The Freak Scene – Psychedelic Psoul (1967)
The Freak Scene『Psychedelic Psoul』
The Freak Sceneの『Psychedelic Psoul』は、1967年にオリジナルが出たサイケデリック・ロック作品。クレジット上はMarcus Uzilevsky(Rusty Evans名義でも知られる)が中心に立つスタジオ・プロジェクトで、The Deep名義の前作『Psychedelic Moods』に続く流れの中で作られたアルバムとして位置づけられている。Columbiaから出た作品の中でも、純粋にサイケデリックなテーマを前面に出した初期の一枚とされる。
作品の輪郭
このアルバムは、バンドというより、当時のスタジオ・ミュージシャンを集めて組み立てられた作品として見たほうが分かりやすい。参加者にはDavid BrombergやVictoria Pikeらの名前が挙がっており、演奏と制作の両面で、60年代半ばのサイケデリック・サウンドの空気がまとまっている。アルバム単位で世界観を作るタイプの作品で、曲ごとの個性よりも、全体を通した統一感が印象に残る構成。
タイトルの『Psychedelic Psoul』という言葉自体が示す通り、ソウルの要素を少し含みながらも、中心はあくまでサイケデリック・ロックの実験性にある。1967年という時期は、アメリカのロックがサイケデリック表現を一気に広げていった頃で、同時代にはThe 13th Floor ElevatorsやThe Doors、さらにはThe Beatlesの『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band』前後の流れがある。この作品も、その時代の空気の中で語られることが多い。
聴きどころ
実際に聴くと、スタジオ作品らしい整った作りと、当時のサイケデリック作品に特徴的な仕掛けが目立つ。曲の並びは、派手なロックンロールの勢いだけで押すというより、音色や反復、雰囲気の切り替えで進んでいくタイプ。60年代後半のサイケデリック・ロックにある、少しひねったコード感や、音の重なり方がはっきり出る盤。
代表曲として広く知られる一曲を挙げるなら、タイトル曲の「Psychedelic Psoul」がまず中心になる。アルバム全体の方向性を端的に示す曲で、作品名そのものを冠した配置にも、この盤の位置づけが表れている。
アーティストにとっての位置づけ
The Freak Sceneは単独の長期活動バンドというより、Rusty EvansことMarcus Uzilevskyを軸にしたプロジェクトとして理解されている。前身のThe Deep『Psychedelic Moods』から続く系譜の中で、この『Psychedelic Psoul』はサイケデリック路線をさらに明確にした作品。バンドの歴史を追うというより、60年代アメリカのサイケデリック・スタジオ・ワークの一断面として見ると分かりやすい。
1986年盤について
今回の盤は1986年リリース。オリジナルの1967年盤からかなり後年の再発で、作品そのものは60年代の録音をそのまま受け継ぐかたちになる。ジャケットやレーベル表記、音質の印象は再発盤ごとに差が出ることがあるが、少なくとも作品の中身は1967年当時のサイケデリック・ロックの文脈にある。
まとめ
『Psychedelic Psoul』は、The Freak Sceneという名前以上に、Rusty Evansを中心としたスタジオ・プロジェクトが60年代サイケデリアを形にした記録として面白い一枚。Columbia作品の中でも早い段階でサイケデリック色を前面に出したアルバムとして語られることがあり、前作『Psychedelic Moods』とあわせて追うと、その流れが見えやすい作品。
トラックリスト
- A1 – A Million Grains Of Sand
- A2 – “…When In The Course Of Human Events” (Draft Beer, Not Students)
- A3 – Interpolation: We Shall Overcome
- A4 – Rose Of Smiling Faces
- A5 – Behind The Mind
- A6 – The Subway Ride Thru Inner Space
- A7 – Butterfly Dream
- B1 – My Rainbow Life
- B2 – The Center Of My Soul
- B3 – Watered Down Soul
- B4 – Red Rose Will Weep
- B5 – Mind Bender
- B6 – Grok!