Severed Heads – Clean (1981)
Severed Heads『Clean』について
Severed Headsは、1979年にシドニーで始動したオーストラリアのグループで、初期からテープループやノイズの強いシンセサイザー、ディソナントな音源を使った実験的な電子音楽で知られている。『Clean』は1981年の作品として位置づけられるレコードで、2020年に盤としてリリースされた。
作品の輪郭
この時期のSevered Headsは、インダストリアル寄りの制作感を持ちながら、後の展開につながるリズムやメロディの要素も見え始める段階にある。単純な電子音の実験だけでなく、4/4のビートやドラムマシン的な質感、まとまりのあるコード進行へと向かう流れの中にあり、前衛的な電子音楽とシンセポップ、EBMのあいだをまたぐような印象がある。
録音の雰囲気は、整いきらない機械音と反復が前に出るタイプで、音の輪郭をはっきりさせすぎない作り。音数は多くなくても、テープ由来の処理や硬いシンセの響きが層になって進むところに、このバンドらしさがある。
Severed Headsの中での位置づけ
Severed Headsは、初期のインダストリアル的な作風から、のちによりダンス寄りの要素を取り入れた方向へ進んでいく。『Clean』は、その変化の手前にある時期の記録として見ると流れがつかみやすい。トム・エラードが中心になっていく前段階の空気も反映されている。
グループはオーストラリア発ながら、北米ではNettwerk Recordsとも関わりを持ち、同時代のインダストリアルや実験電子音楽の文脈で語られることが多い。Throbbing GristleやCabaret Voltaireの系譜を思わせる部分もあるが、Severed Headsの場合はそこにリズムの明瞭さやポップ寄りの感触が入り込む点が特徴になっている。
メンバーとクレジット
- Tom Ellard
- Richard Fielding
- Garry Bradbury
- Stephen Jones
- Stewart Lawler
- Andrew Wright
- Simon Knuckey
- Paul Deering
- Robert Racic
ひとこと
『Clean』は、Severed Headsの初期にある実験性と、のちの展開につながるビート感の両方が見えやすい作品。インダストリアル、エクスペリメンタル、電子音楽の接点にある一枚として整理できる。
トラックリスト
- A1 Food City
- A2 Our Own Home
- A3 Charivari
- A4 Nightsong
- A5 Car Advertisment
- B1 Love
- B2 Don’t Saxophone
- B3 Book
- B4 Tiny Fingers
- B5 Heavily Tatooed Men + Women
- B6 Violins And Moonlight
- C1 Stomach
- C2 You Will
- C3 Turtledove
- C4 Flower
- C5 Clean Loops
- D1 Floopness
- D2 Ladies + Gents Digital
- D3 Somehow Pain
- D4 Subjective
- D5 Always Randy
- D6 Unbreakable
- D7 Traumat
- D8 Opera
- D9 Siren