Chillum – Chillum (1971)

Chillum『Chillum』について

Chillumの『Chillum』は、1971年にUKで出た作品で、UKのプログレッシブ・ロック/サイケデリック系の流れにある1枚です。アーティストとしてはSecond Handの後継にあたるグループで、メンバーはKen Elliott、Kieran O’Connor、Tony McGill、George Hartの4人編成。キーボード、メロトロン、オルガンを軸にしたバンド・サウンドが中心の作品として知られています。

バンドの位置づけ

Chillumは、前身バンドであるSecond Handの流れを受けた存在として語られることが多いです。前作までの延長線上にあるというより、メンバー構成を変えながら、より実験的でひねりのあるサウンドへ向かった時期の記録という見方がしやすい作品です。Ken Elliottの鍵盤類が前面に出る編成で、ギター、ベース、ドラムも含めて、ロックの基本形を保ちながら音の組み立てに重心があるタイプです。

サウンドの特徴

この作品は、電子的な響きとロックの骨格が同居する作りで、プログレッシブ・ロックの中でも実験色の強い部類に入る1枚です。メロトロンやオルガンの厚み、手触りのあるギター、やや唐突に展開が切り替わる構成など、同時代の英国プログレに見られる要素がまとまっています。サイケデリックな感触もあり、音の輪郭がはっきりした部分と、少し崩したような部分が交互に出るのがこの時期らしいところです。

同じ時代のUKバンドでいうと、King CrimsonやVan der Graaf Generatorのような緊張感のあるプログレ、あるいはソフトな幻覚性を含む初期のサイケ系と近い文脈で捉えられることが多いです。ただし、Chillumは大作志向というより、少人数編成で音を積み上げるタイプのバンドとして聴こえます。

作品の内容とエピソード

このLPは、オリジナル盤の装丁がかなり特徴的です。白い無地のスリーブに、緑のステンシルで「CHILLUM」と吹き付けたような文字が入り、赤いMushroomロゴが押され、さらに1ポンドの値札が付いていたという記録があります。カバーの個体差もあったとされ、当時のインディペンデントっぽい粗さと即席感がそのまま出た仕様です。加えて、バンドが地元の公衆トイレの前で撮られた写真も封入されていたという点が、この作品の妙なユーモアと脱力感を伝えています。

聴きどころ

はっきりしたヒット曲や代表曲を前提に聴く作品というより、アルバム全体の流れで味わうタイプの1枚です。曲ごとに見せ場を切り替えながら、鍵盤主体のアレンジ、即興感のあるバンド演奏、少し不穏な空気が続いていきます。特定の1曲だけが独立して広く知られているというより、アルバム単位でこのバンドの方向性を示す内容といえます。

まとめ

『Chillum』は、Second Handの流れを汲むUKバンドが1971年に残した、電子的な響きとロックの推進力を同居させた作品です。装丁や付属物まで含めて、当時のアンダーグラウンドな空気が強く出ている1枚で、英国プログレの中でもかなり個性のある部類に入るアルバムです。

トラックリスト

  • A – Brain Strain
  • B1 – Land Of Thousand Dreams
  • B2 – Too Many Bananas
  • B3 – Yes! We Have No Pajamas
  • B4 – Promenade Des Anglaises

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2026.10.06
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