Laser Pace – Granfalloon (1974)
Laser Pace『Granfalloon』
Laser Paceの『Granfalloon』は、1974年に発表されたUSロック作品で、プログレッシブ・ロックの流れの中に置けるアルバムだ。今回の盤は2018年のリリースで、オリジナル発表からかなり時間を置いて出ている。アーティスト名はLaser Pace、参加メンバーはLarry Wolff、George Belle、Weldon、John W. Christensen、Larry Parsons、Carl Van Young、D. Distorto、Jimbo Dee、Maureen O’Connorとされている。
作品の輪郭
1970年代前半のUSプログレは、イギリス勢の影響を受けつつも、よりラフで土臭い感触や、ロックバンドとしての推進力を前面に出す例が多い。Laser Paceの『Granfalloon』も、その時代の空気の中で鳴っている作品として捉えやすい。長尺の構成や曲展開、器楽的な要素を軸にした作りが想像しやすい一枚だ。
バンドの詳細なプロフィールは多く残っていないが、複数メンバーによる編成からも、当時のロックバンドらしいアンサンブル重視の制作姿勢がうかがえる。ひとりのソングライターだけで引っ張るというより、演奏の積み重ねで曲を組み立てていくタイプの作品と見てよさそうだ。
2018年盤について
2018年に出たこの盤は、1974年のオリジナル作品を現在の形で聴ける再登場盤として受け取れる。音源の扱いやパッケージ面で新しいリリース年が付いていても、作品そのものは1974年のものとして聴くのが自然だ。
再発盤では、オリジナル盤では入手しづらかったタイトルが手に取りやすくなることが大きい。こうした再発の意義は、当時あまり広く知られなかった作品を、現在のリスナーが改めて確認できる点にある。『Granfalloon』も、その文脈で見ておきたいアルバムだ。
同時代の文脈
1974年という時期は、プログレッシブ・ロックがすでに一定の成熟を見せていた頃で、アメリカではより硬質なロック感覚やハードロック寄りの感触を含む作品も少なくない。Laser PaceのようなUSバンドは、英国的な構築性を参照しながらも、演奏の手触りで独自性を出していたケースが多い。
そのため、『Granfalloon』も、同時代の英国プログレの大作主義と単純に同列に置くより、USロックの現場感の中で聴くと輪郭がつかみやすい。派手なヒット曲で押すタイプというより、アルバム全体で流れを作る作法に重きがある作品群の一つだ。
聴きどころとして意識したい点
- バンド編成による厚みのある演奏
- 1970年代前半らしいロックの推進力
- プログレッシブ・ロックの構成感
- US作品らしい、過度に装飾的になりすぎない手触り
曲単位の代表曲や大きなヒットについては、この作品では広く知られた定番曲として語られるものは見当たらない。むしろ、アルバム全体を通して聴くことで、当時のバンドの姿勢や時代性が見えてくるタイプの一枚として扱うのがよさそうだ。
まとめ
Laser Pace『Granfalloon』は、1974年のUSプログレ/ロックの空気を今に伝えるアルバムだ。2018年盤で改めて手に取れることで、埋もれがちな70年代作品の輪郭を確認できる。派手な知名度よりも、時代の中での位置づけに面白さがあるタイトルとして見ておきたい。
トラックリスト
- A1 – Closet Casualty
- A2 – Avatar
- A3 – (Whoever) You Are (You)
- A4 – Sky Fell
- B1 – Endless
- B2 – Oh Yeah?
- B3 – Redemption
- B4 – Scatter