、Zapp、Kool & the GangといったR&B/ファンク系アクトの空気感とも近いところがある。ソウルの延長線上にありながら、80年代的なリズムの硬さへ少し寄っていく、その境目の雰囲気がある。
代表曲について
The S.O.S. Bandを語るうえでは、「Take Your Time (Do It Right)」がよく知られている。バンド名の由来とも関わる曲で、彼らの初期を代表するナンバーとして扱われることが多い。『S.O.S.』は、その流れの中でバンドの輪郭を確認できる作品として位置づけやすい。
まとめ
『S.O.S.』は、The S.O.S. Bandの出発点にある1980年作。USのR&B/エレクトロ・ファンク・バンドらしい、ソウルとディスコの接点を持った内容で、初期のグループ像をつかむには分かりやすい一枚だ。バンド名の由来や代表曲の流れも含めて見ると、80年代R&Bの入り口にある作品として整理しやすい。
トラックリスト
- A1 S.O.S. (Dit Dit Dit Dat Dat Dat Dit Dit Dit) (5:43)
- A2 What’s Wrong With Our Love Affair? (4:51)
- A3 Open Letter (4:29)
- A4 Love Won’t Wait For Love (5:11)
- B1 Take Your Time (Do It Right) (7:30)
- B2 I’m In Love (3:36)
- B3 Take Love Where You Find It (5:55)
- B4 S.O.S. (Reprise) (1:50)