Emerson, Lake & Palmer – Works (Volume 1) (1977)
Emerson, Lake & Palmer『Works (Volume 1)』について
Emerson, Lake & Palmerは、キース・エマーソン、グレッグ・レイク、カール・パーマーによる英国のプログレッシブ・ロック・バンドだ。1970年に結成され、クラシック音楽やジャズの要素を取り込んだ大作志向の曲作りと、各メンバーの演奏技術の高さで知られている。
『Works (Volume 1)』は1977年の作品で、バンドのキャリアの中では中期にあたるアルバムだ。タイトルの通り「Works」という大きな企画の第1弾で、バンドの個性をそのまま詰め込んだスタジオ作というより、メンバーそれぞれの色が前面に出る構成になっている。
作品の位置づけ
ELPは初期の代表作である『Emerson, Lake & Palmer』や『Tarkus』『Brain Salad Surgery』で、長尺組曲やシンセサイザー、オルガン、ピアノを軸にした強い印象を残してきた。その流れの中で『Works (Volume 1)』は、各メンバーの個別性をよりはっきり見せるアルバムとして位置づけられている。
バンド全体の一体感で押し切るタイプというより、ソロ的な楽曲とELPらしいアンサンブルが同居する作りだ。大編成のロックというより、メンバーの持ち味を分割して見せる構成が特徴になっている。
収録曲と代表曲
この作品からはシングルも出ており、特にGreg Lake名義の「C’est La Vie」はよく知られている楽曲だ。グレッグ・レイクの歌唱を軸にした曲で、ELPの中でも比較的親しみやすい側のナンバーとして語られることが多い。
そのほかにも、キース・エマーソンらしい鍵盤主体の曲、カール・パーマーの存在感が出る構成など、メンバーそれぞれの役割が見えやすい内容になっている。
1977年の日本盤について
ここで扱うのは1977年に日本で出た盤だ。発売元はワーナー・パイオニア株式会社で、Made by Warner-Pioneer Corporation、Printed in Japanのクレジットがある。日本語ライナーノーツ付き、三面見開きのゲートフォールド仕様。
オリジナルの1977年作品を日本で同年にリリースした盤なので、当時の国内流通盤として見てよい内容だ。ジャケットの体裁や日本語解説を含め、国内盤ならではの仕様になっている。
サウンドの印象
実際に聴くと、ELPらしい鍵盤の主張はしっかりありつつ、曲ごとの色分けがはっきりしている印象だ。プログレらしい複雑さと、歌ものとしての輪郭が同居していて、長く引っ張る組曲型の作品とはまた違う聴き味になっている。
「C’est La Vie」のような楽曲では、グレッグ・レイクの声とアコースティック寄りの響きが前に出る。一方で、別の曲ではエマーソンのキーボードが曲の中心を強く支える。ELPの演奏技術の高さが、曲ごとに違う形で見えるアルバムだ。
同時代の文脈
1970年代後半のプログレッシブ・ロックは、初期の大作志向から少しずつ変化していく時期でもあった。その中でELPは、クラシック由来の構成感や技巧性を保ちながら、より楽曲単位で聴かせる方向にも触れている。King Crimsonの実験性、Yesの精密なアンサンブル、Genesisの劇的な展開と並べて語られることも多いバンドだが、ELPは特に鍵盤主導の派手な演奏がはっきりしたグループと言える。
まとめ
『Works (Volume 1)』は、Emerson, Lake & Palmerの中期を示す1977年の作品で、メンバー個々の持ち味が分かりやすく出たアルバムだ。代表曲「C’est La Vie」を含み、ELPの技巧性と楽曲性の両方を追える一枚になっている。日本盤は同年リリースで、日本語ライナーノーツ付きの三面見開き仕様という点も記録しておきたい。
トラックリスト
- Piano Concerto No. 1
- B1 – Lend Your Love To Me Tonight (4:00)
- B2 – C’est La Vie (4:17)
- B3 – Hallowed Be Thy Name (4:35)
- B4 – Nobody Loves You Like I Do (3:56)
- B5 – Closer To Believing (5:34)
- C1 – The Enemy God (3:16)
- C2 – LA Nights (5:42)
- C3 – New Orleans (2:45)
- C4 – Bach Two Part Invention In D Minor (1:53)
- C5 – Food For Your Soul (3:58)
- C6 – Tank (5:09)
- D1 – Fanfare For The Common Man (9:38)
- D2 – Pirates (13:20)