Errobi – Ametsaren Bidea (1979)
Errobi『Ametsaren Bidea』について
Errobiは、バスク地方を拠点に活動したフランスのフォーク・プログレッシブ・バンドで、1973年にAnje DuhaldeとMixel Ducauを中心に結成されたグループである。本作『Ametsaren Bidea』は1979年のオリジナル作として知られ、バスク語圏の音楽と70年代後半のロック文脈が交差する1枚である。
作品名の『Ametsaren Bidea』はバスク語のタイトルで、バスク音楽のアイデンティティを前面に置いた作品として位置づけられる。バンドのプロフィールからもわかる通り、Errobiは単なる英米ロックの模倣ではなく、地域の言語と音楽性を軸に独自の表現を作っていたグループである。
作品の背景
1970年代のバスク系ロックは、フォークの要素とロックの構成感を組み合わせた作品が少なくない時期で、Errobiもその流れにある。本作にはAnje Duhalde、Mixel Ducau、Beñat Amorena、Robert Suhas、Jean-Paul Gilles、Mixel Halty、Jean Phocasといったメンバーが関わっている。
バンドの活動時期は1973年から1985年までで、本作はその中期にあたる時期のリリースである。グループとしてのまとまりが強まり、バスク音楽の要素をロックの編成に載せていく段階の作品と見なせる。
2005年盤について
今回の盤は2005年リリースで、オリジナルの1979年盤とは別の再発盤にあたる。盤のリリース年と作品の初出年は異なるため、内容そのものは1979年作品として扱うのが自然である。
2005年盤には、フランス語とスペイン語による4ページのインサートが付属している。レーベル側が資料性を意識した再発であることがうかがえる仕様で、当時の作品を追いかけるうえでありがたい構成である。
音楽性と当時の文脈
ジャンル表記はRock、スタイルとしてProg Rock、Folk Rock、Basque Musicが挙げられている。実際、Errobiは70年代のプログレッシブ・ロックの演奏感と、フォーク由来の旋律や土着性を両方持つバンドとして語られることが多い。英語圏の大仰なプログレとは少し違い、民謡的な要素や地域の言語が前に出る点が特徴である。
同時代の文脈で見ると、バスク語で歌うロック・バンドという存在自体が重要で、音楽性だけでなく、言語と文化の表明という意味合いも帯びていたと考えられる。比較対象としては、同じく地域性を強く持つ70年代ヨーロッパのフォーク・ロックやプログレ系のバンドが思い浮かぶが、Errobiはバスクという固有性がはっきりしている。
内容に関して
収録曲の細目や代表曲の情報は手元では確認できないが、バンドの性格からすると、歌ものを軸にしつつ、演奏面での展開も重視した作りが想像できる。Anje DuhaldeとMixel Ducauという中心人物の存在からも、作者性の強いグループ作品として受け取れる。
なお、この盤について、実際に聴いたときの印象として断定できる情報はここでは持たない。確認できる事実としては、1979年作の再発盤であり、バスク語圏のロック史を考えるうえで押さえておきたいタイトルという点である。
まとめ
『Ametsaren Bidea』は、Errobiがバスク音楽とロックを結びつけていた時期の作品である。1979年のオリジナル作としての位置づけ、2005年再発盤の資料性、そしてバスク語による表現という三点が、このレコードを理解するうえでの軸になりそうである。
トラックリスト
- A1 – Alboka
- A2 – Ametsaren Bidea
- B1 – Andere
- B2 – Oraino