The Roosters – Insane (1981)
The Roosters「Insane」について
The Roostersの「Insane」は、1981年に日本でリリースされた作品。福岡出身のロックバンドとして知られる彼らが、結成初期の勢いをそのまま記録した時期の1枚である。バンドは1979年に結成され、80年代の日本のロック/ロックンロールの流れの中で存在感を強めていった。
この時期のThe Roostersは、後年の再結成や活動再開以前の、最初の活動期にあたる。バンドの核にあるのは、飾りを削ったロックンロールの直進感と、ライブ感の強い演奏のまとまり。派手な音作りよりも、バンドとしての推進力が前に出るタイプの作品として捉えやすい。
録音とパッケージ
録音は1981年8月から10月にかけて、Star ShipとAoi Studioで行われている。80年代初頭の日本のロック作品らしく、スタジオ録音でありながら、演奏の輪郭がはっきりした仕上がりが想像しやすい。収録時期がまとまっているので、当時のバンドのモードがそのまま反映された作品とも言える。
付属物としては、片面印刷の2つ折りインサートと帯が付く仕様。日本盤のオリジナルらしい作りで、当時のリリースとしての雰囲気も含めて楽しめる。
バンドの中での位置づけ
The Roostersにとっては、初期の代表的な時期を示す重要な1枚として見ることができる。1988年の解散、2004年のフジロック出演を経た再結成、2009年以降の断続的な活動まで含めて考えると、この時期の音源はバンドの原点に近い。後の時代に続く骨太な演奏の土台が、すでにここで形になっている印象がある。
同時代の文脈
1981年の日本ロックは、各地のバンドが独自の色を強めていった時期でもある。その中でThe Roostersは、福岡という土地から出てきたバンドとして、東京中心のシーンとは少し違う空気を持っていた。ロックンロールの基本形を軸にしながら、勢いと硬さを前に出すスタイルは、当時のロックバンドの中でもわかりやすい個性になっている。
同時代の日本のロックを語るとき、アンダーグラウンド寄りのバンドや、よりパンク/ニューウェーブに接近した流れと並べて見られることもあるが、The Roostersはその中でもロックンロールの芯を保っている印象。演奏の直球さが、作品の輪郭をはっきりさせている。
収録メンバー
- Tomio Inoue
- Junji Ikehata
- Hiroyuki Hanada
- Jun Shimoyama
- Shigeo Mihara
- Nikichi Anai
- Koichi Ando
- Shinya Ohe
- Kazuhiko Sakuyama
- Masayuki Nadatomo
まとめ
「Insane」は、The Roostersの初期をそのまま示す1981年の作品。福岡発のロックバンドが、ロックンロールを土台にどんな音を鳴らしていたかを知るうえで、基本になる記録と言える。後年の活動まで含めて見ても、この時期の作品はバンドの出発点として位置づけやすい。
トラックリスト
- A1 – Let’s Rock (Dan Dan) (4:10)
- A2 – We Wanna Get Everything (1:36)
- A3 – Baby Sitter (2:58)
- A4 – All Night Long (2:43)
- A5 – Flash Back (3:32)
- B1 – Case Of Insanity (4:55)
- B2 – In Deep Grief (9:14)