Working Week – Compañeros (1986)

Working Week『Compañeros』(1986)

Working Weekは、1983年に始動したUKのバンドで、Simon Booth、Juliet Roberts、Larry Stabbinsを中核に活動したグループだ。本作『Compañeros』は1986年に発表された作品で、バンドの80年代中盤の動きを知るうえで外せない一枚になっている。ジャズを土台に、ファンクやソウルの感触を取り入れた作りで、当時のUKシーンに広がっていたアシッド・ジャズ周辺の空気ともつながる内容だ。

作品の位置づけ

Working Weekは、ジャズの演奏性とソウル寄りの歌もの感覚を同じ場に置くバンドとして知られている。『Compañeros』もその延長線上にあり、バンドの持ち味であるリズムの軽さと、ボーカルを前に出した構成が見えやすい作品だ。Juliet RobertsやJulie Tippettsといった歌い手が参加している点も、このアルバムの輪郭をはっきりさせている。

1980年代のUKでは、ジャズ、クラブ・ミュージック、ソウルが近い場所で交わり始めていた。Working Weekはその流れの中で、演奏の細かさと都会的な感触を両立させたグループとして位置づけられることが多い。『Compañeros』も、そうした文脈の中で聴かれることの多いタイトルだ。

サウンドの特徴

この作品は、ジャズ・バンド的な演奏の流れを保ちながら、ファンクの反復やソウルの歌心が前に出る。リズム隊の推進力があり、そこにホーンや鍵盤、ギターが細かく絡む構成。派手に押し切るというより、各パートが噛み合いながら曲を進めていくタイプの作りだ。

聴き進めると、バンドの中で演奏と歌の距離が近いことがわかる。ジャズ・ロックのように技巧を見せる場面だけでなく、歌のフレーズを支えるためのアンサンブルとして機能しているところが印象に残る。ソウル寄りのボーカルと、ジャズ由来の展開が同じ曲の中で自然に並ぶのが、このグループらしいところだ。

参加メンバー

  • Juliet Roberts
  • Julie Tippetts
  • Larry Stabbins
  • Simon Emmerson
  • Roy Dodds
  • Kim Burton
  • Nic France
  • Eyvon Waite

メンバーには、のちに幅広い活動につながる名前も含まれている。特にSimon Emmersonは、その後のUKのクロスオーバー系の文脈でも知られる人物だ。こうした面々が集まっていることからも、単なるバンド作品というより、当時のシーンの交点にある録音として見えてくる。

同時代とのつながり

『Compañeros』は、同時代のUKジャズ系作品と並べて語られることがある。Herbie Hancockの影響を受けたジャズ・ファンク、ソウル・ジャズ、そしてクラブ向けのビート感が近い場所で交差していた時期の作品だ。よりソウル色の強い方向へ寄った作品群や、インストゥルメンタル中心のジャズ・ファンクと比べると、Working Weekは歌の存在感が大きい。

その意味で、本作は「演奏だけで聴かせるジャズ・バンド」でも「完全なポップ・バンド」でもない、中間にある作りがはっきりしている。UKの都市的な音楽感覚を反映したアルバム、と言える内容だ。

まとめ

『Compañeros』は、Working Weekの1986年作として、ジャズ、ファンク、ソウルの接点をそのまま形にした一枚だ。Juliet RobertsやJulie Tippettsのボーカル、Larry Stabbinsらの演奏が組み合わさり、80年代UKのアシッド・ジャズ前夜を思わせる空気を持っている。バンドの方向性をつかむうえでも、当時のシーンをたどるうえでも、目に留まる作品だ。

トラックリスト

  • A1 – Too Much Time (4:01)
  • A2 – Dancing In Motion (4:09)
  • A3 – Friend (4:43)
  • A4 – South Africa (4:50)
  • A5 – Shot In The Dark (5:17)
  • B1 – Soul Train (4:44)
  • B2 – King Of The Night (5:19)
  • B3 – Touching Heaven (4:08)
  • B4 – Southern Cross (7:54)

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2026.07.23
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