Ellesmere – Stranger Skies (2024)
Ellesmere『Stranger Skies』について
イタリア・ローマを拠点に2014年に始動したEllesmereによるアルバム『Stranger Skies』は、2024年に登場した作品である。中心人物はRoberto Vitelliで、Taprobanのベース/ギター奏者としても知られる人物。Ellesmereはその個人プロジェクトとして動いており、本作もRoberto Vitelliの名義感が強く出る内容になっている。
音楽性はロックを基盤にしたプログレッシブ・ロック、シンフォニック・ロックの系譜に位置づけられる。イタリア産プログレの文脈に置くと、構築性のある曲展開と、鍵盤やギターを軸にした組み立てが想像しやすいタイプの作品で、バンド編成のダイナミズムというより、作曲者主導の色が見えやすい。
作品の位置づけ
Ellesmereは2014年にローマで始まったプロジェクトで、Roberto Vitelliの活動の延長線上にある。この『Stranger Skies』は、アーティスト名義としてのEllesmereが2024年時点で提示したひとつの到達点として見える。Taprobanでの活動を知っていると、より複層的なアレンジや、イタリアン・プログレの伝統を踏まえた作りに意識が向く。
同じイタリアのシンフォニック/プログレ系では、PFMやBanco del Mutuo Soccorso、Le Ormeのようなクラシックな文脈がまず思い浮かぶが、Ellesmereはそうした流れを現代的に受け継ぐ側に入る存在といえる。大仰なロック・オペラというより、組曲的な展開や音の重ね方で聴かせるタイプの印象である。
パッケージと盤の情報
- リリース国: Italy
- 盤のリリース年: 2024年
- パッケージ: ゲートフォールド・ジャケット
- シュリンク包装前面にハイプ・ステッカー付き
- カタログ表記: LPラベル面では「AMS LP 173」、ジャケット背面では「AMSLP173」
レコードとしてはゲートフォールド仕様で、LPとしての存在感を持たせた作り。ジャケット表記の違いも見られるが、盤と外装でカタログ番号の見え方が異なる点は、コレクター的には確認しておきたいところである。
聴きどころの輪郭
実際に聴いた感想として語るなら、こうした系統の作品は、派手な一発よりも曲の流れとパートの受け渡しに耳が向く。『Stranger Skies』も、タイトルから受ける印象どおり、景色の切り替わりや場面転換が軸になりやすいタイプの作品として捉えやすい。ギターと鍵盤の配置、リズムの持っていき方、メロディの置き方が、曲全体の印象を決める要素になっているはずだ。
ヒット曲や単独で広く知られた代表曲については、この作品情報の範囲では特定しづらい。むしろアルバム全体の流れで聴くことで、Ellesmereというプロジェクトの輪郭が見えやすい作品といえる。
まとめ
『Stranger Skies』は、ローマ発のEllesmereが2024年に示したプログレッシブ/シンフォニック・ロック作品である。Roberto Vitelliの作家性が前面に出るプロジェクトとして、イタリアン・プログレの系譜を現代に引き寄せた一枚、という見方がしやすい。
盤としてはイタリア盤、ゲートフォールド仕様、カタログ表記の差異あり。作品そのものは、バンドの勢いよりも構築と展開に重心があるタイプとして受け取ると、全体像をつかみやすい。
トラックリスト
- A1 – Northwards (6:50)
- A2 – Tundra (6:43)
- A3 – Crystallized (5:12)
- A4 – Arctica (4:12)
- B1 – Stranger Skies (12:17)
- B2 – Another World (11:29)