The Church – Heyday (1985)
The Church『Heyday』(1985)
The Churchは、オーストラリアのロック・バンドとして知られるグループで、Steve Kilbeyを中心に1980年に始動した。初期は4人編成を経て、Marty Willson-Piperの加入でギター2本の体制が固まり、以後のバンド像を形づくっていく。その流れの中で出たのが、1985年作の『Heyday』である。
この作品は、The Churchの初期を代表するアルバムのひとつとして扱われることが多い。1985年という時期のバンドは、まだキャリアの土台を固めている段階で、ここでは後年の内省的な側面に向かう前の、演奏の輪郭がはっきりした時期の姿が見える。オーストラリア発のインディー・ロック、ギター主体のロック文脈の中で聴かれてきた作品でもある。
作品の位置づけ
『Heyday』は、The Churchのディスコグラフィーの中でも、初期の勢いとバンドの個性がまとまっている時期のアルバムとして見られる。Steve Kilbeyのソングライティング、Peter KoppesとMarty Willson-Piperのギターの絡み、そして当時のバンドが持っていたバンド・サウンドのまとまりが、この時点でかなり明確になっている。
後の代表曲で広く知られる時代に比べると、ここでは曲ごとのアレンジや演奏の組み立てが前面に出る。The Churchらしい、ギターのレイヤーを軸にした作りが確認できるアルバムという印象で語られることが多い。
同時代の文脈
1985年のロック/インディー・ロック周辺を見渡すと、英国やオーストラリアではギターを中心にしたバンドが多く活動していた時期である。The Churchもその流れの中で、派手な装飾よりも演奏の組み合わせで聴かせるタイプのバンドとして位置づけやすい。
同じくギターの重なりや楽曲の構造で聴かせるバンド群と並べて語られることはあるが、The Churchの場合はSteve Kilbeyの低めの歌唱と、2本のギターが作る線の多い音像が特徴になっている。
収録曲と代表曲について
この時期のThe Churchを語るときは、後年に知られる曲やアルバムとのつながりで触れられることが多い。『Heyday』そのものは、のちの代表曲である「Under the Milky Way」の時代より前の作品で、バンドの基礎体力がよく見える段階にある。
アルバム単位で聴くと、楽曲ごとにギターの配置やリズムの置き方が変わり、バンドの持つ柔らかさと硬さの両方が見える構成になっている。曲単体のヒットで押すタイプというより、アルバム全体の流れで印象を残すタイプの作品として受け止められてきた。
このカナダ盤について
今回の盤はカナダ盤で、WEA Music Of Canada Ltd.による製造・流通。プリントされたインナー・スリーブに歌詞が付く仕様である。1985年のオリジナル時期のリリースなので、当時の空気感をそのまま持つ初期プレスとして扱える。
音の細部やマスタリング差については盤ごとの確認が必要になるが、少なくともこの仕様からは、当時の流通形態とアルバムの初出時の形を追える。ジャケットやインナーを含めて、80年代中盤のロック作品らしいパッケージングになっている。
まとめ
『Heyday』は、The Churchの初期を代表する1985年作で、Steve Kilbeyを軸にしたソングライティングと、2本のギターが作るバンド・サウンドがはっきり出たアルバムである。後年の代表曲へつながるバンドの基礎が見える一枚、といった位置づけで語りやすい作品だ。
オーストラリア発のインディー・ロック、1980年代中盤のギター・バンドの文脈の中で聴くと、The Churchというバンドの輪郭がつかみやすい。
トラックリスト
- A1 – Myrrh (4:18)
- A2 – Tristesse (3:28)
- A3 – Already Yesterday (4:15)
- A4 – Columbus (3:48)
- A5 – Happy Hunting Ground (5:30)
- B1 – Tantalized (4:57)
- B2 – Disenchanted (3:53)
- B3 – Night Of Light (4:46)
- B4 – Youth Worshipper (3:45)
- B5 – Roman (3:55)