Pentangle – Open The Door (1985)
Pentangle『Open The Door』について
Pentangleは、1960年代後半から1970年代前半にかけて活動した英国のフォーク・ロック・バンドとして知られる。ジャッキー・マクシーの歌、ジョン・レンボーンとバート・ヤンシュのギター、ダニー・トンプソンのダブルベース、テリー・コックスのドラムという編成で、フォークの曲作りとジャズ寄りのリズム感を行き来するバンドとして評価されてきた。
『Open The Door』は1985年に登場した作品で、Pentangleの中ではかなり後年のタイトルになる。録音はロンドンのLivingston Studiosで行われ、Rounder Recordsからクレジットされている。オリジナルの活動期とは時期が離れているため、初期のPentangleを知る人には、その後のバンド像を確認する一枚としても見られるはずだ。
作品の輪郭
収録メンバーには、ダニー・トンプソン、ジェリー・コンウェイ、バート・ヤンシュ、ジョン・レンボーン、テリー・コックス、ジャッキー・マクシーに加え、アラン・トムソン、ピーター・カートリーの名が並ぶ。Pentangleの核となる人物が揃っている一方で、1985年という時期らしく、編成には時代をまたいだ広がりがある。
ジャンル表記はRock、Folk、World, & Country、スタイルはFolk Rock、Folk。Pentangleの持ち味であるアコースティック・ベースの感触、ギターの絡み、そして歌を中心にした構成が、この作品でも軸になっていると考えられる。
Pentangleというバンドの位置づけ
Pentangleは、英国フォークをロックの編成に持ち込んだバンドの一つとして語られることが多い。Fairport ConventionやSteeleye Spanのような同時代の英国フォーク・ロック勢と並べて語られることもあり、伝統曲の扱いとバンド演奏の緊張感の両立が特徴になっている。
その中でもPentangleは、ジャズ由来のリズム感やアンサンブルの細かさが目立つグループとして知られる。特にバート・ヤンシュとジョン・レンボーンのギター、ダニー・トンプソンのベースは、バンドの音の輪郭を決める重要な要素として扱われてきた。
この時期の意味合い
1985年の『Open The Door』は、初期の代表的な活動期とは別の時間軸に置かれる作品だが、バンドの中心人物たちの名前が見えることで、Pentangleの楽曲や演奏の手触りを後年の時点で確かめる資料にもなっている。オリジナルの時代を知る人には、その延長線上の記録として受け取られるだろうし、後追いで触れる人には、Pentangleがどんな音のバンドだったのかを考える入口にもなりうる。
聴きどころとして見える点
実際の演奏については、Pentangleらしくアコースティックな弦のやり取りと、リズム隊の細かな動きが中心に置かれている可能性が高い。ジャッキー・マクシーの声を軸にしたフォーク寄りの楽曲運び、バート・ヤンシュとジョン・レンボーンのギターの対話、そしてダニー・トンプソンの低音が支える構図は、このバンドの基本形として意識されるところだ。
ヒット曲を前面に押し出すタイプの作品として見るより、Pentangleというバンドの持つ演奏力と曲の組み立てを味わう作品として捉えるほうが近い。初期代表曲で知られるバンドの後年作として、グループの歴史の中に置いて眺めると輪郭がつかみやすい一枚だ。
まとめ
『Open The Door』は、Pentangleの中心人物たちの名前が並ぶ1985年の作品で、英国フォーク・ロックの文脈にあるバンドの後年の姿を示すレコードだ。初期の名声を支えた演奏家たちの手触りを確認できる点に、この作品の意味がある。
トラックリスト
- A1 – Open The Door (4:15)
- A2 – Dragonfly (3:09)
- A3 – Mother Earth (2:36)
- A4 – Child Of The Winter (5:04)
- A5 – The Dolphin (2:39)
- B1 – Lost Love (3:35)
- B2 – Sad Lady (3:40)
- B3 – Taste Of Love (4:05)
- B4 – Yarrow (4:35)
- B5 – Street Song (5:37)