Agusa – Högtid (2014)
Agusa『Högtid』について
Agusaの『Högtid』は、2014年にスウェーデンでリリースされた1作目のアルバム。バンドは2013年にマルメで結成されたスウェーデンのヘヴィ・プログレッシブ/サイケデリック・ロック・バンドで、そこにフォークや異文化音楽の要素も持ち込む編成として知られている。タイトルの『Högtid』は「祝祭」「休日」といった意味合いの言葉で、作品全体の性格を端的に示すような題名になっている。
バンドの出発点と本作の位置づけ
Agusaは、2013年初頭にギタリストのMikael Ödesjö、ベーシストのTobias Pettersson、キーボードのJonas Bergeが、ドラマーDag Strömqvistの自宅でのジャム・セッションをきっかけに始動した。小さな村Agusaでの集まりからバンド名が取られている。結成から間もない2014年に本作『Högtid』を発表し、その後Dag Strömqvistはバンドを離れてTim Wallanderが加入した。つまり本作は、Agusaの初期形を記録したアルバムという位置づけになる。
音の印象
この作品は、プログレッシブ・ロックの組曲的な展開と、サイケデリック・ロックの反復感を軸にした内容として知られる。ギター、オルガン、ベース、ドラムの基本編成を中心に、70年代の北欧プログレを思わせる流れが前に出る。演奏は細かく畳みかけるというより、フレーズを少しずつ重ねて場面を切り替えていく作りで、曲ごとの起伏がはっきりしている印象がある。
Agusaのプロフィールからもわかる通り、彼らは単なる復古主義ではなく、スウェーデンの70年代「proggen」系バンド群や民俗音楽の感覚を意識した文脈に置かれることが多い。Mikael Ödesjöが南米音楽を含む幅広い音楽を聴き、作曲にラテンの感触を少し加えようとしていた、という話もこのバンドの背景として興味深いところだ。
同時代・関連文脈
Agusaは、スウェーデンの70年代プログレ/フォーク・ロックの流れを参照するバンドとして語られることが多い。プロフィール中でも、Dungen、Samla Mammas Manna、Hedningarna、Kaipa、Träd, Gräs och Stenar など、同時代や近い系譜の名前が挙がっている。政治性の強い「proggen」から、フォーク、トラヴァドゥール、RIO寄りの動きまで含む広い背景の中で、Agusaはその後続世代として位置づけられる。
また、Mikael ÖdesjöとTobias Petterssonは、2013年にデンマークのサイケ/ロック系ミュージシャンたちと一回限りのプロジェクト作品も残しており、北欧圏のサイケデリック/プログレッシブな音楽交流の延長線上にこのバンドがあることも見えてくる。
作品の後の流れ
『Högtid』の後、Agusaはメンバー交代を重ねながら活動を続けていく。2014年時点ではまだ始動直後の編成であり、のちのフルート加入や編成拡張の前段階にあたる。そうした意味では、本作は後年のAgusaよりも、よりストレートに初期のバンド・サウンドを刻んだ一枚として見ておける。
リリース情報
- アーティスト: Agusa
- タイトル: Högtid
- リリース年: 2014年
- リリース国: Sweden
- ジャンル: Rock
- スタイル: Prog Rock, Psychedelic Rock
- 盤の仕様: Limited edition of 100 copies on black splatter wax
限定100枚の黒スプラッター盤という仕様もあり、初期作品らしい入手性の低さも特徴のひとつ。Agusaの出発点を押さえるには、まずこの『Högtid』が重要な一枚になる。
トラックリスト
- A1 – Uti Vår Hage (11:05)
- A2 – Melodi Från St Knut (7:54)
- B1 – Östan Om Sol, Västan Om Måne (14:03)
- B3 – Stigen Genom Skogen (7:55)