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Satisfaction – Satisfaction (1970)

Satisfaction『Satisfaction』について

英国のジャズ・ロック・バンド、Satisfactionが1970年に残した同名作。トランペット奏者Mike Cottonを中心に、元ArtwoodsのギタリストDerek Griffiths、トロンボーンのJohn Beecham、サックスのLem LubinとNick Newell、ドラムのBernie Higginsonらで結成されたグループで、ジャズを土台にしながらロックとソウルの要素を前面に出した作りが特徴の作品だ。2020年盤はこの1970年作の再発盤にあたる。

バンドの位置づけ

Satisfactionは1970年にDeccaと契約し、デビュー・アルバムとなる本作を録音した。プロデュースはDavid Hitchcockで、のちにCaravan、Camel、Genesisなどの制作で知られる人物。バンドとしては活動期間が短く、このアルバムとシングル2枚を残して解散しているため、本作は事実上の代表作であり、活動の核になる1枚といえる。

同時代の英国ジャズ・ロックの流れの中では、よりロック寄りの推進力を持つタイプのバンドとして語られることが多い。ブラス・セクションを含む編成は、ジャズ・ロックやブラス・ロックの文脈に置きやすいが、演奏の芯にはソウル寄りの押しの強さも見える。

内容の印象

この作品は、管楽器のフレーズが前に出る場面と、ギターやリズム隊がしっかり押していく場面の切り替えがはっきりしている。ジャズ由来のアンサンブル感を持ちながら、ロック・バンドとしての直進性もある構成で、当時の英国のジャズ・ロック作品の中でも、曲の見通しが比較的よい部類に入る。

実際に聴くと、ホーンのまとまりとリズムの踏み込みが印象に残る。ソロを延々と聴かせるタイプというより、アレンジ全体で曲を進める作りで、録音年代らしい乾いた質感もある。ブラスが鳴る場面は厚みがあり、ギターは必要以上に派手ではなく、バンド全体の推進力を支える役回りに近い。

曲とシングルの話題

Deccaからはアルバム発表後にシングルが2枚続けて出されたが、英国チャート入りはしていない。ヒット曲が作品の中心というより、アルバム全体でバンドの個性を示すタイプの作品だ。シングルで広く知られた曲があるというより、アルバム単位で評価される流れの1枚と見るのが自然だろう。

2020年盤について

2020年盤は1970年オリジナルの再発盤で、収録内容としては最後の3曲がボーナス・トラックになっている。オリジナル盤をそのまま復刻したものではなく、後年の追加収録を含む形。作品の基本部分は1970年のアルバムだが、2020年盤ではそこに補足的な音源が加わっている。

まとめ

Satisfactionの『Satisfaction』は、短命に終わった英国ジャズ・ロック・バンドが残した唯一のアルバムとして位置づけやすい。ジャズの編成感、ロックの推進力、ソウル寄りの押し出しが同居する内容で、1970年前後の英国らしいクロスオーバーな空気を持つ作品だ。バンドの活動史を踏まえると、デビュー作であり代表作であり、当時の評価をそのまま背負う1枚でもある。

トラックリスト

  • A1 – Just Lay Back And Enjoy It (7:35)
  • A2 – She Follows The Band (3:52)
  • A3 – Cold Summer (5:08)
  • A4 – Sharing (6:15)
  • A5 – Call You Liar, Liar (4:17)
  • B1 – You Upset The Grace Of Living When You Lie (6:27)
  • B2 – Just Like Friends (4:01)
  • B3 – Go Through Changes (7:08)
  • B4 – Love It Is (3:00)
  • B5 – Don’t Rag The Lady (3:16)
  • B6 – Gregory Shan’t (4:21)

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2026.07.31
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