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Journey – Escape (1981)

Journey『Escape』について

Journeyの『Escape』は、1981年に発表された8作目のアルバムで、バンドが大きく飛躍した作品としてよく知られている。サンフランシスコで結成されたJourneyは、1970年代後半から活動の軸を硬いロックからメロディ重視のアリーナ・ロックへと移していき、この作品でその流れがはっきり形になった印象がある。Steve Perryの歌、Neal Schonのギター、Jonathan Cainの鍵盤と作曲が前に出た一枚という位置づけだ。

作品の位置づけ

『Escape』は、Journeyにとって商業的にも内容面でも重要な節目のアルバムとして扱われている。前作までで積み上げてきた人気を土台に、ここで一気に広い層へ届いた形だ。Gregg Rolieの脱退後に加入したJonathan Cainが、Steve PerryとNeal Schonとのソングライティングで中心的な役割を担い、フックの強い楽曲が並ぶ構成になっている。

この時期のJourneyは、同時代のAORやアリーナ・ロックの代表格として語られることが多い。KansasやForeigner、REO Speedwagonと並べて語られる場面もあるが、『Escape』では特にメロディの覚えやすさと、演奏の輪郭のはっきりした作りが目立つ。

収録曲とヒット曲

アルバムからは複数のヒット曲が生まれている。代表曲としてまず挙がるのが「Don’t Stop Believin’」で、今もJourneyの名前を語るうえで外しにくい一曲だ。ピアノの導入、Steve Perryの歌い出し、サビに向かう流れがはっきりしていて、アルバム全体の方向性をそのまま象徴している。

ほかにも「Who’s Crying Now」「Open Arms」「Stone in Love」など、シングルとして強く機能した曲が並ぶ。いずれも派手な技巧より、歌の運びとコード進行、サビの抜け方が前面にある。ロック色を保ちながらも、ラジオで流れやすい構成に寄った作品という見方がしやすい。

  • 「Don’t Stop Believin’」: アルバムを代表する曲
  • 「Who’s Crying Now」: 代表的なバラード寄りのシングル
  • 「Open Arms」: Journeyのバラードの定番
  • 「Stone in Love」: バンドの勢いを感じるロック曲

音の印象

実際に聴くと、まず感じるのは各曲の立ち上がりの速さだ。イントロから歌までの距離が短く、すぐに曲の核へ入っていく。ギターは前に出るが、主役を奪うというより、歌を支える位置に収まっている。キーボードは装飾ではなく、コードの流れとフレーズを明確にする役割が強い。

Steve Perryの歌は、このアルバムでもかなり大きな存在だ。高音の伸びだけでなく、語尾の置き方やフレーズの区切り方が曲の印象を決めている。大きな音で押すだけではなく、抑えた入り方からサビで広げる作りが多く、そこにJourneyらしさが出ている。

アメリカ盤と日本盤の違い

この日本盤は1981年リリースで、トップ・キャップ仕様の帯が付き、左側に黒いボックスが入るデザインになっている。さらに、英語歌詞入りの印刷内袋、日本語歌詞とライナーノーツの入ったインサート、そして全8ページのフルカラー写真ブックレット「Journey The No.1 American Band」が付属する。レコード会社のアンケート返送カードも封入されている。

収録時間は日本語インサートに基づいており、他国盤の表記とわずかに異なる点がある。こうした日本盤ならではの付属物は、当時の洋楽LPらしい作りとしても興味深い。

まとめ

『Escape』は、Journeyがハードロック寄りのバンドから、より広い市場で支持される存在へと進んだことを示すアルバムだ。シングルの強さ、曲順のまとまり、Steve Perryを中心にした歌の存在感が、1981年の時点でかなり明確に出ている。バンドの代表作として語られやすいのも納得しやすい内容だ。

トラックリスト

  • A1 – Don’t Stop Believin’ (4:10)
  • A2 – Stone In Love (4:24)
  • A3 – Who’s Crying Now (5:00)
  • A4 – Keep On Runnin’ (3:38)
  • A5 – Still They Ride (3:46)
  • B1 – Escape (5:15)
  • B2 – Lay It Down (4:12)
  • B3 – Dead Or Alive (3:20)
  • B4 – Mother, Father (5:27)
  • B5 – Open Arms (3:18)

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2026.08.18
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