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String Driven Thing – Keep Yer ‘And On It (1976)

String Driven Thing『Keep Yer ‘And On It』

スコットランド・グラスゴーで1967年に結成されたString Driven Thingによる作品。フォークを土台にしながら、アート・ロックやサイケデリック・ロックの要素も取り込んだバンドとして知られ、中心人物のChris Adamsを軸に編成を変えながら活動を続けてきたグループである。

『Keep Yer ‘And On It』は1976年の作品として扱われるレコードで、US盤は1975年表記の個体がある。ジャケットや収録内容の細部に版ごとの差があるタイプの一枚と見てよさそうだ。今回のUS盤は歌詞インサート付きで、裏面に“Printed in U.S.A.”の表記がある。

バンドの立ち位置

String Driven Thingは、同時代の英国産フォーク・ロックやプログレッシブ・ロック周辺と近い場所にいるバンドだが、完全にプログレ寄りへ振り切るのではなく、曲の骨格にフォーク由来の流れを残している印象が強い。Chris Adamsの存在感が大きく、メンバー交代の多いグループの中でも、彼がバンドの芯として機能していたことがプロフィールからも分かる。

1970年代半ばは、こうした英国のバンドが、フォーク、ロック、サイケデリックな質感を混ぜながら独自の音像を作っていた時期でもある。String Driven Thingもその流れに属する一組として整理できる。

作品の特徴

このレコードは、タイトルから受ける印象ほど軽い作品ではなく、バンドの持つロック色を前面に出した内容として捉えられる。歌詞インサートが付くことからも、曲の言葉を追いながら聴く作りになっている。演奏面では、ギターを中心にしたバンド・サウンドの中に、フォーク由来の語り口が残るタイプの作品として位置づけられそうだ。

String Driven Thingの代表曲としては、一般には『Circus』期の楽曲がまず挙がることが多い。そちらと比べると、この『Keep Yer ‘And On It』は、バンドの表現を別の角度から見せる一枚として受け取れる。

同時代との関係

比較対象としては、英国のフォーク・ロック勢や、アート・ロック寄りのバンドが思い浮かぶ。たとえば、旋律を大事にしながら曲を組み立てる点では、同時代のフォーク・ロック系バンドと通じる部分がある。一方で、ロック・バンドとしての押しの強さもあり、単なるフォーク色だけで片づけにくいところがこのグループらしさでもある。

まとめ

『Keep Yer ‘And On It』は、String Driven Thingの持つフォーク・ロック的な感覚と、アート・ロック、サイケデリック・ロック、ポップ・ロックの要素が同居する作品として見える。バンドの中核にChris Adamsがいること、歌詞インサート付きのUS盤であることなど、資料的にも確認しやすい要素が揃っている一枚だ。

1970年代英国ロックの周辺を追うとき、こうしたバンドの作品は、メジャーな大看板とは少し違う場所で鳴っていた音として興味深い存在になる。

トラックリスト

  • A1 – Starving In The Tropics (5:25)
  • A2 – Call Out For Mercy (3:00)
  • A3 – Chains (I Wanna Be Just Like Stan Bowles) (4:50)
  • A4 – Things We Said Today (6:52)
  • B1 – But I Do (3:44)
  • B2 – Old Friends (3:46)
  • B3 – Ways Of A Woman (4:09)
  • B4 – Part Of It (3:40)
  • B5 – Stand Back In Amazement (3:05)
2026.08.02
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