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Kyrie Eleison – The Fountain Beyond The Sunrise (1976)

Kyrie Eleison『The Fountain Beyond The Sunrise』について

『The Fountain Beyond The Sunrise』は、オーストリアのプログレッシブ・ロック・バンド、Kyrie Eleisonが1976年に発表した作品。メンバーにはFelix Rausch、Norbert Morin、Karl Novotny、Michael Schubert、Gerald Krampl、Manfred Drapela、Alex Munkas、Gerhard Eder、Otto Singerが名を連ねる。録音とミックスは、1976年11月にウィーンのBallgasseにあるスタジオで行われている。

このバンドは1970年代オーストリアのプログレッシブ・ロックを代表する存在のひとつで、Genesisからの影響がよく知られている。のちにIndigoへと発展していく流れも、この時期のバンドの位置づけを考えるうえで重要な点になっている。

作品の位置づけ

本作はKyrie Eleisonにとって初期の重要作にあたるアルバム。1976年という時期に、オーストリア国内で録音された作品としてまとまっている点がまず大きい。プログレッシブ・ロック、シンフォニック・ロック、サイケデリック・ロック、そしてクラウトロックの文脈に置かれる一枚で、70年代中盤らしい構成感を持った作品として理解しやすい。

同時代の流れで見ると、Genesisの影響を軸にしたヨーロッパ系シンフォニック・ロックの系譜に近い立ち位置。英国プログレの語法を参照しながら、ドイツ語圏のロックの空気も含んでいる、そんな時代背景が見えてくる。

内容と聴きどころ

リリース情報としては、インサート付きで出ており、作品としてのまとまりを意識した形。楽曲面では、長めの構成や展開を持つプログレ作品らしい作りが想像しやすく、単純なロックのビート感だけで押し切るというより、曲の流れやパートのつなぎ方に重心が置かれているタイプのアルバムとして受け取れる。

実際に耳を通すと、演奏の積み重ねで場面を切り替えていく感覚が印象に残る。派手な瞬間だけでなく、静かな導入からテンポや音量を上げていく組み立て、キーボードとギターの役割分担、リズム隊の支え方など、当時のシンフォニック・ロックらしい設計が見えやすい。

曲や代表的な要素について

この作品については、広く知られたヒット曲を前提に語られるタイプではない。むしろアルバム全体の流れで聴かれる性格が強く、曲単位よりも一枚を通した構成に目が向きやすい。そういう意味では、個々の楽曲の存在感よりも、1976年のオーストリアでこうしたプログレ作品が形になっていたこと自体がひとつのポイントになる。

同時代とのつながり

比較対象としては、Genesisを土台にしたシンフォニック・ロックの流れや、70年代ヨーロッパの叙情性を持つプログレ作品が思い浮かぶ。クラウトロックやサイケデリック・ロックの要素も含まれているため、単に英国的な模倣にとどまらず、当時の大陸ヨーロッパらしい広がりのある作品として見やすい。

結果として『The Fountain Beyond The Sunrise』は、Kyrie Eleisonというバンドの出発点を示す1976年作として、オーストリア産プログレの一枚目線で押さえておきたいアルバムになっている。

トラックリスト

  • A1 – Out Of Dimension (10:06)
  • The Fountain Beyond The Sunrise (14:20)
  • B1 – Forgotten Words (8:40)
  • B2 – Lenny (16:40)

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2026.07.28
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