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Deep Purple – Shades Of Deep Purple (1968)

Deep Purple『Shades Of Deep Purple』について

Deep Purpleの『Shades Of Deep Purple』は、バンドのデビュー・スタジオ・アルバムとして1968年に登場した作品だ。イングランド出身のハードロック・バンドとして知られるDeep Purpleだが、この時点ではまだ初期編成のMark Iで、のちの爆発的なヘヴィさよりも、サイケデリック・ロック寄りの空気が前面に出ている。

日本盤としては1973年リリースの1枚で、オリジナル発売から少し時間を置いての登場になる。オビ付き、邦題の解説シート、英語歌詞入りという当時の日本盤らしい仕様も特徴だ。

作品の位置づけ

Deep Purpleは、Led ZeppelinやBlack Sabbathと並んでヘヴィメタル、モダン・ハードロックの先駆けとして語られることが多いバンドだが、その出発点にあたるのがこのアルバムになる。のちの『In Rock』以降に比べると、ここではジョン・ロードのオルガンとリッチー・ブラックモアのギターが、まだ60年代後半のロックの文脈の中で鳴っている印象が強い。

バンドの初期3作は、録音時のメンバーもほぼ共通している。このアルバムも、ロッド・エヴァンスのボーカル、リッチー・ブラックモアのギター、ニック・シンパーのベース、ジョン・ロードのオルガン、イアン・ペイスのドラムという編成で作られている。

収録曲と代表曲

収録曲の中で特によく知られているのが「Hush」だ。シングルとしても出た曲で、アルバムの中でも存在感が大きい。原曲はジョー・サウス作で、Deep Purple版はオルガンのリフと軽快なグルーヴが前に出た仕上がりになっている。

そのほか、「Mandrake Root」や「Hey Joe」なども、この時期のバンドの輪郭を示す曲として重要だ。後年の重厚なイメージだけで聴くと、かなり違う手触りに感じられるはずだ。

  • 「Hush」: シングル曲として知られる代表曲
  • 「Mandrake Root」: 初期Deep Purpleらしい長めの展開を持つ曲
  • 「Hey Joe」: 当時のロック・シーンとの接点が見えるカバー曲

サウンドの印象

このアルバムは、ギターとオルガンの役割分担がはっきりしていて、60年代後半の英ロックらしい録音感がある。リッチー・ブラックモアのギターはすでに輪郭が鋭いが、まだ後年のハードロック的な攻撃性よりも、曲の中で色を付ける動きが中心だ。ジョン・ロードのオルガンは曲全体を支えるだけでなく、音の密度を作る役割を担っている。

演奏面では、のちのDeep Purpleに通じる「各パートが前に出る」感覚はすでに見える。とはいえ、作品全体としてはまだ実験性が残り、サイケデリック・ロックの時代性もよく出ている。60年代末の英米ロックを聴き比べると、同時期のCreamやThe Jimi Hendrix Experience、さらには初期のLed Zeppelinに近い文脈で捉えやすい。

日本盤について

今回の日本盤は1973年のリリースで、ジャケット裏とオビに2,000円の価格表記がある。Warner-Pioneer製で、Warner Bros. Records表記のクレジットが入っているのも当時の国内盤らしい要素だ。オビと解説シートが付くことで、英米盤とはまた違った所有感のある仕様になっている。

まとめ

『Shades Of Deep Purple』は、Deep Purpleがまだ「ハードロックの巨大バンド」になる前の姿を記録したアルバムだ。のちの代表作とはかなり色合いが違うが、ロッド・エヴァンス期の初期形として、そして「Hush」を含むデビュー作として、バンドの出発点を確認できる1枚になっている。

Deep Purpleの歴史をMark Iからたどるなら、まずここから入るのが自然だろう。

トラックリスト

  • A1 – And The Address
  • A2 – Hush
  • A3 – One More Rainy Day
  • A4(a) – Prelude: Happiness
  • A4(b) – I’m So Glad
  • B1 – Mandrake Root
  • B2 – Help
  • B3 – Love Help Me
  • B4 – Hey Joe

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2026.09.10
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