Argent – Ring Of Hands (1970)
Argent『Ring Of Hands』(1970)について
『Ring Of Hands』は、UKのロック・バンド、Argentが1970年に発表した2作目のアルバム。元The Zombiesのキーボード奏者、Rod Argentを中心に、Russ Ballard、Jim Rodford、Bob Henritらで組まれたバンドの初期を示す一枚で、アート・ロック、プログレッシブ・ロック、ブルース・ロック、ポップ・ロックの要素を行き来する内容になっている。
Argentは1969年にロンドンで結成されたバンドで、The Zombies解散後のRod Argentが新しい形でバンド・サウンドを作ろうとした流れの中から生まれている。鍵盤を軸にしながらも、ギター・バンドとしての推進力を持っている点が、この時期の特徴として語られやすい。
作品の位置づけ
本作は、バンドの初期ディスコグラフィーの中でも、Argentの音楽性が固まりつつある段階の作品として見られることが多い。Rod Argentのオルガンやピアノを前面に出しながら、Russ Ballardの歌とギターが楽曲を引っ張る構図で、のちのより広い認知につながるバンドの輪郭がここで見えてくる。
同時代のUKロックの文脈では、キーボードを含む編成でロックの構成を広げていく動きが強く、Procol HarumやThe Nice、初期のYesなどと並べて語られることがある。Argentもその流れに接続しつつ、ブルース寄りの骨格やメロディのわかりやすさを残している点が特徴になっている。
収録曲と聴きどころ
本作では、演奏のまとまりと楽曲の切り替えの速さが印象に残る。オルガン主体のフレーズ、力のあるボーカル、ストレートなロック・リフが組み合わさり、曲ごとに表情が変わる構成。大げさに長尺を引っ張るタイプというより、要所で展開を見せる作りに耳が向く。
アルバム単位で見ると、メンバーそれぞれの役割がかなりはっきりしている。Rod Argentのキーボードは音の芯を作り、Russ Ballardは歌とギターで曲の推進力を担う。Jim Rodfordのベース、Bob Henritのドラムも、硬さと粘りのあるリズムを支えている。
代表曲について
Argentの作品群の中では、後年の「Hold Your Head Up」が最も広く知られているが、『Ring Of Hands』はその前段階にあるアルバムとして重要な位置にある。バンドの初期の持ち味である、鍵盤主体のロック・アンサンブルと、骨太なメロディの方向性がここで確認できる。
盤の仕様
このUK盤はイエロー・レーベル仕様で、Shorepakタイプの見開きジャケットに収められている。イギリス製で、1970年当時のオリジナル期の雰囲気をそのまま伝える体裁になっている。
まとめ
『Ring Of Hands』は、ArgentがThe Zombies以後に築いたバンド・サウンドを、よりはっきり形にしていく過程のアルバム。キーボードを中心に据えながら、ロック・バンドとしての勢いも失っていない一枚として、1970年のUKロックの流れの中で位置づけやすい作品になっている。
トラックリスト
- A1 – Celebration (2:52)
- A2 – Sweet Mary (4:04)
- A3 – Cast Your Spell Uranus (4:36)
- A4 – Lothlorien (7:50)
- B1 – Chained (5:18)
- B2 – Rejoice (3:43)
- B3 – Pleasure (4:50)
- B4 – Sleep Won’t Help Me (5:08)
- B5 – Where Are We Going Wrong (4:11)