Go West – Go West (1985)
Go West『Go West』について
Go Westは、ピーター・コックスとリチャード・ドラムミーを中心に結成されたイングランドのポップ・デュオで、1980年代半ばから1990年代初頭にかけて存在感を強めたグループだ。この『Go West』は、1985年にリリースされたバンド名をそのまま冠した初期の作品で、当時の彼らの方向性をそのまま示す1枚として位置づけられる。
サウンド面では、エレクトロニック、ファンク/ソウル、ニュー・ウェイヴ、シンセポップの要素が前面に出る構成。80年代中盤の英国ポップらしく、シンセの質感とリズムの押し出しがありつつ、ボーカルはR&B寄りの滑らかさを持っている。Go Westの持ち味として知られる、ポップなメロディとソウル由来の歌い回しの組み合わせが、この時点ですでに確認できる作品だ。
作品の位置づけ
Go Westにとっては、後のヒット期へつながる初期の代表的な1枚と見られる。デビュー直後の作品群に共通する、80年代ポップの作り込みの強さと、ダンス・ミュージックの感触を持ったアレンジが特徴で、彼らの音楽がどの方向へ進んでいくかを示す出発点になっている。
同時代の文脈で見ると、スティーヴ・ウィンウッドやABC、ホール・アンド・オーツの一部楽曲、あるいは当時の英国のシンセポップ勢と比較されることがあるタイプの音像だが、Go Westはそこにより明快なソウル・ポップの色を加えている。派手さだけで押すのではなく、ボーカルの輪郭と曲の整理された構成で聴かせるところがポイントになる。
収録内容と聴きどころ
この時期のGo Westは、後年の大きなヒットで知られる前段階のため、アルバム全体でバンドの輪郭を固めていく印象が強い。シングル曲を中心に聴くというより、アルバムとして80年代前半から中盤へ移る空気をまとめて味わうタイプの作品といえる。
- シンセを軸にした80年代的なプロダクション
- ファンク/ソウル由来のリズム感
- ピーター・コックスの伸びるボーカル
- デュオ編成ならではの、メロディとアレンジの整理された作り
後にGo Westは「We Close Our Eyes」や「Call Me」といった楽曲で広く知られるようになるが、この1985年作はその前提を作った初期段階の記録として見ると分かりやすい。ヒット期の洗練された印象よりも、まだ少し生っぽい手触りが残る時期の作品だ。
日本盤について
日本盤には、英語と日本語の対訳歌詞シートが付属しているほか、日本語の「Music Jumbo Cross Word」シートも同梱されている。80年代の国内盤らしい付加要素で、当時の洋楽リスナー向けの工夫が見える内容だ。オリジナルのアルバム内容に加えて、日本盤としての資料性も持つ仕様になっている。
まとめ
『Go West』は、Go Westの初期像をつかむうえで分かりやすい1985年のアルバムだ。ニュー・ウェイヴ、シンセポップ、ソウルの感触が同居する作りで、80年代半ばの英国ポップの空気を反映している。後のヒット期につながる入口として、バンドの輪郭を確認できる1枚といえる。
トラックリスト
- A1 – We Close Our Eyes
- A2 – Don’t Look Down
- A3 – Call Me
- A4 – Eye To Eye
- A5 – Haunted
- B1 – S.O.S.
- B2 – Goodbye Girl
- B3 – Innocence
- B4 – Missing Persions