The Moody Blues – Days Of Future Passed (1967)
The Moody Blues『Days Of Future Passed』について
The Moody Bluesの『Days Of Future Passed』は、1967年に発表された2作目のスタジオ・アルバムで、同時に初のコンセプト・アルバムとして知られる作品だ。イングランドのバーミンガムで結成されたこのバンドが、ロックと管弦楽を組み合わせた構成に踏み込んだ一枚であり、プログレッシブ・ロックの初期例としてもしばしば挙げられる。
この日本盤は1973年リリース。オリジナルの1967年盤から数年を経た時期のプレスで、作品自体は60年代後半の空気をそのまま残している。盤のクレジット上では「Made in Japan」とされている。
作品の位置づけ
The Moody Bluesは、1964年に結成された英国のロック・グループで、のちにロックの殿堂入りも果たしている。『Days Of Future Passed』は、そのバンドの初期を代表する重要作で、後の活動につながる方向性を早い段階で示したアルバムといえる。
当時のバンドは商業面でも苦しい時期にあり、所属レーベルの提案を受けて、オーケストラとの共演を前提にしたステレオLP制作に取り組んだ。日常の一日をたどる組曲的な構成で、各曲の間に管弦楽の間奏が挟まる作りになっている。バンドとオーケストラは基本的に別々に録音され、それをミックスして一つの流れにまとめている。
聴きどころ
この作品でまず知られているのは、「Nights in White Satin」だ。アルバム収録曲の中でも代表曲として扱われ、のちにラジオでの継続的なオンエアを通じて広く浸透した。発売当初から大ヒットというより、時間をかけて評価と知名度を伸ばしたタイプの曲でもある。
アルバム全体では、ロック・バンドの演奏に加えて、フルート、メロトロン、オーケストラの音が場面ごとに入れ替わる。曲同士が独立しているというより、朝から夜へと進む流れの中に置かれているため、1曲ごとの印象よりも、通して聴いたときの構成のほうがはっきり残る作品だ。
同時代とのつながり
1967年という年は、英米のロックがアルバム単位で表現を広げていた時期で、The Moody Bluesのこの作品もその流れの中にある。オーケストラを取り込んだ点では、同時代のサイケデリック・ロックや英国ロックの実験性と近く、後のプログレッシブ・ロックにも接続していく内容だ。
バンドとしては、Denny Laine、Mike Pinder、Ray Thomas、Graeme Edgeらの時期を経て、Justin HaywardとJohn Lodgeが加わった後の体制で作られた作品でもある。以後のThe Moody Bluesの方向性を決めた、節目の一枚という見方がしやすい。
1973年日本盤について
この盤は1973年の日本盤で、作品本体は1967年作。1978年には英国マスターの劣化を受けて全曲リミックス版が使われるようになったが、2017年にはオリジナルの1967年ミックスがCDで全編復刻されている。したがって、この作品にはオリジナル・ミックスと後年のリミックスという複数の流通形態がある。
日本盤として手にする場合は、60年代のオリジナル作品を70年代前半の国内プレスで聴く形になる。作品の骨格は変わらず、録音年代の古さと、組曲的な構成、オーケストラとの組み合わせがそのまま伝わる内容だ。
まとめ
『Days Of Future Passed』は、The Moody Bluesが2作目で到達した大きな転換点のアルバム。ロックバンドの演奏と管弦楽を一つの流れにまとめた構成、そして「Nights in White Satin」を含む代表曲群によって、1967年の英国ロックの中でもはっきりした存在感を持つ作品だ。
トラックリスト
- A1 – The Day Begins
- A2 – Dawn: Dawn Is A Feeling
- A3 – The Morning: Another Morning
- A4 – Lunch Break: Peak Hour
- B1 – The Afternoon: Forever Afternoon (Tuesday?)
- B2 – Evening: The Sun Set: Twilight Time
- B3 – The Night: Nights In White Satin